当別丸山(482m) [トラピスト修道院コース]   99,11,23

小春日和に誘われ、厚く積もった落ち葉を蹴散らしながら、修道院の山に登る。
トラピストの後ろに聳える当別丸山
8:15 函館(自宅)発
登山地点下山
9:10
9:20
9:30
(下回り)
9:40
10:05
トラピスト裏ゲート
ルルド
分岐

稜線分岐
頂上
11:00
10:45
10:35
(稜線回り)
10:27
10:15
[0:55]所要時間[0:45]
12:00 函館(自宅)着
 この時期にしては異常に暖かい小春日和に誘われ、低山ゆえに、近くにあるのにまだ登っていなかった上磯の当別丸山でものんびりを歩いてこようと車を走らせる。上磯町当別にある男子トラピスト修道院の後ろに聳える独立峰的な山であり、海のそばに聳えているので、実際の標高より高く見える(1)。
 ルルド
 春霞み状態の津軽海峡沿いを走り、ちらほら観光客のいるトラピスト修道院正面から裏手に回り、登山口となるルルドへの道のゲート前に車を置いて杉林の中の舗装道路へ入って行く。この時点で14℃もあるのが凄い。
 
 杉木立ちを抜け、広々とした牧草地と十字架のお墓が並ぶ墓地の側を通り、再び杉林の中の坂道を辿ると新しいルルドに出る。もう少し早い時期なら、絡まる蔦の紅葉が見事であろう(2)。ここまで観光客のために整備された道で、その奥はいわゆる登山道となる。ここまでは何度か来たことがあるが、その奥は登山道があるということは知っているが、地図もガイドブックも見たことのない道である。
 小径木のブナの稜線登り
 まもなく分岐に出る。その側には「此処からの責任はあなた自身で」と書かれたキリスト教のエリアらしい白い標識が立っている。その先には自然の崖下の洞穴を使ったと思われる昔のルルド跡がある。その奥にも林道らしき道が続いているが、どうもそちらではなさそうである。赤いテープのついた左に折れる道の方へ進む。急斜面をトラバースする形で続く杉林と雑木林の境に続く道を進むと、津軽海峡の見える南斜面へ出る。海上は霞んでいて、対岸の下北半島や津軽半島が見えないのが残念。山の斜面はすっかり葉が落ち、笹原の中に枯れ葉のカーペットの道が続く初冬であるが、陽気は絶対のどかさ春のそれである。
 
 途中、右側に折れる道が気になるが、そのまま直進し、ブナ林の急斜面を稜線を目掛けて直登する道を辿り、尾根の上に乗る。その尾根の上にも分岐があり、下へ続く踏み跡が着いている。帰りはそちらを辿ってみよう思いながら、上を目指す。後は、頂上まで続く尾根を忠実に辿る林立するブナの白と下の笹原の緑の2トーンカラーの中の歩きである(3)。上空は快晴なのに、霞んで遠望が利かないのが残念。結構傾斜がきつくて暑いこともあり、汗が拭き出る登りである。
 頂上の様子
 やがて、別な尾根と合流し、方向を北に変えると、こんもりと盛り上がった頂上へ出る。1時間弱の結構汗のかける歩きである。頂上はやや平坦に整地した感じがして、新しい頂上標識のほかに大きなコンクリートの柱が立っていて、横には「第一?号 天測点 地理調査所」と彫られた銅版がはめられ、上の面には銅製の小さな十字印のついた丸いものが埋められている。いつごろのもので、何のために使用したものであろう(4)。
 浅地氏の一枚紀行
 独立峰的な山なので、本来は津軽海峡の向こうや大千軒岳、駒ケ岳(5)、横津連峰などの眺望がある筈なのだが、函館山がぼやっと見えるだけの春霞み状態であるのが非常に残念である。陽気はのんびりしたい雰囲気なのだが、そういう状態では長居もする気も起きず、10分程で下山開始する。
 展望台から俯瞰するトラピスト
 緩いところは厚く積もった落ち葉をわざと蹴散らしながら、急なところではすべすべしたブナの幹に掴まりながら稜線分岐まで下って行く。帰りはどこへ繋がるか興味深々の尾根の上に続く踏み跡を辿ってみる。どんどん尾根を下って行くと突き当たりに古いベンチ跡がある。そこは、トラピストの全貌を上から眺められる展望台跡のようである(6)。そこから道は広くなり右側に折れている。その方向は上りできになった分岐へ出る道であった。
 
 やがて、予想より、きつい登り応えあった頂上を振り返りながら、登りのコースに合流しもと来た道をのんびり下る。ルルドの上の杉林で登山スタイルをした二人の年配の女性がこの時期にキノコ探しをしていたのにもびっくりする。珍しいキリスト教だけの墓地の中を少し寄り道して、ちょうど2時間のこれで今年の登り納めになるかもしれない、初冬の小春日和ののんびり山行を切り上げる。     

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