[12]  南暑寒岳(1296m)〜暑寒別岳 (1491m) [雨竜沼湿原コース] 
93,7,4  天候 快晴
早朝の雨竜沼湿原のすばらしい景観と、長い行程の辛さを吹き飛ばしてくれた多くの花々に大満足
7・3(土)
12:30 自宅発(八雲)
16:00 札幌
18:00 雨竜(買い物)
19:00 南暑寒荘前(車中泊)
登山  地  点下山
4:20
5:20
6:00
7:15
8:50
登山口
雨竜沼湿原入口
湿原展望台
南暑寒岳 1296m
頂 上
13:40
13:00

11:10
9:30
[4:30}所要時間[4:10]

        ○登山歩数 39,100歩
14:20 南暑寒荘前発
15:20 浦臼温泉入浴
17:30 札幌南(高速道路)
20:20 帰宅

2000年情報
 雨竜沼コースは、登山道修復工事のため、雨竜沼湿原より上は山開き以降7月下旬まで登山禁止だそうです。

  登山口に当たる南暑寒荘一帯は、 自家家発電装置を使いかなり整った 登山基地となっている。山開きと重なり、キャンプ場は満杯、南暑寒荘は余裕があったが、車で寝ることに する。

 朝、3時半に目が覚める。快晴。 もうすでに行動し始めている人達がいる。4時20分出発。湿原までの道は約 4km、結構険しい道である。途中の 2つの赤い釣り橋がいい。 1時間ほどで雨竜沼湿原に入る。予想していたよりかなり広い。 目の前には、まだかなりの残雪を 抱いた暑寒別岳がゆったりと待って いる。湿原ではミズバショウとエゾリュウキンカは盛りを過ぎ、ハクサンチドリ、ショウジョウバカマ、チングルマが満開、ワタスゲの柔らかい綿帽子が可愛い。イワイチョウは2分咲きといった頃。 満々と澄んだ水をたたえた百数十個といわれる沼が朝日に眩しい(1)。数人が散策を楽しんでいたが、帰りは同じ場所かと思うほどうんざりするぐらいの人が溢れていた。

 湿原を30分位で抜け、湿原展望台へ立つ。湿原が一望でき、コースからは見えなかった大小多数の沼が見え、あらためて、その広さと素晴らしい景観に感動。 そこからチシマザサ(根曲り竹)の間の緩やかな道をひたすら歩く。途中、竹の子が顔を見せる。時々採りながら登る。この辺は、今が採り頃らしい。やがて、ハイマツとウラジロナナカマドの道になり、歩き始めて3時間程で南暑寒岳頂上到着。

 雪溪上の足跡ではだれもいないはずなのに、6人の大学生らしいパーテイがいた。ここまでは、急傾斜もなく楽勝ペース。眼下に奇異な形で有名な黄金山が見える。快晴のため展望が素晴らしいが、目的の暑寒別岳へと心は急ぎゆっくりしていられない。雨竜沼湿原と暑寒別岳(右奥)

 暑寒別岳へ向かう道はまず真っ直ぐの急傾斜のガレ場と灌木の間を一気に180m下る。帰りは本当に辛かった。コル近辺はなだらかだったが、暑寒別岳への登りとなる尾根伝いの道は、急傾斜の上、足元から落ちた崩壊地ありでかなりきつく攀登る感じ(2)。しかし、フギレオオバキスミレ、エゾノハサンイチゲ、コケモモ、キバナシャクナゲ、キクバクワガタ(3)、ショウジョウバカマ、タカネザクラ、イソツツジ、ウラジロナナカマド・・・・・などの高山植物の花々とあちこちに残る雪渓が嬉しい。 やがて緩やかなハイマツ帯に出ると頂上が見える。誰もいないはずの頂上に10数人の姿が見える。増毛の方のコースから登ってきたとのこと。いつも一番乗りの静かな満足感に浸ってきただけに、ちょっとがっかり。

頂上への稜線の道キクバクワガタ 4時間半で岩を積み上げたような頂上に到着。素晴らしい展望。目の前には登行意欲を湧かせる群別岳(4)を初めとする増毛山塊の山々、はるか遠くに雨竜沼湿原、はるか彼方に連なる十勝連峰、大雪連峰、夕張山系・・・ 360度の大パノラマを楽しみながら朝食をとる。

 40分後、下山開始。次々と登ってくる登山客と朝の挨拶を交わしながら、最低コルまで下る。途中、休んだときにカメラを置き忘れのに気付き、5分程慌てて戻る。早く気が付いてよかった。 いよいよ、帰路最大の難関、南暑寒直下の急斜面、覚悟を決めアタック頂上開始。頂上を見上げると溢れて落ちてきそうな位の人の姿が見える。途中2〜3回程休憩しながら、黙々と登る。

 南暑寒に登り着いたらうんざりするくらいの人、人・・・ちょっと一息入れて、そこから逃げ出すように出発。その後も、次々と登って来る。湿原に下りて、またびっくりの人、人・・・あとから登って来る人もいれたら千人は越えていただろう。 それでも途中であちこちから流れ出ている水がおいしい。何回も思いっきり飲んだ。登山で疲れ、乾いた体にはこの水に勝る飲み物はない。 登りでは何とも思わなかった最後の湿原から下の道も、こんなに急だったかと思うほど疲れて棒のようになっている足にはきつい。
頂上から望む群別岳
 疲れてはいるが、登山口手前の「白竜の滝」に寄る。下まで下りて見上げたいところだが、さすがにその元気はなく、展望台から眺めただけで戻る(5)
帰りに寄った白竜の滝
 登山開始から9時間20分後、39,100歩を要し、無事下山。「下山届け」を記入しに行ったら、管理人さんから「この時間で、もう暑寒別岳まで往復してきたんですか?」と驚かれ、疲れも少し抜ける。確かに今まで登った山で一番きつかった。それだけに、疲労感に変わる満足感も大きい。 車の中で、昼食をとり、途中、浦臼温泉にどっぷりつかり、帰路に着く。

お勧め・お戻りリンク「楽しい山登りのホームページ」(暑寒別岳編)


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