両古美山(803m)〜無沢1(832m)  (当丸峠ルート)
 単独 02.05.06

日高と積丹のハードな山行のあと、デザート気分当丸峠からの変わった名前の山に登る。
 
登山
地点
下山
6:15
7:03
---
8:09
登山口
両古美山
(ギョウジャニンニク採り)
無沢1
11:33
10:48
(1時間)
8:45
[1:54]所要時間[2:48]
 当丸峠から比較的最近登山道が付けられた両古美山とその奧に続く無沢1という変わった名前の山がある。余別岳に登って積丹岳休憩所前の車の中で朝を迎え、帰路でもあるのし、前日歩いた積丹岳と余別岳の吊り尾根を横から眺めたくて、地図も持たないでの登山となった。
 当丸峠と当丸山
 数年前に当丸峠を通ったときに目を付けて置いた登山口は、新しい覆道の横に隠れてしまい、ご丁寧に登山道へ向かうには覆道から続く高さ1m40cm、幅1m20cmほどのコンクリート壁を乗り越えなければならなくなっている。やはりGW前半にこの山に登ったML仲間からの情報で知っていたが、そうでなくては登山口を見つけられないで戻ったかも知れない。せめて、道路工事関係者に階段と標識を設置するくらいの配慮があってもいいのではかと腹が立つ。

 古平側から4つ目の覆道を抜けてすぐの空き地に車を置いて、コンクリート壁を乗り越えて覆道沿いに古平側に戻ると登山口がある。両古美山へ2.2km、無沢1まで4.9kmと書かれた新しい標識が立っている。どうも両古美山の稜線続きに見える山はその無沢1ではなさそうであるが、登山口からは見えない無沢1まで往復しようと決めてスタートする。
展望台分岐から無沢1を望む
 登山道はカタクリの花と可憐なエゾイチゲがずっと付き合ってくれるのがうれしい。途中何ヶ所かタケノコ時期には賑わうであろう笹藪の中の登山道を雪渓が覆っていて、道を見失いウロウロする。途中から、前日歩いた積丹岳と余別岳とその間の吊り尾根が見えてきてうれしい気分になる。標高700mくらいからハイマツが出現するのにはびっくりである。その中を登山道が通っているので、ハイマツの幹や根が煩く交差していて、スッキリ歩くことができない。

 眼下には覆道が漣続して大きくうねって走る国道998号線が見える。その向かいに当丸山が見える(1)。岩が露出し見通しの利くところを越えてまもなく、道の途中に両古美山の標識が立っているからそこが頂上だと分かるところへ到着する。まったく頂上感もなく、休むような場所も展望もない笹藪の中の登山道の途中の頂上である(2)。その600m先に続いている当丸峠から見上げる「展望台」の方がずっと頂上感がある。休む気にもなれず、登山口からそのまま通過する。
無沢1の頂上
展望台分岐まで来て、新しい標識が粉々に砕かれて、それを拾ってビニールテープで結んで読めるようにしていあったが、「誰がこんなひどいことをしたのか、登山者の仕業にしては不思議だ?」と思って展望台へは寄らずに通過する。(帰宅してからMLに流れていたGW前半に登った人からのメールで、側に熊の糞が落ちていたので、熊の仕業ではないかとのことである。それなら納得できる状態である。)

 その分岐から登山道の続きを目で追って初めて無沢1という山が分かったが(3)、その分岐からとんでもない下りがあって、細い稜線のコルまで下り、それを登り返してその道は続いている。その下りを見て、帰りの登り返しのきつさに一瞬たじろぐが、進むことにする。高度計で計ったら一気に150mも下り、登山口より15mしか高くない625m地点まで下るのである。
頂上から泥の木岳を望む
 そのあとは、ただひたすら立派なタケノコが採れるであろう笹藪の中に続く変化のない道を進む。無沢という山名なのに2度も沢を横切っている。頂上への道が見えるようになると(4)、ギョウジャニンニクがやたらと目に付くようになる。朝食のスープにと数本採って、下山時に本格的に採ろうと決めて、ゆったりと丸い感じの頂上を目指す。
展望台分岐への急登
 登山口から1時間45分で刈り払われて整備された頂上へ到着する。昨日ピストンした目の前の積丹岳と余別岳とその間の吊り尾根をを眺めながられるのがうれしい(5)。両古美山と違って展望は利くが、この山へ登山道を付けるなら、両古美山から北側に延びる稜線の先にある泥の木岳(6)へ登山道を付けてくれた方がずっと頂上感があるのにと思いながら、朝食にするニセコ方面の山は雲に覆われて、岩内湾を挟んだ狩場岳だけがハッキリ見えている。

 35分ほど休み、下山を開始する。頂上の下の登山道脇で1時間ほどギョウジャニンニク採りをして、来た道を戻る。帰路の最難関の展望台分岐までの標高差150mの急登に備えて(7)最低コルで一息入れる。振り返るとすっかり雲の晴れた積丹岳と余別岳がすっきりと見える。20分でそこを登り切り、両古美山を通過して下山を続ける。途中2に人連れとすれ違い、登山口を目指す。最後は腹の立つコンクリート壁を誰かが立てかけた木の枝を足場にして越えてゴールインである。

 当丸峠を挟んで当丸山があり、そこにも登山道が付けられているらしいが、昨日の疲れもあり、今回はパスして帰路に就くことにする。途中で塩分が海より濃いという神恵内村営の温泉998で汗を流し、昼食のラーメンを食べて帰路に就く。


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