留辺蘂・丸山(769m)  北尾根ルート  単独  04,5,27

石北峠を越え、大雪国道を東へ向かうと、北見富士の端正な姿の次に右手に目立つ鋭峰へ藪漕ぎで

6:15 道の駅・おんねゆ
登山
地点
下山
6:55
7:37
造材道跡取付き地点(500m)
頂 上(769m)
8:19
7:54
[0:42]所要時間[0:25]
8:30 仁頃山登山口へ

 石北峠を下り、大雪国道(国道39号線)を北見方面に向かうと、端正な北見富士が目に飛び込んでくるが、通るたびにその反対側に聳える気になっていた鋭峰がこの山である(1)。

 この日は北見の仁頃山がメインであったが、それだけでは物足りないと思ってMLにお薦めの山を求めたら、、昨秋、ニセイチャロマップと支湧別岳のお誘いをいただき同行させていただいた熊ぷ〜@北見さんからこの山のお薦めをいただく。もちろん登山道はなく藪漕ぎ登山である。彼のHPに掲載されている情報をもとに挑戦してみる。

 前日、陸別の北稜岳を下山後、彼の情報をもとに林道状況を確認して、道の駅・おんねゆで夜を明かす。

 これから登る留辺蘂・丸山を左手に見ながら石北峠の方へ戻る。国道からの直接最短ルートの林道を入っても鹿柵があり、アプローチできないらしい。厚和橋を渡り、少し進み、左側の道道88号線の本別留辺蘂線へ入ると直ぐ左手につりぼりの看板がある。そこが堤の沢林道入口である。その林道を進むが途中2箇所ほどの分岐はすべて左を選び、丸山の北側を狙って進んでいく。途中の林道表面に覗く急な斜面に圧倒される。林道入口から2.3km地点で三叉路に突き当たる。その先は真ん中の林道を選び、600mほど進むと右手に崩れかけた造材道跡がある。ここが熊ぷ〜さん情報の取り付き地点である。すでに標高500m地点である(2)。

 いくら急斜面とはいえ、標高差わずか270mほどである。どんな藪でも漕いで行ってやろうと腹を括り、車をそこに置いてその古い造材道に入っていく。直ぐに広く平らな造材作業場跡のようなところに出る。その手前から薄い笹に覆われた道は直ぐに左に折れ、トドマツ林の尾根を横切るように付いているのでいる。尾根から外れないように笹薮に入り、尾根の中心狙いながら進んでいく。幸いなことに笹の丈は膝下程度で、歩くのにはまったく支障がない。

 あの形の山は上へ向かっていくだけで間違いなく頂上へ到着できるはずであるが、帰りが心配なので、GPSにトラックログを取りながら、途中からはピンクのテープもところどころに付けて登っていく。地図で見ても、最初は南東に進み、高度が上がるに連れて南へ進路が変わって行く。

 610mを越えると笹がなくなり、頂上へ向かって踏み跡のようなものも見られる(3)。640mを越えるとトドマツ林を抜け、ダケカンバが中心の灌木帯となる。下から見てもはっきり分かるが、そこから上はぐんと勾配を増す。あまり急で植林ができなかったのであろう。頂上が近くなるとますます勾配が急になり、周りの木に幹に掴まりながら登っていく(4)。

 かろうじて終わりかけの花を付けたエゾムラサキツツジがあちこちに生えている(5)。足下に枯れ葉の間から可愛いコミヤマカタバミが顔を覗かせている(6)。最後の急斜面を登り切ると、岩があり、その奥に三角点が設置された頂上がある(7)。わずか42分の登りであるが、高度感と充実感は十分である。

 頂上は南北に細長く、結構人が入っているらしく、石が積まれたり、裸地となって整地もされているようである。熊ぷ〜さんのHPによると、昔は地元の学校の遠足でも登られていたらしい。

 頂上からは360度の展望が広がる。西側にはやや霞みながらも北見富士の端正な姿とその右後ろに残雪を抱いた武華岳と武利岳が見えている。東側には阿寒方面の山も見えるのであろうが、霞んで見えないようである。手前に国道や温根湯温泉のホテル群が見下ろせる。山容から予想はできたが、周りはすべて急斜面である。ツツジの仲間、矮生のアカエゾマツ、ダケカンバなどで覆われているので、恐怖心はない。

 25分ほど休憩し、下山開始である。上の方はテープを付けてきたのでそれを辿りながら下りたが、その下はときどきGPSを見ては軌道修正しながら下っていく。どうも、これまでの山スキーでの下山もそうであるが、登りは尾根の中心を外すことがなく登っていけるが、下りはなぜ左側にずれていく癖があるようだ。これまで右側にずれたことは一度もないのが不思議である。

 わずか25分で車デポ地点へゴールである。国道に出て、自分の登った山を眺めながら次の仁頃山へ登るために北見方面へ車を走らせる。熊ぷ〜さんに携帯電話で下山報告とお礼を述べ、付き合ってくれるという仁頃山への待ち合わせ場所の打ち合わせをする。 


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