天宝山(919m)  糠平コース  単独  04,8,10

鬱蒼とした針葉樹林の信仰の山を登り、糠平湖と東大雪の山を眺望する

5:30 音更発
6:40 糠平着
登山地点下山
6:45
7:00
7:25
7:45
鉄道資料館前
登山口
第一祠
頂 上
8:35
8:20
8:00
7:50
[1:00]所要時間[0:45]
西クマネシリ岳登山口へ

GPSトラックログ(40kb)
(地形図記載の登山道とは全然違う)
地形図にも山名の表示はなく、この山を知ったのは『夏山ガイド』で、糠平湖の南に位置する地元の信仰の山らしいが、糠平湖や東大雪の山々の展望台的な山ということである。往復2時間弱の山なので、何かのついでに登ろうと思っていた山でもある。

 今回、まだ未踏のクマネシリ山塊のピリベツ岳へ登る前に、準備運動がてらこの山に寄ることにする。登山口は糠平温泉の手前から鉄道資料館前の方へ入る昔の道路(今はサイクリング道路)を通り、古い不二トンネルを抜けて直ぐの右側の不二川林道を500mほど入るとあるのだが、鉄道資料館の先で道路崩壊のために通行止めとなっている。登山口まで1kmほどなので、鉄道資料館の駐車場へ車を置いてスタートする。

 暗いトンネルを抜けるとはるか頭上に現在の道路の橋が通っている。その下を潜り不二川林道を進むと、15分で広い駐車スペースがあり、東大雪の山共通の立派な登山口標識が立っている。その左側に不二川を渡る人専用の赤い鉄製の橋が架かっている(1)。その橋を渡ると赤い鳥居があり、その先の鬱蒼とした針葉樹林の中に登山道が続いている。

 鳥居を潜り、平坦な道は直ぐに急な幅広の尾根に取り付き、大きくジグを切って登っていく。『夏山ガイド』にも記されていたが、地形図に記載された登山道とは進む方向も取り付く尾根もまったく違うようである。帰宅後GPSのトラックログを見たら、やはり全然違っていた。登山口から15分ほどで、祠の祀られた大岩のそばを通ると(2)、尾根は顕著になり、斜度もきつくなる。周りはトドマツが主体でエゾマツが混じり、シャクナゲが目立つ。

 さらに10分ほどで、宇賀大明神を祀った祠がある。そのそばに寝ている看板を見ると年に一度の信仰登山会が開かれているようである(3)。そこからさらに尾根は細くなり、急な登りとなる。左側の斜面はトドマツの大木が中心の明るい林だが、右側の斜面はなぜか細い貧弱なトドマツが密生し、下草も生えないような暗い林である。高度を上げるに連れて苔むした岩が出てくる。

 頂上に近づくと、林も明るくなり、足下にゴゼンタチバナの赤い実が密生している(4)。頂上の直ぐ手前は木が伐られ、頂上標識も立ち、糠平湖を中心とした北側の展望が広がる。晴れていればウペペサンケやニペソツ、これから登るクマネシリ山塊などの東大雪の山々がはっきりと見えるはずであるが、低い雲が垂れ込めていて、はっきりと見えないのが残念である(5)。 

 さらにその奥に100mほど進むと本当の頂上がある。そこには宇賀大明神奥の院の祠が祀られ、測量のための紅白の棒が立ち、細い丸太が三角に組まれた下に三等三角点が設置されている。しかし、残念ながら周りは林に囲まれて展望はまったく利かない。

 あとは、一気に急な道を下る。登山口まで45分で登った登山道を30分で下り、橋を渡っていると下の川に釣り人がいて、顔を会わせたら大きく挨拶をしてくれる。林道を鉄道資料館まで歩き、2時間弱でゴールインである。登山靴を履いたまま、ピリベツ岳と同じ西クマネシリ岳登山口を目指して車を走らせる。



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