ピッシリ山(1031.5m)A
 蕗ノ台コース  2名 13,6,30
@96,8.7の「羽幌コース」へ

17年振りの再訪は、いくつものピークを越えるタフな幌加内側の蕗ノ台コースからトライ
               
4:45 名寄道の駅発
登山 地点下山
5:45
7:15
8:10
9:05
登山口
釜ヶ淵岳
熊 岳
頂 上   
13:05
11:40
10:35
 9:40
[3:20] 所要時間 [2:25]

14:00 美深温泉(入浴)
18:00 稚内道の駅(泊)

GPSトラックログ

 天塩山地の最高峰で、道北では珍しい1000m を越す山である。17年前の96年に日本海側の羽幌コースから登っているので、再訪は内陸側の蕗ノ台コースからと決めていた。

 このコースは、釜ヶ淵岳(925m)と熊岳(1025m)を初めとする大小10ピークほどを越えていかなくてはならないタフなコースである(1)

 名寄道の駅で夜を明かし、登山口へ向かった。滝ノ沢林道を奥まで入ると、林道分岐に「ピッシリ山登山口」の立派な標識が立っている。そこを登山口と勘違いし、ゲートの閉まっている右の滝ノ沢林道へ歩き始めた。3分ほど歩いて、どうも様子が違うと戻ったところへ、札幌ナンバーの車が通りかかった。こちらの顔を見るなり、「坂口さんですよね」と全く迷いのない言われ方にびっくり・・・昨日のブログにもこの山に登ることは書いていなかったはず。「(良くこのブログにコメントをくださる)コズざんといつも一緒に登っている相棒です。いつもホームページやブログを拝見しています」とのこと。札幌のKiさんという方だった。それにしても、最近このようなことが非常に多くなっている。

 登山口は分岐の左側の滝ノ沢支線林道の終点だった。入山届けのポストと案内板が設置されていた(2)車から降りたらもの凄い数の蚊が押し寄せてきた。慌てて虫除けスプレーを塗る。

 せっかくの出会いなので、Kiさんと同行することにした。「距離8.8km」と書かれていたが、それ以上にアップダウンの激しいコースに心してスタート。

 小さな川を渡渉して、林道跡と思われる快適な登山道を進む。最初は平坦で、標高を稼げないのにイライラしながら歩いていたが、地図からも覚悟していた550m〜750mの急登が待っていた。

 その急登を登り終えた1時間ほどで、雪渓の残っている涼しいところへ出た。そこで、最初の休憩タイム(3)
 

 暫く登っていくと、左手にまだ朝靄で覆われている朱鞠内湖が見えてくる(4)。その右奥には三頭山を中心とした小平蘂岳などの山塊も(5)


 1時間半で、「釜ヶ淵岳 頂上まで4.6km」と書かれたピークに到着。三等三角点(点名・釜淵岳)が設置されていた(6)。距離的に約半分を超えたが、これから源頭をぐるっと廻るように辿る稜線も長いし、越えなくてはならないいくつかのピークも目に入ってくる(7) 
 

 さらに下って、950ピークへ50mほどの登り返し、さらには40m下って、熊岳への100mの登りとアップダウンはあるものの天気が良く展望にも恵まれているので、まあ気持ちの良い稜線歩きと言ったところだ。釜ヶ淵岳から1時間で頂上と7mしか違わない熊岳へ到着(8)。ここから先は、方向を北へ変えて、留萌管内と空知管内の境界稜線上を歩くことになる。緩やかに下って登り返す先に目指す頂上が見える(9)


ハクサンボウフウ(10)

ナルコユリ(11)
(アマドコロとホウチャクソウとの区別が難しい)

エゾノハナシノブ(12)

崖状のところに咲くミヤマアズマギクとエゾツツイジ(13)

途中の斜面と頂上に咲いていたシナノキンバイ(14)

この山には、花はあまり期待していなかったが、熊岳と頂上の間の稜線には、結構高山帯の花が多かった。特にエゾツツジは今年では初めてだった(10〜!4)
 

標高差にして約100m下ってコルを通過し、さらに100m登って頂上へ・・・・だが、緩やかなので、それほど気にならない。その先で足下から崩れ落ち、もうすぐ登山道も崩れ落ちるのではないかと心配になるところもあった(15)。スタートして3時間20分で、斜めになっている頂上標識と一等三角点(点名・比後岳)に迎えられて、17年振りの頂上到着(16)


 頂上から見えていた大雪連峰〜十勝連峰の連なりをズーム(17)。さらに、海上のガスの上に頭を出している利尻山もなんとかズームで捉えることができた(18)しかし、天売・焼尻は海上のガスに覆われて目にすることはできなかった。
 
 風もそれほどなく、ポカポカ陽気の下で、30分ほどのんびり過ごして、下山開始。気持ちが下りモードなのに、急な登り返しは辛い。登り切ったところで休んでは、歩を進める。雪渓の近くには、小指ほどの太さもある開き掛けのギョウジャニンニクがたくさん目に付いた。自分は旅先なので、Kiさんの収穫に協力した。太いタケノコもその気になれば採ることができたが、そこまでの体力的な余裕はなかった。

 登りより1時間ほど早い2時間25分で登山口に到着。また、蚊の大群に囲まれたので、車の中へ飛び込んで着替えをした。Kiさんとゆっくり別れをしたかったが、お互い外に出ることができず、早々に退散した。結局、この日この山に登ったのは我々2人だけだった。しかし、毎年秋にはきれいに笹苅り整備をしている快適な登山道なのに寂しい状況だった・・・この時期は、みなさん花狙いで大雪方面へ入っているのかも・・・?長丁場だっただけに、絶妙なタイミングで会い、同行することができたKiさんのお陰で楽しい山行となった。

 稚内までカーナビを入れたら270kmと出た。道北なので、せいぜい100kmくらいかと思っていたが、全くの見当違いだった。最終のフェリーはとても間に合わないので、利尻の民宿をキャンセル。美深温泉で汗を流し、のんびり稚内まで走った。


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