白樺山(923m) [新見峠コース] 1999・10・11

紅葉の山肌を見下ろしながら、散策程度の歩きで戻り、ニセコ紅葉巡りを楽しむ
登山口から見上げる白樺山
登山地点下山
6:15
6:40
6:55
登山口
コアラ平
頂  上
7:30
7:10
7:00
[0:45]所要時間[0:30]
ちょうどひと月ぶりの山は、例年より遅い紅葉真っ盛りのニセコで、まだ歩いていない新見峠から白樺山経由のシャクナゲ岳、そして、チセヌプリと神仙沼、余裕があればアンヌプリの計画で出掛け、湯本温泉の駐車場で夜を明かす。

  夜中は満天の星空だったが、朝目覚めたら、天気予報通りに一面の曇り空で、ニセコ連峰のほとんどは黒いガスで覆われている。がっかりしながら、夜明け前の道を新見峠の登山口目指して車を走らせる。幸いなことに、まだ頂上を踏んでいない白樺山だけがガスに覆われていないで、その頂上を見せている(1)。白樺山の往復とその後の紅葉めぐりに予定を切り替えて、駐車場で準備する。
岩内湾
  そこでは、目国内岳に向かう15人ほどの本格的な装備をしたスポーツクラブらしい小学生の一団が出発の準備をしていた。初めから黒いガスの中の山に入って行くのに元気一杯である。一人歩きの自分としては、2度と来るのがむずかしい山はともかく、何も見えないところをただ黙々と歩く気にはとてもなれない。

 散策程度の歩きでもあるし、朝露対策を兼ねて長靴スタイルで、目国内岳登山口の車道を挟んだ反対側の少し下にある登山口からスタートする。笹の刈り分け道を進み、この山の名前の由来であろう太さの揃ったダケカンバの林に入って行く。紅葉は、ナナカマドは赤くなり切れないで枯れて落ち始めていているせいか、赤い色が冴えないが、ミネカエデの黄色は結構鮮やかである。ダケカンの林から出るとハイマツ帯が広
がる斜面に取り付く。眼下には、岩内湾が広がり(2)、隣の目国内岳はガスに覆われてその姿を隠したままである。濡れて滑る露岩を踏んで稜線に出ると、そこには、名前の由来を知りたくなる「コアラ平」という標識がぶら下がっている。
頂上とそこまでの稜線の道
  そこからは、右手直下に岩場や岩崖を従え、高度感のある形のいい白樺山の頂上とそこまでの稜線上の道がはっきりと見えている(3)。急な落ち込みを挟んで右奥に見えるはずの隣のシャクナゲ岳はガス中で、その山肌のみが美しい紅葉を見せている。

 稜線の道の両側は夏ならちょっとした花畑状態と思われる灌木と草紅葉に彩られ、ときおり露出した岩礫を踏んでのんびりと進むと、目国内岳の頂上ほどではないが、大きな岩場の頂上に到着する(4)。わずか40分ほどの汗もかかない登りである。 休憩したいが、風が強く、立っているのがようやくの状態で、展望もほとんど利かないので、写真を撮って直ぐに下山する。ひと月ぶりの山にしては欲求不満の残る歩きであったが、だからと言って晴れる希望のないガスの中に入って行く気はしない。
頂上の様子
 登山口には、目国内岳に登ろうとする人達が数人いたが、風が非常に強いことだけを伝え、車を走らせ、紅葉巡りに着く。
白樺雨情 98.10.6
浅地氏画

  まず、新見温泉下の奥ニセコ渓谷、戻って紅葉滝まで歩いて眺めてくる。神仙沼駐車場の混み具合にびっくりして、大谷地駐車場に車を置いて、新しい木道が設置されたばかりの神仙沼までの道を進む。神仙沼に出ると、凄い人数の観光客がすっかり枯れて茶色になっている湿原の中の木道の上に続いている。長沼へと足を延ばして戻り、大谷地の中の道を大沼までと思ったが、イワオヌプリをバックにした眺めも期待でき
ないので、大谷地湿原の端まで進んで戻る。
  その後、まだ見たことのない小湯沼を目指し、湯本温泉へ移動し、大湯沼から踏み跡を登って行く。20分くらいで、ぽっかりと口を開けブクブクお湯がわき出る沼を眺めていると雨がぱらついてくる。急いで下りたが、大湯沼に出る手前で2度も滑って尻餅を着いてしまう。その後、五色温泉の方へ向かうが、アンヌプリもイワオヌプリもその姿は無いが、下山してくる人や観光客でごった返していた。

 紅葉の具合は、例年より遅れていて、場所にもよるが、概してミネカエデの黄色は鮮やかであるが、赤を彩るナナカマドやモミジ系統が赤くならないうちに枯れ始めていて、燃えるような赤の状態でないところが残念である。


「ニセコ紅葉めぐり」に続く


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