[54]天塩岳(1558m )[前天塩コース〜新道コース] 94,10,10(祝)
6 :00上川駅前
登山 | (前天塩岳コース) |
7 :30
8 :00
9 :20
10:10 |
登山口
旧道分岐
前天塩岳
天塩岳 |
[2 :40] | 所要時間 |
下山 | 新道コース |
10:25
10:50
11:40
12:20 |
頂上
避難小屋
連絡路分岐
登山口 |
[1 :55] | 所要時間 |
13:30 愛別 協和温泉(入浴)
20:00 帰宅 |
上川駅前で夜を明かす。快晴、真っ白に雪化粧した表大雪の山々が朝日に輝いている。多分、今年の登り納めになるであろう日に相応しい眺めである。愛別町から朝日町に向かい、周りが霜で真っ白な林道を進むと、立派なヒュッテを初めキャンプ場としての設備が整った登山口へ到着。昨日からの登山者の車が10台以上も入っていて驚く。
前天塩岳コースを登り、新道コースを下るー巡のコースを決め、霜が解けて滑る朝日に眩しい濡れ落ち葉を踏みしめながら登山開始。 何度か川を渡るが、木の橋が架けれていたり、所々に距離板が設置されたりで整備が行き届いていて気持ちが良い。旧道分岐付近で今が最高潮の紅葉をカメラに収めようとしたら、電池切れの表示が出る。替えの電池を持っていたはずと探すが無い。まだ少しは写せるはず、何とか下山まで持って欲しいと願いながらシャッターを切り続ける。
沢から離れ、前天塩の斜面をジグを切って高度を稼いで行くと、沢越しに円山の谷側に反り出た尖った頂上(初めは、そこが本峰と勘違いしていた)とその両側から紅葉を縫って細く流れ落ちる2本の沢が美しい(1)。やがて、ダケカン帯の急登の尾根道になり、右手奥にようやく天塩岳頂上が姿を見せる。道は岩が露出し、その岩も土も凍っていて滑り、雪渓の上を登っている感じである。
やがて、ハイマツ帯に入るが、突然目の前にハイマツの墓場が広がる。積丹岳や余市岳と同じ山火事の跡である。それが前天塩頂上までの露岩帯へと続いている(2)。赤いペンキの標識に導かれて、強風の前天塩岳の頂上に立つ。東側に聳えるチトニカウシと北見富士の姿が気になる。
一息入れて、主峰の天塩岳を目指し、稜線を下り、最低コルを経由し、再び登る(3)。道端に昨日にでも降ったらしいあられが積もっている。途中で反対回りの8人ほどの人達と擦れ違うが、頂上は無人であった。頂上標識は墓石と同じ花崗岩にきちんと山の名前を彫ってあるこれまでに見たことのない立派なものである(4)。
物凄い寒風を避けて、上に着れる物はすべて身に着け、ハイマツと岩の陰に陣取り、雲に覆われた表大雪は無視し、東大雪や北大雪、石狩連峰の山々を眺めながら昼食をとるが、寒くて、ゆっくりと休む間もなく下山開始。 まず、急な尾根を円山とのコルに建っ避難小屋目指して下る。コル付近の緩やかな広い尾根は笹の密生地帯で、高山を歩いている気がしないのが残念である。しかし、振り返ってびっくり、ゆったりと丸みを帯びていたはずの天塩岳頂上が尖って鋭角に見える。
避難小屋の中は寒風を避けて休憩している人々の賑やかな声が聞こえている。再び、ハイマツの円山への登りを詰めると、今度はハイマツとアカエゾマツの墓場である。真っ白な白骨状で上を向いて枝を広げている盆栽風のアカエゾマツが哀れである。 この辺りから谷越しに見上げる前天塩の姿も鈍角に尖った形である。上の方が山火事の跡と露岩帯だけに、緑に覆われた本峰より迫力がある。
お花畑風の斜面を下り、紅葉の広葉樹と針葉樹の混じった急な尾根を下り、ちょうど本峰(奥)と前天塩(手前)が一緒にカメラに収まる(5)地点でシャッターを切ったところで、電池が完全に切れる。なんとか最後まで頑張ってくれたことに感謝しながら、沢ぞいの紅葉の中の道を登山口ヘ向かう。(替えの電池は車のダッシュボードの中にあった。)
着替えて、愛別町の協和温泉へ向かい、汗を流し、旭川では4日間走った林道の車の泥を洗い流し、帰路に就く。