三段山(1748m)3回目   吹上温泉・白銀荘ルート   2名  04,06,26  
00,1,12の山スキー登山の「三段山」へ
04,1,11の山スキー登山の「三段山」へ

これまで2度山スキーで登頂しているが、天候には恵まれず、初の夏山で念願が叶う。
 
登山
地点
下山
6:05
7:10
8:25
白銀荘
1360m附近
頂 上
10:20
9:40
8:55
[2:20]所要時間[1:25]

10:30 白銀荘(入浴)
14:00 音更着

  十勝連峰の主稜線から少し外れ、荒々しい安政火口を挟んで富良野岳〜三峰山〜上ホロ〜十勝岳〜美瑛岳の山々が見渡せるこの山は、夏山より白銀荘をベースとしたスキーツアーの山としていつも賑わっている山である。自分もすでに2回、山スキーで登頂しているが、いずれも天候に恵まれず、その眺望は目にしたことがない。そこで、今回、天候に合わせての夏山再訪となる。

 三段山の山名の由来は斜面が3段になっていることに因り、冬はそれぞれの急斜面では快適な深雪滑降のおいしい斜面となっている。

 ここ数日天候に恵まれないので、天候がよかったらこの山に登る計画で2泊3日予定の糠平湖〜層雲峡〜旭川〜美瑛〜富良野方面の観光ドライブに出掛ける。金山湖のキャンプ場で3日目の朝を迎えるが、ようやく晴れ気味の朝を迎え、慌てて三段山の登山口である吹上温泉の白銀荘を目指す。上富良野の国道を夜明けの太陽を後ろから受けてシルエットとなって朝靄の中に浮かぶ十勝連峰を見ながら車を走らせる(1)。

 登山口へ着くと、今冬、山スキーで強風の中登頂した前十勝岳がすっきりとした姿で迎えてくれる。三段山は林の陰になって見えず、目にできないのが残念である。

 たくさんのテントが張られたキャンプ場の端の階段を上り、冬と同じほぼルートの登山道を1段目下の急斜面まで進む。笹薮であるが、笹刈りがきちんとされているようである。いつも最後の滑りを楽しむ1段目下の急斜面の登山道は冬のルートと反対側の左側の端の方に付けられている。

 山スキーのときとの違いを楽しみながら登っていく。1段目の急斜面を登り切るとアカエゾマツの樹林帯に入る。足下にはミツバオウレン、マイヅルソウ、ウコンウツギなどの花が咲いている。やがて、2段目の急斜面に取り付くが、ここも滑るときに一番急な左側の斜面に登山道は続いている。ここはこのコース最大の急登で、木の階段とロープが設置されている(2)。

 2段目の斜面に登るとハイマツのトンネル状態となり展望はない。しかし、足下に今年初めて目にするエゾノツガザクラが可愛い花を咲かせてくれている。登山口から1時間ほどでハイマツのトンネルを抜け、左手の深い沢の上の斜面に出て一気に展望が広がる。噴煙を上げる前十勝岳と今冬登ったその斜面が一望でき、さらにその右側に十勝岳や大砲岩が見えるようになる(3)。そして、その右側のハイマツで覆われた斜面の上に目指す頂上が見える。

 左手の沢に雪渓が残り、そちらから吹いてくる涼しい風がうれしい。やがて、沢沿いの道となり、足下にツガザクラの他にアオノツガザクラ、コエゾツガザクラ、イソツツジ、コケモモ、ショウジョウバカマなどが咲いている。頂上が近くなると沢から離れ、頂上に繋がる尾根道となる(4)。下を眺めると白銀荘とそこまで冬にスキーで滑り降りた斜面が見える5)。

 同じコースから登った2人の先行の女性が休んでいる裸地に頂上標識の建つ3度目の頂上に到着する。冬に2回も来ているのに、一度も目にすることのなかった安政火口を挟んだ富良野岳〜美瑛岳までの十勝連峰の山々と荒々しい山肌の展望がくっきりと広がっている(6)。一度は歩いてみたいが危険だと言われている三段山からOP尾根の大砲岩経由で主稜線へ至る踏み跡を目で追ってみる。30分ほど休んでいる内に十勝岳温泉から登る崖尾根コースから2グループが到着する。その先行の若い夫婦が躊躇なくOP尾根へのコルへ下りていくところを見ると、結構歩かれているようである。


目に付いたおもな花たち

エゾツガザクラ

イソツツジ

イワウメ



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