長万部岳下山
登山 | 地 点 | 下山 |
12:20
12:40
13:20 |
車デポ地点
林道分岐
頂 上 |
14:15
14:05
13:45 |
[1:00] | 所要時間 | [0:30] |
14:55 遊楽亭(入浴)
17:00 帰宅
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「八雲町にあるのに札幌山とはこれいかに?」と以前からその由来が気になっていた、
八雲町営春日スキー場の奧にあるなだらかな山である(1)。日本海側の相沼発電所から元小屋沢山を越えて八雲町市街地へ繋がっている送電線がこの山の頂上を通過している。その管理道路を利用すれば簡単に登れるので、以前から機会を窺っていた山でもある。
下山後、どうしてもその由来が知りたくて、役場を退職後森林関係の仕事に就いているスキー指導員仲間のOさんに電話で問い合わせたら、即座に
「昔、この山の持ち主が札幌の人で、その人が札幌山と名付けたらしい。古い文献にも載っている」とのこと・・・納得!長い間の疑問が一気に解明した。彼が中心になって進めた今の町営スキー場を札幌山に作りたかったのだが、麓の2/3ほどが、居所不明の多くの不在地主の土地で、その対処が大変で止めたとのこと。
長万部岳を下山後、時間的な余裕もあったので、この山に向かった。地図を持参していなかったが、GPSに林道からの取り付き地点を入れて置いたのを思い出した。しかし、そこまでの道路が分からずあちこちウロウロした。新しくなった八雲町営春日スキー場の下の道路を詰めていくと、十字路にぶつかる。その真ん中の未舗装の道を進むと、直ぐにGPSに入れて置いた地点であった。
その先にも林道は続き、はっきりとした踏み跡が続いている。その奧まで車で入り、その先が送電線の走る尾根に繋がっているようなので、10分ほど歩いてみたが、なかなかそちらへ向かわないので諦めて戻る。車も元の地点まで戻る。しかし、下山時に、途中でその林道が予想通り送電線の下に繋がっていたので、それを利用したら、ずっと近道だった。(
GPSトラックログ参照)
当初の計画通りに改めてスタート。まず、規模の大きい送電線の下を利用する送電線とのクロス地点まで下る。そこからいよいよ登りに掛かる。
幅広に刈り払われて普通の山の登山道よりずっと立派な道である。あとは頂上まで一直線なので、結構な急登もあるが、高見に上がるとずっとその目指す先が見える(2)。意識的に負荷を掛けるために急いで歩いたこともあり、大いに汗を掻いた。
東側には八雲の市街地が広がり、噴火湾の向こうに白くなった羊蹄山が見えている(3)。
頂上近くまで登って振り返ると、登ってきた送電線の管理道路と植林地、さらには農地と海岸線の展望が広がる(4)。
ちょうど1時間で鉄塔が立ち、広く刈り払われた頂上に到着。
北側の展望が一気に広がる。先月登った冷水岳〜遊楽部岳、その手前に八雲のマッターホルンと言われる岩子岳の尖峰とそこから続くペンケ岳などが懐かしい(5)。
西側には、賀呂山、その右側には三角山の頂上、左奧にわずかに雄鉾岳の頭、さらに左奧にはこの送電線が通過するなだらかな元小屋沢山が望まれる(6)。
一通り展望を楽しんだ後、あるはずの三角点(三等・点名「賀呂」)探し。かなり広く刈り払われている頂上部分ではあるが、そこにはいくら探しても見当たらない。
ふと、西側の笹藪の中を覗いたら、縁から1mほど奧に頭を出した状態で見つかった。周りの笹を折ってリュックと一緒に証拠写真撮影(7)。
この山に登るのは自分くらいの者かも知れないが、一応分かりやすいように刈り払い場所から続く周りの笹を折っておいた。
30分ほど休んで、下山開始。ずっと目の前に広がる噴火湾と牧場等の展望を楽しみながら下る。
彩りのほとんどない道端に、ミズナラの幼木と思われる小さな紅葉を見つける。ミズナラがこれほど赤くなるのは珍しい(8)。2/3ほど下ったところで東側から林道跡が合流している地点に到着。踏み跡が送電線下よりはっきりしているし、その感じがスタートする前に歩いてみた林道と同じである。GPSのトラックログを見ても、その道へ繋がるのは間違いない。案外、この送電線を管理する人や林業関係の人が多く利用する道なのかも知れない。わずか3分ほどで戻った地点に出て、10分で車のデポ地点に到着。
帰路で、よく利用する浜松地区の遊楽亭の温泉で汗を流し、疲れを抜く。気になっていた新しい一山をやっつけ、その山名の由来も判明してスッキリした。考えてみたら、
元小屋沢へ登ったときに利用したのも、この相沼側の同じ送電線であった。このように都合良く頂上やその付近を通過している送電線はなかなかない。