珊内岳(1091m)<積丹半島> 大川林道(古宇川沿い)南西尾根ルート 
 7人  03,04,05
快晴の下、積丹半島の第4峰に山スキーで楽しいグループ登山をしてきました。
 6:50  神恵内温泉998駐車場
 7:15 大川林道除雪最終地点
     (滝沢川出会い)
登山地点下山
7:40
8:40
9:40
11:20
12:10
除雪最終地点
林道終点(尾根取り付き)
600m急尾根下
940東コル
頂  上
15:15
14:45
14:25
13:30
12:58
[4:30]所要時間[2:17]
15:00 998(入浴)
     998駐車場(車中泊)


 この山は積丹岳〜余別岳〜ポンネアンチシ岳の稜線が西側へ伸びる神恵内村と積丹町の境界に聳える積丹半島の第4峰である。山名は岩内湾側に急で深い沢を形成している珊内川の源流に由来するものらしい。沢からの登山記録はあるようだが、自分には無理なので、いつかは山スキーで登りたいと思っていた山ではあるが、たまたま一度登ったことのある「地図がガイドの山歩き」のsaijho氏(今冬シキシャナイとハッタオマナイに同行)からうれしいお誘いのメールをいただき、同行することにする。彼の他に、シキシャイで同行したHi女史、ハッタオマナイで同行したはまなす山岳会のA氏、Sa氏、Sa女史、Ha女史の私以外全員札幌の合計7名グループである。リーダーのsaijho氏以外は、全員初めての山である。

 神恵内温泉998から国道998号線を当丸峠方向へ1kmほど向かった古宇川沿いの林道終点の尾根から940ピークを経由するという情報をいただき、自分なりに取り付く尾根と頂上までのルートを探してGPSに入れて置いた。

 前夜、退勤後、待ち合わせ場所の神恵内温泉998の駐車場へ向かう。夜の10時半には全員揃い、軽く顔合わせをして、11時半には眠りに就く。翌朝7時少し前に出発。そこから1kmほど国道を当丸峠方向に進み、古宇川沿いの林道(大川林道の看板あり)に入る。除雪が滝沢川の分岐まで進んでいて、結局林道歩きは2km強ほどで済むことになった。しかし、驚いたことに数日前のものと思われるスキーやかんじきのトレースがくっきり残っている。結構入る人がいるものである。

 7時40分、除雪終点を出発。気温が高く、はじめから全員、上着を脱いでシャツだけの姿で歩き始める。尾根取り付き地点となるその林道の終点まで、右手下には古宇川の流れを、右手表面には登行意欲をそそられるポンネアンチシ岳や940ピークの手前に急な崖を巡らせている770ピークとこれから辿るその尾根を眺めながら近づいて行く(1)。その尾根の最後のところが急に見えるが、そこがこのルートの最難関だそうである。約1時間ほどで林道終点の沢出会いに到着。その真ん中から延びる尾根の末端から取り付くらしい。

 暑いくらいで、ついにTシャツ一枚になる。とりあえずは、岩崖を巡らせる荒々しい770ピークの右肩まで登ることになるのだが、下の急な尾根をジグを切って300mほど高度を稼ぐと、このルート最大の難関であるコンタ550m〜650m附近の急な尾根の下に出る。ここまで上がるとやはりTシャツでは寒いので、シャツを着る。はじめはスキーでジグを切って登っていくが、小さな雪崩の跡があるし、雪がすでに腐っているので、安全策をとって、木の生えているそばをスキーを脱いでツボ足で登ることにする(2)。数日前のものと思われるかんじきのトレースもその急な尾根に続いている。高度を上げて行くに連れて、左側にこれまた荒々しく聳える屏風岳の姿が、その向こうに明日登る予定の1000mの無名峰(通称・赤石山)が見えてくる(3)。

 770ピークの肩に乗って、一安心である。スキーを再び付けて次は940ピークを目指してダケカンバの疎林の斜面をジグを切って高度を稼いでいく(4)。右側にはポンネアンチシと稜線で繋がる余別岳などが見えてくる。出発して3時間半ほどで、940ピークに出ると、初めて目指すゆったりとした頂上との対面である。ここまで来るとあとは緩やかな稜線歩きである(6)。

 屏風山への稜線との分岐ピークや西側に珊内川の源頭が急な崖となって切れ落ちる1031ピークも東側をかわしながら、等高線上に沿って歩き、頂上手前のピークに乗ると、珊内岳の左側に鉞山の鋭峰が飛び込んでくる。そこから頂上のコルまでの細い急な痩せ尾根を下り、あとは帰りの滑りが楽しみな広い斜面を登り、頂上稜線に乗るとその東端が頂上である。

 約4時間半で、快晴の頂上へ到着。360度の眺望がほしいままに広がる。積丹半島を巡る海岸線も見え、鉞山の向こうには大天狗岳(7)、後ろには余別岳とポンネアンチシの大きな山塊がどっしりと見えるが、積丹岳はその陰で見えないのが残念である(8)。 その右奥に泥の木山や両古美山、西側には屏風山とその向こうに明日登る予定の赤石山・・・・見渡す限りの山々、そして、日本海が広がる。

 風も弱く、ポカポカ陽気の中、まずは記念写真を撮り(9)、大満足の360度の眺望を楽しみながら昼食休憩を50分ほど取って、いよいよ滑りが楽しみな下山開始である。まずは、雪庇から広い斜面に出て、コルまでそれぞれ気持ちよい大半径のパラレルターンを刻む。手前のピークの急な痩せ尾根は東側から巻くことができるのだが、滑りを楽しむために、スキーを脱いで担いで登る。そこからさらに940ピークのコルまでの緩やかな広い斜面の滑りを楽しむ(11)。

 あっという間に940ピークのコルまで下ってしまう。そこからは登り返しを避けて940ピークの急な南斜面をトラバースして、770ピークの肩まで下る。肩の下はスキーで通ると腐れた雪が厚さ20cmくらいの表層雪崩となって谷底まで落ちて行く。雪崩のスピードも遅いし、幅も狭いので心配はないが、新雪がある程度積もった状態であれば、結構危険な箇所である。

 そこで、スキーを脱ぎ、登りと同じところをツボ足で下る。一番の難所を切り抜けて、すっかり腐ってしまった雪の林の中の斜面をゆっくり安全第一に下り、尾根の末端の林道終点に到着である。あとは、余韻に浸ってののんびり林道歩きである。振り返ると、ポンネアンチシが「次に来るのはここだよ!」という感じでその端正な鋭鋒を覗かせている。



Sakai女史

saijhoさん

aketaさん

 午後3時15分、車のデポ地点までの7時間30分ほどの山旅は終焉を迎える。神恵内温泉998で入浴する前に今晩の飲み物や明日の食事の買い出しに町まで出て、温泉に戻る。いつもは帰路に就くので、ビールはお預けなのだが、今晩はこの駐車場で夜を明かすので、ビールを飲みながら温泉に入れるのがうれしい。上がってからも生ビールとラーメンを摂り、さらに駐車場に張った大きなテントへ場を移しての宴が続く。しかし、次の日のことを考えて8時半には打ち上げる。

<後日談>
 この山を下山して、2日後、『ガイドブックにない北海道の山50』の著者である八谷和彦氏から「掲示板」に下記のような書き込みがあった。非常に惜しい一日違いのニアミスであったのである。
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 珊内岳頂上のスキー跡は坂口さんのでしたか。私(と家内)、昨日の4月6日(日)、珊内岳に西側から登頂し、頂上に前日登頂したと思われるパーティのスキー跡を発見しました。珊内岳の東側は割となだらかな稜線ですが、そこまで林道から上がるのが大変なので、どこかの社会人山岳会か大学生のパーティが時間をかけて登ってきたのかなと思っていました。私は5日(土)、海岸の珊内集落から鉞山の西側を巻いたところで1泊し、6日の濃いガスの中、896mピークに上がり、細てアップダウンのある尾根をアイゼン・ピッケルで辿って珊内岳の頂上に達しました。下山では、前日に続いてクマに2回目のニアミスをしたり、駐車地付近ではギョウジャニンニクを採ったりと、いろいろあって疲れました。私と反対側の大川林道の除雪終点にある「クマ出没注意」の看板は脅しではなさそうです。なお、赤石山には3月15日、屏風岳には3月16日に登りました。
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