天頂山(1046m) 
知床峠コース  2017,5,9  2名

知床峠のゲートが開いたので、この時期ならではの天頂山へ

登山地 点下山
10:20
10:30
11:05
11:40
11:55
知床峠
雪面取り付き
2つ目の火口湖上
ハイマツ漕ぎ
頂上
13:10
13:00
12:40
12:10
12:00
[1:35]所要時間[1:10]

13:30 熊の湯(入浴)
今回の山旅の一番の狙いだった天頂山。知床半島の根元から連なる斜里岳、遠音別岳、知西別岳と登っていたが、知床峠を挟んで羅臼岳と対峙するこの山は未踏だった。

 この山へのルートは、知床峠が開通する直後の5月上旬から中旬までの積雪期が狙い目である。そこで今回の挑戦となった。

 今年の5/5にトライしたが、やばいトラバース地点で諦めて、未踏のままだという中標津のMoさんを誘って、同行の約束をいただいた。

 ところが、雨の昨日は通行止めだった。てっきり積雪で通行止めになったと思っていた。それなら、今日もダメだろうとあきらめていた。しかし、今朝Moさんから電話があり、「昨日は、雨で凍結の恐れがあったので通行止めになったけど、今日は晴れているので大丈夫だろう」とのこと。

 9時過ぎに、車中泊した羅臼道の駅に彼はやって来た。熊の湯の入口にあるゲートまで行く途中の道路情報では、「通行可能」に変わっていた。

 10時にゲートが開いた。知床峠の駐車場まで行ってスタートの用意をする。峠の駐車場からスカッパレの青空の下の天頂山を眺める(1)かんじきは背負ったが、最後までツボ足で往復できた。
 

  10:00前に熊の湯の所にあるゲートの前で待っていると(2)係員が反対側から車でやって来て、ゲートを開けてくれた。知床峠駐車場で支度をして、雪付きの良い取り付き地点まで、10分ほど車道をウトロ側へ進む風は強いが、天候は最高。目指す天頂山も青空の下に見えている(3)
 

 車道を離れ、古いトレースの残る雪面へ取り付く。雪はそれほど埋まらないので、ツボ足で登る(4)。振り返ると、山頂に薄い雲を被った羅臼岳が見える(5)
 4日前に来たMoさんのリードで登って行く。彼が少し近道をするとのことで途中からトレースを外して左側へ入ったが、結局勘違いで、少し遠回りになった。途中3つの火口湖を左下に見ながら登るルートだが、1つ目の火口湖の上に出ると、それはまだ雪の下だった。


 さらに、先に進むと、2つ目の火口湖が見えてくる(6)ここは、右上の尾根のハイマツ帯の根元まで登り、その縁を辿ることになる。方向を右上のハイマツ帯の根元を目指して急斜面を登って行く。その先に、Moさんが4日前に、急斜面に突き出ている岩場を回り込む下りのトラバースが怖くてその上のハイマツ尾根へ入ったが、そこでリタイアしたという地点が目に入って来る(7)
 自分も高所恐怖症だが、二人だと心強い。ここから岩場を回り込むまでは、自分が先に出て慎重に進んだ。間違いなく、ここがこのコースの核心部だった。


下に向かって突き出た岩場を越えると怖いところはない。ホッとして振り返ると、眼下に火口湖と後ろに羅臼岳が見える。その2つをバックに記念撮影(8)


  あとは、若いMoさんが先に出て、頂上手前のハイマツ帯を目指して登って行く。左下に、3つ目の火口湖が見える(9)。先には、ハイマツ帯の上に頂上が見え、そのハイマツ帯の縁を辿って登って行く(10)

 
やがて、正面に知西別岳が見え、左眼下には、まだ半分ほど雪に埋もれた羅臼湖が見える(11)


 いよいよ覚悟のハイマツ漕ぎだ。一番近そうなところにリュックとストックをデポして、ハイマツ帯に突入(12)途中2カ所ほど雪面が残っていて、15分ほどで頂上に到着。
 頂上標識はないので、Mo さんが用意してきた山名と登頂日を書いた紙を持って記念撮影。 360度の展望が広がる。東には羅臼岳、北にはオホーツク海、西には知西別岳、南には国後島。
 風が強くて寒いので、すぐにハイマツを漕いで、リュックのデポ地点へ戻る。


 リュックのデポ地点で、軽く昼食タイム。ここは、風が当たらなくて、ポカポカと太陽光線が暖かい(13)下山する頃になると、上空の青空はなくなり、雲が多くなってくる。
 しばらく下って、頂上を振り返ると、二人が往復したトレースがはっきりと見えてうれしくなる(14)
 

 下山後、知床峠の標石をバックに二人で、もう来ることのないであろう知西別岳をバックに記念撮影(15)登り1時間35分、下り1時間10分、まだ13:10分の余裕のゴールだった。ゲートが閉まるのは15:30である。

 Moさんも、「二人なので心強かったし、誘っていただいたお陰でようやく登頂できた」と喜んでくれた。自分も、まったくの同感である。
帰りには、羅臼の名湯である露天風呂「熊の湯」で汗を流して疲れを癒す。Moさんは先に帰路に就いたが、明日、羅臼湖探訪予定の自分はさらにのんびりと入っていた。


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