Yaさんの日本二百名山完登達成サポート登山・ペテガリ岳C(1735.8m) 
<ペテガリ西尾根コース往復> 2泊3日 3名 19,7,10〜7,12
06,8,31〜9,03のペテガリ岳〜ルベツネ山〜1599峰〜ヤオロマップ岳〜コイカクシュサツナイ岳<3泊4日縦走>
04,7,22〜24の東尾根〜ポンヤオロマップ〜ペテガリ〜西尾根(2泊3日)
94,6,19のペテガリ岳・西尾根コースピストン

藤沢市のYaさんの日本二百名山完登達成のサポートとして、無事役目を終えることができた


○プロローグ
  一昨年、カムイエクウチカウシ山へ案内した神奈川県藤沢市のYaさんは、日本二百名山踏破に挑戦していた。「日高のカムエクとペテガリは単独では自信がない」とのことだったので、同行を申し出た次第である。
  実は、昨年の夏にはペテガリ岳を残して完登リーチを掛けていた。9月に2回の計画を立てたが、天候に恵まれず、今年に延期となり、今回の計画となった。

  Yaさんは79歳になるが、まだ現役で仕事をしている年齢不相応の体力の持ち主である。案内するこちらは75歳・・・。そこへお付き合いいただく55歳のテツさんの存在は心強かった。
  なんとしても、Yaさんの「日本二百名山完登ゴール」を実現させてあげたいというミッションを自分に課して計画を立てた。

 ペテガリ岳は、カムイエクウチカウシ山に比べて、テントは必要ないし、川の渡渉を繰り返したり、連続する滝のそばを登ったりする危険個所もない。アップダウンを繰り返す長い尾根の体力勝負の山である。
 1995年まではペテカリ山荘まで直接車で入れたので、日帰りで登れた山だった。しかし、今では神威山荘手前から沢沿いの峠越えをしてペテガリ山荘へ入らなくてはならなくなった。若くて健脚の人の日帰りの記録はあるが、普通はペテカリ山荘2泊の行程になっている。

 計画は7月10日〜12日の2泊3日の予定である。10日と11日は雨の心配がなさそうなので、2年越しの決行となった。時折閉鎖される元浦川林道も開通している。
 10日は、朝一番の飛行機でやってくるYaさんと千歳空港で待ち合わせて、三石道の駅で、取材方々同行してくださる『北海道夏山ガイド』の執筆者である江別のテツさんと合流。
      元浦川林道を入り、神威山荘手前入山口から峠越えでペテカリ山荘泊。
 11日は、ペテカリ山荘から西尾根コースの日帰りアタック ペテカリ山荘泊
 12日は、ペテカリ山荘から1日目のコースを戻って、その日のうちに函館まで。
 ※地元では、ペテガリでなくペテカリを用いているので、山小屋も山頂標識もそのようになっている。国土地理院が間違って地形図の山名をペテガリ岳と記載したのが定着したようだ

 ペテガリ岳はこれで4回目になる。最初は、まだペテカリ山荘まで車で入れた94年6月の西尾根コース日帰り登山。2回目は、04年7月の東尾根コース〜西尾根コース縦走(2泊3日。3回目は、ペテガリ岳〜ルベツネ岳〜コイカクシュサツナイ岳の縦走(3泊4日)である。多分、これが最後となるに違いない。


 カムイエクウチシ山同様、Yaさんと自分の食糧はこちらで用意して、自分が背負う。その買い物を昨日終えてパッキングをした。天気予報からは予備日は必要なさそうだが、その日の分も用意した。
 前回同様、軽量化のためにフリーズドライやインスタントものがほとんど。しかし、缶ビールとペットボトルに移し替えたウィスキーもつまみもしっかり背負う(2)
 スタートしてまもなく渡渉があり、長靴でスタートするので、登山靴もリュックに詰めた。このリュックもすっかり年季が入ってきた。そろそろ最後のお勤めか?総重量18.2kg(3)
 前日9日に15:00に家を出て、千歳道の駅まで走って車中泊。明朝千歳空港へ到着するYaさんを迎える。

 <1日目・ペテガリ山荘までの峠越え>

7/10(木)

 8:30 千歳空港発(Yaさんと合流
10:30 三石道の駅(テツさんと合流・昼食)
12:40 神威山荘(準備)
時刻
地  点
13:00
14:40
15:20
16:35
峠越えルート入口
峠(分水嶺)
ペテガリ林道へ
ペテガリ山荘(泊)
[3:35]所要時間



















 東京から始発便に乗ったYaさんが千歳空港に8:05到着(4) カムイエクウチカウシ山以来2年ぶりの再会だが、まったく歳を取っていない。つやつやしてとても79歳には見えない。
 高速道路に乗り、テツさんと待ち合わせる三石道の駅まで走った。10:30に到着。11時の予定だったが、テツさんが先に着いていた。Yaさんとテツさんの初顔合わせをする(5)。


道の駅の端にある食堂で、昼食のつぶそば(600円)を食べる。これが非常に美味しかった(6)。
国道から元浦川沿いの15kmの道々と20kmの未舗装の元浦川林道を走り、神威山荘に到着。山荘前で準備をして、山荘手前の林道から入山口へ入る。
12年前にはなかった駐車場が整備されて、富山ナンバーとレンタカーの2台が停まっていた(7)


13:00スタート。林道を下りて行くと、すぐにニシュオマナイ川本流の渡渉地点となる。自分は長靴、Yaさんは沢靴、テツさんは防水の袋と靴の中敷きを使って手作りした渡渉用の袋を使用(8.9)
渡り切った所で、全員登山靴に履き替えて、渡渉用の靴をデポする。

 渡渉地点から少しの間川沿いの林道跡を進む(10)やがて、沢の中の踏み跡を辿る。ピンクテープが付けられていrて、迷うことはない。岩盤がむき出しになってきれいなところもある(11)

1時間ほどすると、落差7mほどの滝が現れる。唯一のチャームポイント(12)。滝の落ち口から下のテツさんを見下ろす(13)

水流がなくなると源頭部の泥壁状態の急な登りとなる(14)。スタートから1時間40分で浦河町と新ひだか町の境界稜線の峠に乗る(15)

峠を越えて新ひだか町側の沢地形を下る。こちらも源頭部は急な泥壁状態である。ロープも設置されている(16)
やがて水流が出てきて、苔の蒸した岩盤が美しい。ここまでくるともうすぐ沢下りは終わりとなる(17)


沢から離れて、植栽地の中の踏み跡を辿る(18)。伏流して涸れ川になっているペッピリガイ沢川の渡渉地点には「神威山荘→ ←ペテカリ山荘4.8km」の標識が現れる(19)


4.8kmの快適なペテガリ林道を進む。これがととても長く感じる(20)。16:35、3時間35分でペテカリ山荘へ到着(21)
山荘は12年前にも泊っているが、とてもしっかりした造りで広く、中央にストーブがあり、窓もアルミサッシ、玄関ドアも一般住宅の洒落た造りである。
我々の到着時点では、先を歩いていた富山の男性が1名いたが、1時間ほどして仙台の男性が山から下りて来た。
ビールは冷えていないので、まずはウイスキーの水割りで1日目の安着祝い。夕食は、アルファ米のわかめご飯にレトルトカレー、野菜スープとさんまの缶詰。寝る前に冷えたビール1缶を3人で分けて飲み7:30には就寝。

  2日目へつづく(山荘〜ペテガリ岳往復

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