日高山脈ファンクラブ主催 幌尻山荘トイレ排泄物担ぎ下ろし作業 05,8,14

食事中はもちろん、その前後に見るのは止めてください!



私が名誉ある?会員ナンバー00001の日高山脈ファンクラブ(会長・樋口和生、事務局長・高橋健)は、
2000年5月に結成された団体(一般会員86名、家族会員9家族)である。

趣旨は下記の通りである。

「登山者の増加でいろいろな自然環境への影響が見られるようになってきた日高山脈の自然を
登山者の立場で、その自然を次の世代に引き継いでいきたい。
そのために、この自然を調査し、学習して、保全していこう」

その活動の主体を日本百名山で登山者が急増している幌尻岳の実態と登山者の関係を調べることに据えた。

00〜02年には、入山者数調査、登山者意識調査、幌尻岳清掃登山、
北海道大学と共同での幌尻山荘付近の土壌・水質調査などを実施してる。
その結果、山荘周辺の土壌が糞便性大腸菌に汚染され、水質にも影響が出ていることが判明した。

さらに、02〜04年は毎年、「幌尻岳フォーラム」を実施し、
山岳環境保全と持続可能な利用について検討を続けてきた。
04年には、登山者に安全で自然を損なわないように呼びかける『幌尻岳安全・マナーガイド』を作製し、販売した。
今年3月のフォーラムには、この私がパネラーの一人として参加させていただいた。

そして、これまでのフォーラムでの検討結果をもとに、7項目の現状と問題点、提言からなる
「日高山脈(幌尻岳)山岳環境と持続可能な利用についての提言」をまとめた。

なお、これらの活動が認められ、
今年6月、「山と渓谷」山岳環境賞B賞を受賞(「山と渓谷」9月号に掲載)し、
さらに、林野庁と平取町の双方が予算化して、別棟でバイオトイレを建てる予定となった

上記の提言の一番の問題がトイレ問題である。
その改善の一環として、今回の8/13と8/14の2日間、
幌尻山荘トイレの糞尿の汲み取りと人力による担ぎ下ろしが実施され、私も8/14日に参加した。

8名が2台の車に分乗し、取水ダムまで入り、担ぎ下ろし用の一斗缶をリュックや背負いこで持参して
片道4km、10数回の徒渉を繰り返して幌尻山荘へ向かう。

最初の作業は、簡易トイレの移設と排泄物の埋め戻しである。

次の移設場所へ穴を掘る

移動トイレを動かすと、
下には山盛り状態のブツが・・・

ブツを埋め戻し、新しい場所へ設置完了

次ぎに、山荘トイレの汲み取りと担ぎ下ろし準備作業であるが、
その後にはとても食べられないので、先に昼食を摂る。
それも、最初の作業中に炊事班が用意したのは、う〜ん、なんと、カレーライスである。
しかし、ことのほか美味で、腹一杯食べた


山荘のトイレから糞尿を汲み取り、
広口の一斗缶の2重のビニール袋へ入れる
中味は熟成3年物とのこと

中の1枚目のビニール袋の口を厳重に縛り、
さらに2枚目の口を縛り、さらにその缶を
ビニール袋に入れて縛り、ガムテープで密封する












担ぎおろし
準備完了
我が勇姿?

いざ、担ぎ下ろし出発!ちなみに、右前のganさんのリュックには2缶入っている。
担ぎおろし後に計量したら、合計で正味121。5kgもあった。

慎重に10数回の徒渉を繰り返しての下山
間違っても転ぶわけには行かない、
転んで岩に荷物をぶつけたりしたら最悪・・・。

取水ダムでトラックに積み込む
厳重に封をしても、これだけ集まれば
やはり臭いはきつい!

再び、封を開けて
平取町振内の鉄道記念公園のトイレに移して
全作業完了!



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