三段山(1748m)F
札幌発 9:00
白銀荘着 11:30
登山 | 地 点 | 下山 |
12:00
13:50 |
白銀荘前
頂上 |
14:20
14:00 |
[1:50] | 所要時間 | [0:20] |
白銀荘(泊)
|
十勝連峰の主稜線から少し外れ、荒々しい安政火口を挟んで富良野岳〜三峰山〜上ホロ〜十勝岳〜美瑛岳の連なりが見渡せるこの三段山は、夏道もあるが、白銀荘をベースとしたスキーツアーの山としていつも賑わっている山である(1)(12,12,24撮影)。
自分もHYML三段山オフミで厳冬期に4回(登頂は2回)登り、個人山行で春山山スキー1回と夏山登山で1回登頂している。しかし、厳冬期の4回は、いずれも天候に恵まれず、その眺望は目にしたことがない。今回は昨年に引き続き5度目のHYML三段山オフミに参加した。今年は、この時期には珍しい好天に恵まれて、午後からの単独行だったが、なんの不安もなく登頂することができた。
なお、三段山の山名の由来は斜面が3段になっていることに因り、冬はそれぞれの急斜面では快適な深雪滑降のおいしい斜面となっている。もともt山スキーのメッカで、この山の下部は、古くから「国設三段山スキー場」とか通称「三段山スロープ」などと呼ばれている。スキー場としての施設は一切ないが、2段目の西側には森林を切り開いたところが残っている。
なお、三段山周辺名称マップは下記が参考になる。
http://www.sandan.net/sandan-guide/sandan-name/sandan-name.html
前夜、札幌での藪山仲間の忘年会に参加し、そのまま泊めていただいた三次会場のチロロ3さんのマンションを9:00に出て、
上富良野町吹上温泉の白銀荘へ向かう(2)。
今回の白銀荘をベースにしたHYML三段山オフミは12/21〜23の三連休に合わせた日程である。自分はその後半2日間に参加。11:30に到着。前日泊まったグループは三段山などへ登っている最中である。
天気予報では全く期待していなかったが、到着したら、前十勝や十勝岳の上に素晴らしい青空が広がっていた。しかも、無風という信じられない天候であった(3)。急いで準備をして、スタート。午後からなので、無理せずに行けるところまで行こうとスタート。
昨年もこの時期に来たが、積雪はかなり少ない感じだった。しっかりと踏まれたトレースを辿って、快調に進む。まもなくして、HYML仲間の4名が下山してくるのと出会う。「頂上までスキーで行けた」とのこと。「下りは西の沢を下った方が滑りやすい。」との情報をもらう。
1段目の急斜面を登り終え、好きなタンネの森へと入っていく。アカエゾマツを覆っている雪もまだ少ない感じである(4)。
タンネの森を抜けると、2段目の急斜面が見えてくる。まだ、灌木が煩い感じだが、この時期、その上に広がる青空の美しさがうれしい。先行者の姿も見える。(5)。
2段目の急斜面を登り切ると、目の前にひろい緩斜面が広がる。このように晴れ渡ったのは初めての経験である。しかも、風がほとんどないのもうれしい。雪が少ないのに、いつもはボコボコと頭を出しているハイマツが隠れているのも珍しい。左手には、前十勝のピークとその右奥の噴煙の下に十勝岳のピークもくっきりと見えている(6)。 これから進む三段山の頂上もくっきりと見えている。この厳冬期には初めての眺めである(7)。
右手には、富良野岳もその姿を見せていてくれた(8)。はっきりと残るトレースを辿って高度を上げていく。この時点で上に見えるパーティは3段目の急斜面の下の4名と、頂上下の2名だけであった。(9)。その間に何組かの登山者が下っていくのと出会ったが、HYMLパーティは、こちらが1段目〜2段目の急斜面を登っている間に、西の沢を下ったようで、出会うことはなかった。
3段目の急斜面に掛かった頃から、頂上の上にガスが発生してきた。
振り返ると、4人のパーティが気持ちよさそうに下って行く。その下に、タンネの森とその下に富良野盆地が広がっている(10↑)。
一部クラストしているところもあったが、なんとかスキーを付けたまま頂上直下まで到着。見上げる姿は迫力満点である。ただ、残念なのは、もっと迫力のある上ホロとの間の眺めや十勝連峰主稜線の眺めがガスで覆われてしまっていることだった(11↑)。
スタートして1時間50分、ガスに巻かれてしまった頂上に無事到着。山頂には、11月23日に上ホロ斜面の雪崩で亡くなったN女史への献花が捧げられていた(12)。N女史とは面識はないが、多くのHYMLメンバーと繋がっている方であった。シールを剥がして、下山準備をして、献花の前で黙祷を捧げた。
いよいよ楽しみな下りではあるが、登りの感じでは、この山ならではの深雪滑降を楽しむほどの積雪ではなさそうだ。しかし、クラストしているところが少ないのはうれしい。下を見ても登ってくる人の姿は見えない。転倒して怪我でもしたら大変だ。安全第一で下り始める。
2段目の急斜面手前から西の沢を下る。多くの滑降後で斜面は荒れてはいたが、灌木が少なく、それなりに深雪滑降を楽しむことができた。
1時間50分で登ったところを、手こずるところもなく、わずか20分で下ってしまった。
白銀荘の大広間では、すでに下山してくつろいでいるHYMLメンバーと合流。しかし、冷たくなった手が痛くて仕様がなく、落ち着いて挨拶もできない状態だった。洗面所でお湯に浸してようやく痛みが取れた。
温泉にゆっくり浸かって戻ったら、すでに、女性陣の手作りの料理がテーブルの上に並んでいた。16:00には宴会がスタート。21:00ごろまで続いた。
○翌日の2段目まで