冷水山(れいすいざん)(702m)  マウントレイスイスキー場コース  単独 03,11,8

寒風の中、この山の特徴である夕張山系や北日高の展望には恵まれなかったが、空身でゲレンデを往復する。

13:00 札幌発
登山地点下山
14:30
15:10
駐車場
頂 上
15:45
15:15
[0:40]所要時間[0:30]
16:00 万字温泉(入浴)
17:30 桂沢湖畔
 これまで2度滑ったことのあるマウントレイスイスキー場の山である。『夏山ガイドD』(夕張の山)に掲載されている山で、まだ自分の足で登っていなかったので、札幌出張の次の日の計画である幌内山地の山への移動途中の午後に立ち寄る。残念ながら、天候に恵まれず、特に面白みのないこの山の売りである夕張山系や北日高の展望は期待できないのは心残りである。

 時期的にすっかり整備が終わって積雪を待つだけのスキー場が広がっている。下の駐車場から標高差400mのゲレンデの上に目指す頂上が見えている(1)。リュックを背負って行くほどのこともないと判断し、スパイク長靴にカメラをぶら下げただけの空身で登ることにする。
 
 駐車場とスキー場の間を流れる志幌加別川に架かる橋を渡り、『夏山ガイド』に登山口と記載されているゴンドラ駅舎の右側へ回るが、登山口標識も登山道と思われるような踏み跡も見当たらず、登山道の途中にあるという石炭の露頭も魅力だったが、そのまま右側のゲレンデの中を登ることにする。2日前から異常に寒くなり、本来はのんびりと歩きたかったが、気温3度の寒風吹きすさぶ中の登山である。さっぱり身体が温まらないので、どうしても急ぎ足となってしまう。

 左側の沢地形の林の中に登山道を探しながら登っていくが、スキー場の作業道跡なのか登山道なのかどうもはっきりしない。多分、この山は自分のようにゲレンデの中を登り下りするようになり、登山道は廃道化しているのではないだろうか?右側ゲレンデのリフトの終点まで登ると、右側から現在も使われている作業道がゴンドラ山頂駅まで繋がっている。その作業道をショートカットしながら頂上を目指す。振り返ると、スキー場の下の白い大きなホテルのとその後ろの斜面の金色のカラマツ林のコントラストきれいである(2)。

 頂上の右側に植物化石を産するという地層のはっきりした岩崖が切り立っているが(3)、そちらへはネットが張られ、スキーヤーへの注意なのであろうが、「立ち入り禁止」の看板が立っているので、近づくのをためらい、それを右手に見ながら、ゲレンデをかわしてポッコリ盛り上がる頂上への急な斜面を登る。

 頂上には、頂上標識もなく、三角点とその白い標識が立っているだけの寂しい頂上である。しかも、奥にゴンドラ山頂駅舎が見えるのが興ざめでもある(4)。その奥の夕張山系や北日高の山々の展望は低い雲に覆われて見えないが、左手奥の方には遠く札幌方面の石狩平野が望まれ、眼下には谷あいに沿った夕張の町並みが広がる(6)。、

 下りは真ん中のゲレンデをまっすぐ下りることにする。下っていくと、二人の男性がきちんとリュックを背負い、登山靴にストックという出で立ちで登ってくるのと出会う。彼等に登山道のことを尋ねると、「この山の登山道はもう誰も使わないので、なくなっているのではないですか?」との答えである。同感である。彼等の姿を入れた頂上の写真を撮り(5)、あとは一気に駆け下りる感じで下る。下まで下りて、登山道沿いにあるという石炭の露頭を探そうと思ってその方向に行ってみたが、どこかよく分からないので、諦めて駐車場へ戻る。

 今晩の集合場所である桂沢湖へ向かうために、丁未風致公園を経由する道々38号線を北上する。途中、鄙びた一軒宿の万字温泉を見かけ、時間的余裕もあるので寄ってみる。鉱泉を湧かしてリンゴを浮かべてある温泉であるが、湯質が心地よく身体がとても気持ちよく温まる感じである。



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