当別丸山(482m)A トラピスト修道院コース 2名 05,5,20
8:00 自宅発
8:45 トラピスト裏ゲート
登山 | 地点 | 下山 |
8:55
9:05
10:05 |
登山口
ルルド
頂 上 |
11:25
11:10
10:30 |
[1:10] | 所要時間 | [0:55] |
12:15 帰宅
|
函館湾岸の道のどこからでも目立つ、上磯町の当別トラピスト修道院の裏に聳える山である。標高は500mに満たないのに、海岸近くの独立峰状の山ゆえに実際より高く見え、存在感のある山である(1)。
久しぶりの春らしい陽気に誘われて、ブナの新緑と春の花狙いで、午前中の予定で家を出る。5年半前の晩秋以来の再訪である。
修道院の表面道路下の駐車場の周りの八重桜は、寒い日が続く天候のせいでまだ咲いていなかった(2)。駐車場の西側の車道を車で登っていき、修道院の建物を巻くように山に向かっていくとまもなくゲートがあり、「墓地、ルルド↑」の看板が立って、その手前が駐車場になっている。ここが実質的な登山口である。
ゲートから農地の中の舗装道路を進むと左側の牧草地から杉林の上に頂上(真ん中のピーク)が見えてくる(3)。右側に墓地があり、そこから道は牧草地の縁を西へカーブして、鬱蒼とした杉林へ入っていく。
杉林の中を100mほど進むと階段と舗装道路の分岐があるが、階段の方が近道で、蔦の絡まるルルドの洞窟(4)に直接至る。
ルルドで舗装道路は切れ、杉林の中のその先が昔の作業道路跡が続く。まもなく、左に折り返すような道との分岐にぶつかる。その先には、自然の洞窟を利用した旧ルルド跡が見える。登山道はその分岐の左側へ折り返すように曲がる道で、杉林と自然林の境目を進んでいく。
やがて、展望台への道の分岐となる。どちらの道を通っても尾根の上で合流するので、下の道を登っていく。急斜面を登り切ると、尾根に乗り、展望台からの道と合流する。下山はそちらを下りることにして頂上を目指す。ここから頂上までは忠実にずっと尾根の上に道は続く。
ところどころ急な登りはあるが、この尾根は、二次林と思われる小径木のブナ林に覆われている。今回の狙いでもあった柔らかな新緑が青空に映えて非常に美しい(5)。それらを楽しみながらのんびりと登っていく。傾斜が緩んで頂上が近くなると、昨年の台風による根こそぎの倒木が多くなる。それらをかわしながら、やがて頂上へ到着する。
一等三角点の山で、360度の展望が得られるところであるが、樹木が茂って、函館方面や駒ヶ岳方面以外は木の枝越しの眺望がほとんどである。
また、この山には北海道で8ヶ所しかない天測点が設置された山で、そのコンクリート製の四角柱が残っている(6)。同じものをこれまで写万部山と日高のペラリ山で眼にしている。
天測点とは、かつて、国土地理調査所(現国土地理院?)が星(恒星)を観測して座標(経度、緯度)を決める測量(天文測量)に使用したもので、昭和26年から昭和33年の5年間で全国に48点を設置した(その後、一部廃点)もので、北海道には8箇所存在するらしい。昭和34年以降は観測機器が改良され、軽量化が進み、この天測点は必要なくなり、現在では約450の三角点上で、天文測量を実施している・・・とのことである。
函館湾の上に島のように浮かんで見える函館山が新鮮な眺めで、その後ろの汐首岬までの山々、その後ろに恵山も見えている(7)。北東には駒ヶ岳と横津連峰も見える。西に目を転じれば、まだ真っ白な雪に覆われた大千軒岳も見える。
頂上の北側にはコブシの木が満開の花を付け、頂上の急な東側斜面を覗くと、白花と青花のキクザキイチゲ、カタクリ(8)、エゾエンゴサク、ミヤマキスミレなどの春の花に一面覆われていた。
30分ほど休んで下山を開始する。帰りは、途中から展望台のある道へ入るが、手入れがされてなくほとんど笹が被っている。古いベンチが設置されている展望台は周りの木が大きくなったのと葉が茂っているので、その用をなさない状態である。前に登ったときは木の葉がすっかり落ちた晩秋であったので、トラピストの全景がよく見えていたのに残念である。
再び登りの登山道に合流し、道端に咲くいろいろなスミレや(9〜12)、春の花などを楽しみながら下山を続け、3時間弱の山行を終え、帰路に就く。
<道中眼にした4種類のスミレ> |
サクラスミレ |
ミヤマスミレ |
道南にしか見られないテングスミレ |
ミヤマキスミレ |