天狗岳(1553m) 北大雪スキー場コース (スキー登山・単独行)
 00,5,04
 
閉鎖されている長いスキー場跡を登り、北大雪の山々を眺めながら、最後は岩場の頂上へ天狗岳のコース概念図
 
登山  地点下山
 9:00
10:50
11:30

11:50
12:05
スキー場下
小天狗
前天狗
(昼食)
スキーデポ地点
頂 上
13:35
13:25
13:00
(12:45)
12:20
12:15
[3:05]
[0:55]
14:00 白滝温泉 (入浴 500円)
14:45  〃  発
18:45 浜益村幌着

  この山は夏道があり、この時期に無理しなくて良かったが、チトカニウシ山だけではちょっと物足りなく、時間的余裕もあったので、この際、滑ったことのないまま休業閉鎖された北大雪スキー場の斜面を滑っておきたいという思いもあって、計画した山である。
 
 チトカニウシ山を予定より早い8:30に下山して、車で移動し、北大雪スキー場下へ到着。すでに、車が2台あり、スキートレースが続いている。まずはスキー場の第3リフトの上まで2時間、そこから頂上まで1時間の予定でのんびり歩き始める。暫く登りふと上を見ると。第2リフトの斜面を4人の先行グループが登っている。チトカニウシ山のときは時々曇ることがあったが、ここへきて、快晴状態になり、陽射しを左横から浴びながら、右手にチトカニウシ山を眺めながら第1リフト斜面を直登し30分で登りきる。
 小天狗から頂上を望む
 第2リフトの斜面は急斜面で、やはりチトカニウシの疲れがあるのか、結構つらい登りである。大きくジグを切りながら何度も休み休み、35分で登り、スキーを脱いでリフト降り場で一休み。北見にいる息子に携帯電話をかけてみるが、会社で仕事中らしく長話もできず、素っ気ない話で切り上げる。10分ほど休み、第3リフト斜面に取り付く。斜度はそれほどでなく、25分ほどでスキー場斜面を抜け、リフト終点上の小天狗ピーク横にちょうど予定時間内の 1時間50分で到着。
 コル上からの前天狗下の急斜面
 反射板が設置されていて、一面に南側にだけ枝を伸ばした矮性化したエゾマツが広がり、北風の強さが伺われる。右斜め前には天狗岳の岩ピークが覗き(1)正面にはこのコース一番の難関、前天狗下の急な壁のような斜面を先行グループがジグを切って登っているのが見える(2)。左側には北大雪の山々が連なっている。ハイマツ帯を躱して少し下り、前天狗との細い尾根のコルに下りる。この辺りは7月にはまだ見たことのないハクサンシャクナゲの花が美しい所らしい。この時期の山は展望以外の楽しみがないのがちょっとつまらない。
 
 最低コルから目の前に迫る夏道の「電光坂」という急斜面に取り付く。こちらが取り付く頃先行グループは前天狗のピークの手前から林の中へトラバースしていくところである。電光よろしくジグを切って登り、頂上へ続く尾根へと灌木の中をトラバースして抜ける。細い尾根やら2度ほどの小さなアップダウンを繰り返し、頂上の下へ到着。そこに先行グループのスキーとリュックがデポされている。確かに上を見るとそれ以上はスキーでは無理な細い急な尾根と岩頭だけである。
 頂上を見上げる
 自分もそこへスキーとリュックをデポして彼等の足跡を辿る。岩をよじ登り10分ほどで、彼等に迎えられて(3)二つの祠の建つ頂上に立つ。おおよそ予定通りの3時間強である。彼等は、昨日チトカニウシに登ったらしく、「今朝、もう向こうも登ってきたのですか?そんな人もいるんだ。」と驚いている。 
 
 先に下りていった彼等の後、5分ほど静かな頂上からのチトカニウシ(4)などの展望を楽しむ。チトカニウシからはこの山の影になって見えなかった武利岳の大きな山体が聳えている。有明山へ行くにはかなり下って登り返さなければならなく結構時間が掛かりそうである。
 頂上から眺めるチトカニウシ山
 スキーデポ地点まで下り、昼食にする。先行グループはツェルトを張り、その中でしっかりと料理を作り盛り上がっているようだ。25分ほどで下山を開始する。しかし、前天狗の電光坂上までは上り返しもあるので、シールを張ったまま下る。
 
 いよいよ楽しみにしていた電光坂の斜面であるが、予想以上に雪が腐っていて抵抗が大きく思うようなターンが刻めないのがもどかしい。最後のところで、スキーが取られ、頭からもんどり転倒してしまう。小天狗を躱し、スキー場の上に出る。そこからは真冬であれば、最高の滑降が楽しめるところであろうが、腐れ雪で滑りが悪く、大回りは抵抗が大きいので、ほとんど小回りターン(ウェーデルン)で滑り降りる。登りで2時間も要したスキー場斜面をわずか10分程で下ってしまい、子供連れの家族が遊ぶ側を通り、ゴールインである。
 白滝の郊外から天狗岳の全容を望む
 スキー場から白滝の町の方へ向かい、白滝温泉を目指す。湯船に入っていて、ふと隣を見ると、なんと一番古いインターネットの山仲間の一人である札幌のYOSHIOさんである。お互いにびっくりする。彼は私が「北海道の山メーリングリスト」に流した私の連休中の予定を見て、奥様連れでチトカニウシへツボ足で登ってきたとのことである。「登山口で車もなかったので、予定を変更したのかな?」と思っていたらしいが、彼等の登り始めた9時は、もうすでに天狗岳へとりついていた時間で、申し訳ないことをした。少しお喋りをして、次の日の浜益岳登山のために札幌のSaさんとの待ち合わせの浜益村の幌へと4時間車を走らせる。                                   途中からスキー場とその上に乗っかる天狗岳まで辿ったコースの全容が見える。(5)


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