ペンケヌーシ岳(1750m)B
 パンケヌーシ川六の沢コース  2名 16,7,7
A04,8,26の記録へ

12年ぶりに3回目の訪問となったが、変化に富み、花も多く楽しむことができた。

ルベシベ岳を下山後移動
登山
地点
下山
 8:30
 9:20
 9:51
11:00
登山口(1100m)
迂回路林道分岐1340m)
下の花畑(1515m)
頂 上(1750m)
14:20
13:15
12:45
12:00
[2:30]所要時間[2:20]
GPSトラックログ
 この山は、ペケレベツ岳と芽室岳を結ぶ稜線のおよそ真ん中付近から西側に派生した支稜上の日高としてはおだやかな山である。95前に登っていて、その山行記をHPにアップしてあったのだが、その後、夕張山系の辺毛山に登ってHPにアップした際に、ファイル名をうっかり同じpenke.htmにしてしまい、上書きされて、このペンケヌーシ岳のページがなくなってしまった。そこで、2回目はその更新のために、同じパンケヌーシ林道から登るルベシベ山からの下山後に再訪している。
 今回は、新しく『夏山ガイド』の著者陣に加わった哲さんの取材に同行し、12年ぶり3回目の訪問となった。

 山名は、沙流川支流のペンケヌーシ川の水源に位置することに因るらしい。アイヌ語で「ペンケ・ヌーウシ」で、「上流の・豊漁」を意味する。昔は沢山魚が捕れた川なのであろう。なお、この登山道へのアプローチとなる林道のパンケヌーシ川は下流で沙流川に合流している。

 パンケヌーシ林道を走り、チロロ登山口を過ぎ、「ペンケヌーシ岳登山口へ」の標識の立つ六の沢林道へ入る。すぐに七の沢林道の分岐になるので、左を進む。2.4kmほど進むと、登山口となる広い駐車スペースに車を置いて、その先に続く林道跡を歩き出す。

 大きな滝のそばを通り(1)右に曲がって続く林道跡を10分ほど辿ると、六の沢が橋を落して林道を崩壊させている地点に到着する。ここが96年時の登山口である。昔はその先の林道もしっかりしていたが、今はすっかり川底のような荒れようで、その面影はまったくない。今は、迂回路として利用されているようで、前回も歩いている。しかし、最近は、登りでもこの迂回路をまっすぐ進んでしまう人が多いようだ。

 六の沢を渡渉し(2)少し沢沿いに下る感じで、右から合流する急な荒れた沢に取り付く前回の記憶とテープに助けられた。

 取り付きからしばらくは、沢というより大きな岩が積み重なった感じの登りである。しかし、時期的に前回よりは水量が多い感じである。右岸や左岸のはっきりとした踏み跡や沢の中の岩をよじ登る感じで高度を上げていく(3)哲さんは登山靴だが、自分は前回と同様沢靴にしたので、やはり歩きやすい(4)
 

沢沿いには、ミヤマハンジョウズルがたくさん咲いている(5)。やがて、前回も下山時に歩いた迂回路の合流点に到着。前回より荒れているが、踏み跡ははっきりしている(6)
さらに高度を上げて振り返ると、後ろにルベシベ山が見えてくる。普通の沢は高度を上げていくとだんだん急になるのだが、この沢は逆でだんだん斜度が緩んでくる。やがて、沢幅が狭くなり、二股にぶつかる。登山道はその右へ続いている。


 その先で、源頭の花畑状態の斜面に出る。花はこれからのようだ(7)。その上には雪渓が残っていた(8)


 その先の沢地形を辿ると、再び小さな花畑を抜け、その上部の笹やハイマツと灌木の中の道を抜けるとまたまた広い花畑に出る。ここが源頭部のようで、水流はなくなる。エゾキスミレが多く目にす付く(9)それにしても、この山は日高の山では珍しい表土が流れた砂礫地が広がっているのには驚かされる(9)
 

 稜線の歩きになると、あちこちに花が多くなる。キバナシャクナゲ(10)、ミヤマオミナエシ(11)、ミヤマダイコンソウ(12)
 

大規模なエゾノツガザクラの群落(13)。その先で、小さなピークを越えた先に頂上が見えてくる(14)
 

 やがて、この山ならではの楽しな日高山脈では唯一のコマクサの群落が待っていた(15)。そこを越え、ペンケヌーシ西峰や北日高の山並みをバックに低いハイマツ帯の中の道を辿ると、頂上である(16)前回は、単独だったこともあり、わずか1時間20分での到着だったが、今回は哲さんの取材と写真撮影に付きあったので、その倍近くの2時間30分での到着だった。


頂上から南側の北日高の山並みを眺める(17)


  夕張山系やまだ雪を抱いた十勝連峰や表大雪の山(18)遠くには阿寒の山や羊蹄山までも微かに見えた。山容がはっきりしない日勝峠付近の山座同定に苦労したが、最高の天候に恵まれ、360度の大展望と期待通りの花にも会えて大満足だった。山頂標識の杭だけが残る頂上で記念撮影をする(19)。

 帰りは、前回同様、1340m付近から林道跡の迂回ルートを下った。帰路に就く哲さんと日高道の駅で別れて、日高沙流川温泉へ入り、翌日の十勝幌尻岳に備えて、中札内道の駅まで走った。

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