c680付近には火山観測設備があり、林道はここが終点となっていた(1)。その少し上で、バナナでエネルギー補給をして、急な登りに備えた(12)。帰りのこの斜面を滑り降りることを楽しみに登っていく。
しかし、
この斜面、疲れた体には、予想以上に辛かった。50歩登っては休みを入れる・・・それを繰り返して直登する。振り返ると、昨年の夏に登った東丸山と海岸線の右側には霞みながらも鹿部市街地が見える(3)。左手には、大沼が見えるが、いつも逆から眺めている七飯スノーパークは雲の中だった(4)。上の方は斜度は増してきたので、ジグを切って登り切った。
急斜面を登り切ったら、頂上までは、所々に石が顔を出すスカブラ(強風によって雪面が波状になって固まる現象)の尾根だった(5)。
12:15、スタートから4時間20分、へろへろ状態でエビの尻尾で纏われた観測設備と頂上標識に迎えられて頂上到着。観測設備の陰は風が遮られて助かった(6)。
せいぜい3時間30分程度で登頂できると思っていたが、やはり単独ラッセルはきつかったし、思ったより距離が長かった。
ガスの中で、後ろの剣ヶ峰も砂原岳も見えず。すぐそばに見える爆裂火口は、そのまま留の沢となって、ずっと下まで続いていた(7)。
12:35、20分ほど休んで、シールを剥がし、下山開始。急斜面までの尾根は、スカブラ状態なので、慎重に下る。しかし、その先に続く斜面は、雪質も良く、非常に快適な斜面だった(8)。
10数回の快適なターンを刻んで、自分のシュプールを見上げる。しかし、天候が悪くて、カメラにはそれがはっきりと写っていなかった・・・残念!(9)
その下の緩斜面もターンしながら下りて、自分のトレースをボブスレーもどきで滑り降りる。登りで間違って自分のトレースがないところは、気温が上がり、雪が重たくなって、スピードは遅くなった。
それでも、13:25、下の間違った分岐に到着。この下って来た左の林道を登るのが正解だった(10)。 登りでは、上でショートカットしたので、GPSトラックログを見ると、それほど遠回りをしたいう感じではなかった。
ここまでで3時間20分も要したコースを、わずか1/4の50分で下りてしまった。これが山スキー登山の醍醐味である(10)。
さらに、疲れた体での平坦になる50分の長い林道歩きは辛かった。14:15ゴール。結局、登りは4時間20分、下りは1時間40分だった。頂上休憩の20分を含め6時間20分の行程だった。
距離も長く、単独ラッセルゆえに、予想以上にきつい山行で、疲れも大きかった。しかし、念願のコースからのトライで、天候には恵まれなかったが、スタート時は諦めていた登頂もできて大満足。
3日後の「おおたき国際スキーマラソン」までに疲れが抜けるかどうか心配だが、15kmなので、なんとかなるであろう?
下山後、久しぶりに留の湯へ(11)。中に入ったら、ロビー兼休憩室が非常に広くなっていた。昨年の夏に2ヵ月休業して改修したとのこと(12)。温泉に湯っかり浸り、疲れを癒した。