沖里河山(802m)〜音江山(796m)
音江連山登山コース往復  単独  04,8、11
イルムケップスカイラインの沖里河山頂上直下から音江連山登山コースをピストンする。

6:00 しらたき道の駅
8:20 沖里河山登山口
登山地点下山
8:35
8:38
9:00
9:30
9:55
沖里河山登山口
沖里河山
無名山
鳩ノ湯分岐
音江山
11:30
11:27
11:05
10:35
10:15
[1:20]所要時間[1:15]

反対側(芦別)から地元の方に聞いて
イルムケップ山への林道を探すが、結
 局不明。(帰宅後、赤平からとのことが
 判明)
18:30 音更着
 この2山にイルムケップ岳を含めて、イルムケップ3山と言うらしい。藪漕ぎが凄いらしいということもあり、大して登りたい山ではなかったが『夏山ガイド』に載っているし、HYMLのメンバーがそのモデルにもなっているので、敬意を表して、いつか機会があれば3山縦走登山をしてみようと考えていた山である。

 本来は、北大雪の平山〜有明山〜白滝天狗岳の縦走予定で、しらたき道の駅で夜を明かしたが、雨が降っているので止めて、天候がいいらしいこちらの山へ計画変更をする。案の定、深川まで来ると天候もよくなり、イルムケップ山塊が見えている。

 今は廃業している沖里河温泉のマークを目印に林道を進む。その手前に「音江連山登山コース」の登山口があり、絵入りの看板が立っているが、その登山コースに音江山もイルムケップ山が含まれていないのがちょっと気になる。沖里河温泉・鳩ノ湯温泉のそばから荒れた沖里河山頂上直下まで続いているイルムケップスカイラインを車で恐る恐る進む。

 沖里河山登山口は広い駐車場があり、新しい「音江山の神社」の祠と「民話から歴史が」の標題の解説板が設置されている(1)。車が一台エンジンを掛けたまま停めてあり、中を覗くと男性が寝ている。なぜ、わざわざこんなところで・・・と思いながら3山縦走の計画でスタートする。表面に続く整備されたばかりの枕木の階段を登ると、わずか3分で沖里河山頂である。

 山頂には立派な頂上標識、観光案内板、望遠鏡、ベンチが設置された展望台になっている(2)。眼下には石狩川が流れ、深川付近の空知平野が広がり、その向こうには暑寒別岳をはじめとする増毛山塊が見えている(3)。

 ロープの設置された急な道を下り、イルムケップ岳と音江山へ向かう分岐となる無名山へ向かう。「音江連山登山コース」と書かれた新しい杭がところどころに立っていて、両側は背丈を遙かに越すネマガリダケの林であるが、広く刈り払われた快適な登山道である。

 沖里河山頂から20分ほどで、音江山までの稜線で最高地点の無名山頂へ到着する(4)。展望はすこぶるよい。ここにも立派な頂上標識と「→沖里河山、豊泉→」と書かれた距離標識が立っているが、、イルムケップ山や音江山までの距離や方向表示もない。

 イルムケップ岳への分岐付近の踏み跡ははっきりしているが、刈り払われた跡はまったくなく、稜線をずっと目で追うとすべてネマガリダケの海である(5)。藪漕ぎも凄いらしいし、前日の雨が少しでも乾く時間を考えて、こちらは後回しにして、先に音江山へ向かう。

 さらに最低コルめがけて、戻りの登り返しがきつそうな標高差100mほど下る。登山道はオオバコに覆われ、道はところどころ両側のネマガリダケに蔦の絡まる風鈴のような花(名前不明)と蕾がたくさん付いている(6)。コル付近は笹や草に覆われているところもある。

 途中の762ピークを越え登り返すと、無名山から20分で、きれいに刈り払われた鳩ノ湯分岐へ到着する。「音江山0.8km」の表示があるが(7)、その先は、これまでの道とは打って変わって、全然刈り払いもされていないで、踏み跡を覆うネマガリダケの林である。すなわち整備されている「音江連山登山コース」には音江山が含まれていないのである。

 それでも、踏み跡がはっきりしているので、掻き分けながら入っていくが、だんだんその密度を増し、背丈を遙かに越すネマガリダケをタケノコ採り状態で一歩一歩掻き分け、間違ったのではないかと半信半疑で進む。藪漕ぎ登山は慣れている方であるが、これまで『夏山ガイド』に載っている山の登山道でこれほど酷いところは出会ったことがない(8)。
 
 20分ほどで頂上が近くなってようやく酷い藪漕ぎから解放されるが、それでも、足下の草や笹を掻き分けながらの登りである。平坦な頂上も笹や灌木で覆われ、頂上標識もなく、一等三角点だけが設置された寂しい頂上である(9)。展望も笹や木に邪魔されてあまりよくない。当初昼食はイルムケップの頂上で摂ろうと思っていたが、この音江山への藪漕ぎに、多分それより酷い状態が往復2時間以上も続きそうなイルムケップ山への挑戦意欲はすっかり失せてしまった。

 早めの昼食を摂り、下山する。それでも、帰りは下りなので、藪漕ぎも少しは楽である。あとは来た道をひたすら戻るだけである。往きより5分速い1時間15分で沖里河山登山口へ到着する。3時間も経ったのにまだ同じ車がエンジンを掛けたまま停まっているので、中を覗いてみたが寝返りを打っていたので安心して、車を走らせる。

 下山後、反対側の林道からイルムケップに登れる林道があるという記憶だけを頼りに芦別の方へ周り、交番で聞いた林道を入ってみたが、そこで出会った人は、違う林道だと言い、教えられた方の林道を入るが、全然分からず、諦めて帰路に就く。

 帰宅後、書店で立ち読みした『夏山ガイド』には、芦別ではなく赤平からの林道であることが判明したが、このコースを登ったというアソビホロケル山さんのHPを見ると、これもかなり酷い藪漕ぎ状態のようである。いずれにしても、残念ながらこのイルムケップ山は登山道が整備されたという情報を得るか、冬季の山スキーでしか登る気がしない山となる。


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