函館山秘境探訪(寒川海岸ほか)

鴬谷コース〜寒川コース〜寒川海岸〜穴澗裏側〜山背泊コース〜入江山コース〜旧登山道〜汐見コース  4名  16,3,21
数年ぶりに函館山の裏側・寒川海岸ほかの秘境探訪をして来た。


登下山
地 点
 8:10
 8:20
 8:40
 9:20
 9:35
 9:45
10:35
10:55
11:35
12:10
12:25
13:00
13:20
谷地頭温泉
鴬谷コース入口
寒川コース下り口
寒川部落跡
手掘りトンネル
寒川部落跡
穴澗裏側
山背泊コース登り口
穴澗神社
入江山着(昼食)
  〃 発
登山口
谷地頭温泉
[5:10]所要時間

13:20谷地頭温泉(入浴)

 函館山の裏側に、昔、富山県から移住した人たちの寒川部落があり、一番多い時で60名ほどが住んでいて、分教場もあった。文献によると、「明治17年(1884年)水島和吉ら約6戸20名が宮崎村から入植」とある。この辺境の集落も70年後の昭和29年(1954年)の洞爺丸台風で壊滅状態となり、最後の住人がこの地を去ったのは、その3年後(1957年)だそうである。

 昭和40年代前半までは?穴澗に吊り橋があったが、今では、函館山を越える寒川コースか、山背泊の穴澗神社の参拝道から、山越えの山背泊コースしかなくなった。これらのコースは、今でも住吉町の漁師や山背泊の漁師を中心とした住民や登山者に利用されていて、漁業用のロープや目印が設置されている。

 今回は、山越えで下りたことがないというchiさんとよもぎさん、10年前に一度同行しているhirokoさんと4人で、寒川コースを下り、部落跡の南端から穴澗の裏側(1)までの海岸を探訪し、山背泊コースから穴澗神社を見て、入江山に戻ってきた。いずれのコースも「危険のため通行禁止」の立て札が立てられ、あくまでも自己責任のコースである。

 どのコースも、急な登り下りで、表の函館山では考えられないほど、ワイルドな秘境探検を楽しんだ。


普段は歩く人の少ない(「この先危険なため、通行禁止」の立て札あり)鴬谷コースを登った。谷沿いには杉並木があり(2)、その上で急な尾根を直登し、最後はジグを切って、上の車道に出る(3)


 人気の寒川コースは、「危険のため」との立て札があるが、ロープが設置され、危険なところはない(4)おまけに、草刈り機で笹刈りがされていたのには驚いた。
 フクジュソウも蕾を膨らませていた(5)このほかに、ネコノメソウとナニワズも花を咲かせていた。


 「寒川部落、鹿島神社跡」と刻まれた石碑と「明治二十八年(一九〇五年)富山県下新川郡宮崎村より水島竹松他数十名新天地を求めて寒川の地を移住地した地 定設者 水島政治」と刻まれた石碑、さらには、前には気付かなかった「我が里永遠に、不朽の里地なり」と彫られた石碑も設置されていた(6)
 寒川部落跡から、南側の手掘りトンネルのある岬方向を眺める(7)


 寒川部落の住宅や分教場が建っていたと思われる石垣(8)。リュックを置いて、岩礁の先にある手掘りトンネルへ向かった(9)


立待岬への通過を考えた手掘りトンネルらしいが、途中でストップしていた(10)。再び、部落跡に戻る。その入江に、何なのか良く分からない遺構があった。灯台跡だという説もあるが・・?(11)


 フノリの生えている岩礁を歩き、岬の陰にある穴澗の裏側を目指す(12)。岬を巻くとまもなく穴澗の昔あった吊り橋のこちら側の通路が見えてくる(13)
 chiさんが10歳のときに、友人と吊り橋を渡って、寒川部落を目指したが、その海岸を見て怖くなり、戻ったというエピソードを語っていた。50年ぶりに目にした懐かしい光景とのこと。


穴澗の岬。右のルンゼ(勘七落とし)は夏と冬に2回上り下りしているが、その時にあったロープが撤去されていたようだ(14)。穴澗から戻り、岩を登り、山背泊コース取り付く(15)


 非常に急な登りが続き、どんどん高度を稼ぐ。あっという間に海面が低くなる(16)。急登がひと段落した岩壁の下で一休み(17)


 岩壁の下部で、コースが崩落していた。滑落の危険性があるので高所恐怖症の自分が躊躇していたら、よもぎさんが果敢に挑戦し、道のある反対側へ取りついた。ほかの3人もそれに続いた(18)
 急斜面を登り切って、反対側へ下りると、穴澗神社から入江山への軍用道路へ出た。穴澗砲台跡と穴澗神社に寄るために、その道路を下った。まずは、穴澗の岬の上にある砲台跡(19)


 次に、穴澗神社へ。この周りにも多くの要塞の遺構が残っている(20)。それらを見て戻り、入江山へ続く軍用道路跡を登る(21)


 入江山の要塞跡で昼食タイムとした(22)。下山は、旧登山道から汐見コースを下ったが、旧登山道の5合目より上は、びっしりと雪が残っていた(23)しかし、日当たりのよい汐見コースには、全く雪がなかった。

 登山口から車道を歩き、谷地頭温泉でゴール。5時間10分のワイルド秘境探訪に大満足だった。温泉の前で解散し、温泉に入って帰路に就いた。


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