ササマクリ山(711.4m)/乙部町
 <突符川東斜面ルート>   3名、 07,9,29

林道ゲートの関係で、難しい東斜面の沢と急な痩せ尾根を繋ぎ、暗くなってからの下山

6:00 函館発
7:40 左股沢林道ゲート(施錠)
7:55 来拝川林道ゲート(施錠)
8:25 突符川林道へ   
登下山地   点
 8:55
10:20
10:45
11:10
14:10
14:55
15:05
15:30
17:50
入渓地点
右股300m付近(戻る)
二股(左股へ)
チムニー状の滝(尾根へ)
稜線
頂上着
頂上発
稜線
入渓地点
[8:55]所要時間
20:30 道の駅・よってけ島牧

乙部町の北東部・来拝川の源流部に位置する山名の由来(不明〜笹捲くり?)が気になる二等三角点の山(点名・笹間栗)である。乙部岳の頂上から見ると、ほぼ真西に双耳峰に見える山がそれである(1)SHOさん提供)。

○林道ゲートが施錠されていて、あちこち走り回る

 先週の開墾山に引き続き、700m超峰狙いのKo玉さんとSaさんとの3人で挑む。もっとも易しそうな双耳峰のコルへ西側から突き上げる左股川への林道は、昨年に偵察時には開いていた来拝川との分岐先の林道ゲートは施錠されていた。しかたなく、北峰へ突き上げる来拝川の林道へ向かうが、ここも途中でゲートが施錠。最後の手段として、もっとも厳しい突符川(ゲートなし)の急な東斜面の沢から取り付くことにして、そちらへ回る。

 採石場手前にその入渓地点の直ぐ先で合流する、双耳峰コルへ突き上げる沢と頂上の南へ突き上げる沢の2本がある。当初は斜度の比較的緩そうな後者の左股沢を考えてスタートする。

○苅分道に釣られて右股へ、しかし・・・。

 しかし、右股沢の方に今年整備された感じの立派な苅分道が付けられている。三角点測量のために付けられた道ならば頂上へ繋がっているかも知れないという淡い期待を抱いてそれを辿る。しかし、15分ほどで、沢へぶつかった地点からその先がいくら探しても見当たらない。仕方ないので、そのままその沢を遡っていくが、やがて、周りがぐるっと岩崖に取り囲まれた滝にぶつかる。高巻きを試みて30分以上も粘ったが、諦めて二股まで戻り、当初の計画通り左股に取り付く。この時点で11時近くになっていた。

○美しい沢相の左股から、右岸の急な痩せ尾根へ
 

 この左股沢は、周りが苔むした滑滝(2)や深い釜をもった小滝が連続する美しい沢相である。感激して遡っていくが、だんだん狭くなり、やがて、チムニー状の流れとなる。流れは速く深い。初めて経験する両手両足を突っ張っての突破を経験する(3)

 しかし、20分ほどでその狭さのままついに突破不可能な深い釜を持った滝にぶつかる。難しい右岸の泥壁をKo玉さんが登り切り、ロープを垂らしてくれる。しかし、再び沢へ下りることは不可能である。そこで、そのまま頂上の南側の稜線へ繋がる尾根を辿ることにする。

 この尾根は、地形図で読むよりずっと痩せた急な尾根である。両側がすっぱり足元から切れ落ちて、高度感満点だが、潅木で覆われているので、それほど恐怖感を抱かずに、その潅木を頼りに登っていく(4)ところどころに岩頭が現れるが全て基部を巻くことができ、順調に高度を稼いでいく。稜線が近くなると、深い谷の向かい側に頂上が見えてくる(5)たとえ、滝を突破できてそのまま遡って行っても、とんでもない急な崖状の地形が続き、その先からこの尾根に取り付くことは不可能であった。ちょうどいいところでこの尾根に乗ったと言える。

 滝から3時間を要して、頂上へ続く稜線へ乗る。ここから500mほどの稜線は濃密な笹薮である。しかし、太いネマガリダケでないのが幸いである。まさに、この山名の通り?笹を捲くりながらの藪漕ぎが続く(6)

 途中から、乙部岳(7)昨年Saさんと苦労して登った紋内岳(8)と突符岳などが、反対側には、乙部市街地方面の海岸線も見えるのがせめてもの救いである(9)

 14:55、二股へ戻って登り返してから4時間以上を経過してようやく上へ頂上へ到着。すでに、明るいうちの下山が気になる時刻である。苔で覆われた三角点を見つけて、いつもの儀式である周りの笹や潅木を刈り払っての記念写真を撮っだけで(10)さっさと下山の途に就く。
○時間と競争の下山

 暗くなる6時までには3時間あるので、それまでになんとか下山したいものである。登りで45分掛かった稜線の笹薮を25分で下り、さらに、急な尾根を下る。

 下りは沢には下りないで、尾根をそのまま下ることにする。460ポコからは登ってきた尾根とそのまままっすぐ続く尾根がある。後者の方が早そうなので、そちらを下るが15分ほどで崖状のところへぶつかる。やむなく460ポコまで登り返して、登ってきた方の尾根を下る。30分近いアルバイトとなった。この時点で、だいぶ暗くなり始める。

 しかし、その後は順調で、ヘッドランプを必要としないギリギリの明るさの中、尾根の末端の入渓地点にどんぴしゃ下りることができた。

 下山後、明日の島牧村の神威山に備えて、札幌から合流する「地図がガイドの山歩き」チームのSaijoさんとチロロ2号さんとの待ち合わせ場所の道の駅・よってけ島牧を目指す。瀬棚で宴のしゃぶしゃぶ用の豚肉とマトンと野菜、ビールなどを購入。21時近くになったが、Ko玉さんの車の広い後部に5人が乗り込んで楽しい宴が続いた。


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