オタモイ山(272.3m)  
<南西尾根ルート> 単独 山スキー    14,2,18
  
写万部山の南東に位置する、登山道もないのに頂上標識がある低山

登山
地 点
下山
10:45
11:45
最終人家
頂 上
12:25
12:10
[1:00]
所要時間
[0:15]

  長万部町の写万部山の南東、国道5号線の直線道路のすぐ左手に見える小高い丘のような木の生えていない272.3mの低山である(1)しかし、三等三角点(点名・幌内3)の山で、登山道もないのに、頂上標識まであるという。ちなみに、この標識は、入山口となる最終人家のご主人が設置したそうだ。

 この山の存在は、はこだて自然倶楽部の鎌鹿さんの情報で知った。ちなみに、オタモイといえば、小樽のオタモイ海岸が有名だが、アイヌ語の「砂浜の入江」という意味らしい。この山の下の静狩湿原の海岸線は砂浜だが、入江にはなっていない・・・?

 長万部岳に登るつもりで出掛けた。海岸線はずっと晴れていたが、肝心の長万部岳は、雪雲の中で姿は見えず。登山口となる二股温泉の分岐まで入って、暫く様子見をするが、晴れそうな気配なし。そこで、このオタモイ山に転進。 簡単に登れそうなので、何かのついでにと考えていた山だ。山容からして、スキーでの滑降も楽しめそうなので、山スキーでと思っていた。


 ところが、いつもは国道230号線の静狩道路(直線道路)のすぐ右手に見えているこの山も見えたり、見えなくなったり。おまけに雪が降ると吹雪になる。鎌鹿さんの記録を参考に、国道から写万部岳登山口入口となる「静狩湿原・写万部山→」の標識の立つオタモイ川沿いの「開拓道路」へ入る。まもなく、十字路にぶつかる。そのまま直進すると写万部山登山口へ続くが、そこを右折してすぐの左の道へ入る。除雪された狭い道を高速道路の下を潜って、最終民家まで進む(1)

 左へ続く道との分岐の除雪終点に車を置かせてもらうために、家の方にお願いをしたら、「まだ除雪が来ていないので邪魔になるから、家の横に駐めてほしい」とのこと。車を移動して、その家の右裏の作業道から尾根に取り付く。取り付きに古いスノーシューの痕跡があった。尾根に乗ったら、正面に目指すオタモイ山が見える(3)


 広い夏は笹原らしいオープン斜面を、頂上をねらって直進する。左手に写万部岳が見えてくる(4)気温が高いせいか昨夜降った新雪はやや重い感じだ。やがて、行く手にトドマツ林が迫ってくる。右側からぐるっと巻けば木のない斜面を登れるが、そちらは帰りの滑りの時に利用することにして、最短距離を狙って林の中を直進する(5)


 トドマツ林の中を突っ切ると、再び広い斜面へ出る。強い北西風の地吹雪模様の先にまたトドマツ林が見えるが、頂上はその奥のようだ(6)トドマツ林の右横を抜けて、ホワイトアウトの吹きさらしの中、一番高い地点へ到着。木の枝にピンクテープはぶら下がっていたが、鎌鹿さんのブログで見た頂上標識の付いている木が分からない。写真で見た木は太い木だと思ったので、それらしい木を探してあちこちウロウロする。東側の少し低いところにその木は見つかった。予想していたより細い木だった。GPSを見たら、そこが三角点のある頂上だった。初めからGPSを見ればウロウロしないで済んだのに・・・。スキーのシールを外しているうちに、ガスが取れて視界が広がり、写万部山も見えてきた(7)


  上空が晴れてきて、屏風のように連なる写万部山もくっきりと見えてきた。右に続く尾根から写万部山へ登ることも、循環縦走することも可能な感じだ(8)天気が良くて、時間的余裕があれば、狙ってみたい感じだ。次回の課題として残しておくことにして、下山を開始。 少し下ると、登りではガスで見えなかった南側の展望が広がる。天気が良ければ、噴火湾や道南の山々が見えるはずだが、残念!(9)

  やや重めの新雪だが、木が生えていない斜面が広がっているので、どこでも好きなように滑り降りることができそうだ。登りで通過したトドマツ林をかわして、ずっとオープン斜面で滑りを楽しんで、下の方で登りのトレースに合流(10)。わずか15分ほどでゴール。

 家の方にお礼の挨拶をした。標識を付けたというご主人に会って、いろいろ話を聞きたかったが、お会いできなかった。

 時間も早いし、このまま帰路についても良かったが、翌日は、西昆布岳経由で昆布岳を狙う予定だったので、、そのまま豊浦温泉へ向かった。温泉でのんびり過ごして、豊浦の道の駅で車中泊した。



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