札幌岳 (1293.8m)B
<冷水コース> 山スキー  2名 13、2,12
95,5,27「札幌岳〜空沼岳縦走」
11,5,30「札幌岳」

スカッとは晴れなかったが、穏やかな天候の下、前日までのトレースを辿って、初の冬山登頂

7:00 豊滝除雪センター駐車場発
登山
地点
下山
 7:30
 9:20
11:00
登山口
冷水小屋
頂 上
12:20
11:50
11:20
[3:30]所要時間[1:00]

13:00 北湯沢湯のさと館(入浴)
大滝市街地24時間トイレ駐車場
(車中泊)

この札幌岳に最初に登ったのは、95年に空沼岳まで縦走したとき。さらに2回目はその16年後の一昨年。どちらも5月下旬の冷水沢コースだった。下には春の花と芽吹きの新緑、上はまだ残雪に覆われたころだった。コースは、豊滝コースもあるが、04年の狭薄岳のときに、札幌岳には寄らなかったが歩いている。

 さて、今回の念願の厳冬期の山スキー登山だが、この時期にいつも北海道へやって来て雪山登山を楽しんでいるyuki@埼玉さんの同行を得て叶えることができた。

 冬山のルートは、夏道コースとほぼ同じだが、冷水小屋の上部から沢地形を辿って、上で再び合流するルートだ。前夜に豊滝除雪センター(旧道路情報館)駐車場で待ち合わせ、車中泊の朝を迎えた。天気も良く目指す山が見えている(1)230号線から豊平峡ダムへの道を進み、夏と同じ登山口へ。すぐ側の除雪帯に車を停めて準備に掛かる。
 幸い3連休の翌日で雪も降らなかったので、スキーやスノーシューのしっかりとしたトレースが残っている。ラッセル不要の楽チン登山となった。

 yukiさんの持論である「汗を掻かないペース」を持続しながら、ゆったりと歩を進める。朝の内は晴れていたが、だんだん雲が広がってくる。人工林のトドマツ林を抜け(2)やがて冷水沢川沿いの歩きとなる(3)春には、花々を愛でながら歩けるところだが、冬はそのような楽しみはない。ひたすらトレースを辿るだけ。

 やがて、標高860mのほぼ中間地点に建つ冷水小屋が見えてくる(4)この小屋は、昭和27年に建造された古い歴史を持つ山小屋だが、そのようには見えないほど堅牢な感じだ。もともとこの小屋は、北海道電力(株)が、昭和27年9月、昆布〜札幌間送電線設置に記念事業の一端として建造して、当時の豊平町に寄贈し、その後北海学園大学が譲渡を受けて管理しているとのこと。


 小屋の入口で休憩。玄関は錠がかけられているが、裏へ廻ったら、窓から出入りできるようになっていた。夏道は、この小屋の前から急な尾根へと上がるのだが、冬道ルートは、その小屋の裏側の沢の中を進むのが一般的なようだ(5)
 

 沢中のトレースを辿ると、おそらく夏は滝の懸かっている所なのであろう。非常に狭くい上に急で、登り下りの苦労がトレースにも表れている(6)そこを越えると、沢形が広くなり、斜度も緩んでくる。1100mを越えると、沢形から抜けて広く緩やかな尾根となってくる。この辺りで夏道ルートと合流するようだ。纏った雪が美しいダケカンバ林へと入っていく(7)

 ときおり顔を覗かせる青空に突き刺さるような重そうな雪を纏った針葉樹の姿も美しい(8)。1200mを越えると、ダケカンバの灌木の樹氷帯となる。非常に軽い雪なので、帰りの滑りが楽しみな斜面だ(9)


 スタートしてからちょうど3時間30分で誰もいない頂上到着。残念ながら、上空や周りは低い雲で覆われて、遠望が利かない。唯一展望が広がっていたのが、北東方面だけだったが、その先に広がる札幌市街地は見えなかった(10)

 風もほとんどなく、ゆったりと休憩し、記念写真を撮って下山開始(11)

 スタートしようとしたところへスキーをリュックに括り付け、スノーシューを履いた単独行の男性が到着。小屋まではスキーを履いてきたらしい。

 頂上から沢形までの疎林帯の広い斜面では、ほどよい深さの軽い雪のお陰で、思い通りのターンを描きながら非常に気持ちよく滑ることができた。

 その途中で、スノーシューの若い男性も登ってきた。平日にかかわらず2人にも会うとは思わなかった。さすが大都市札幌の山だ。

 沢形の中は、なるべく斜面をトラバースするように滑り降りた。下の方は、トレースをレールにしたジェットコースター滑りを楽しみ、ちょうど1時間で無事に下山。

 下山後の温泉だが、定山渓には安い温泉がない。しかたないので、翌日の予定のホロホロ山に合わせて、中山峠を越えて北湯沢の無料の温泉「北湯沢湯のさと館」まで走った。手前にある無料の「大滝ふるさとの湯」は定休日だった。その後、大滝市街地の24時間トイレ駐車場で車中泊。

95,5,27「札幌岳〜空沼岳縦走」  11,5,30「札幌岳」



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