オロフレ山(1230.7m)D  
<門前峠・北西尾根ルート>  スキー 単独  17,3,27
13、1,18「山スキー登山(大曲ルート)」
13,6,19、花狙いのオロフレ山
12,10,6、単独行のオロフレ山
04,9,04、妻同行のオロフレ山
最後までスキーを使えるという北西尾根ルートから、冬の2度目となる頂上へ

8:30 壮瞥道の駅発

登山
地 点
下山
6:30
8:05
8:50
9:50
門前峠付近
947峰
1049峰
頂 上
11:40
11:15
11:00
10:25
[3:20]
所要時間
[1:15]
12:00 蟠渓温泉・湯人家(入浴)
16:10 帰宅

 

 このオロフレ山は、白老町と壮瞥町の境界線上に位置するどっしりとした山で、山名の由来はオロフレ川の源流部に因り、アイヌ語で「ウオロ・フレ・ペッ」(水中の赤い川)を意味する。
 夏は、展望景勝地である旧道のオロフレ峠が登山口になっている。すでに標高が970mもあり、標高差260mほどで簡単に高山の雰囲気と太平洋〜噴火湾、支笏・洞爺湖付近のすばらしい展望が得られる。また、初夏は花の多い山としても人気の高い山である。しかし、積雪期の登山となると、結構厳しいものとなる。

 冬のオロフレ山は、4年前に『北海道雪山ガイド』に掲載されているオロフレトンネル手前の登別側の大曲付近から登っているが、頂上までは急でスキーでは登れなくて、途中からアイゼンとピッケルで登っている。その後、「蟠渓温泉側の門前峠付近からの北西尾根はロングコースだが、最後までスキーを使え、下りもそこそこ滑りを楽しめる」という情報をいただいていた。

 この北西尾根は、洞爺湖から美笛峠へ向かう国道243号の壮瞥町久保内付近から見える長い尾根である。この北西尾根の左側の末端の門前峠付近からスタートし、途中の947.2峰と1049峰を越えなくてはならない(1)今回は、そのルートにトライした。天気と展望にはもの凄く恵まれたが、雪質はガリガリで、下りの滑りもはそれほど楽しめなかった。1049峰へのクラストした急斜面の登りで少し手こずったが、あとは緩斜面で、まさに展望を楽しみながらの稜線漫歩といった感じだった。
 

  地図上には北西尾根末端に門前峠が記載されている。その少し手前からスキーのトレースのある地点から尾根に向かうことにする。雲が一つもない快晴の朝、6:30、道路の端ギリギリに車を停めて準備する(2)牧草地の中を通り、人工林のなかの急斜面をジグを切ったり、直登したりしながら登って行く。あちこちに古いスキーのトレースやシュプールが残っている。結構多くの人が登っているようである。
 やがて、尾根の上に乗ると、朝日の歓迎を受ける。朝日を受けてできる樹影が美しい。あとは、ずっと林の中の緩斜面の尾根歩きとなる(3)解けた雪が冷えて、ガリガリ状態なので、ラッセルは全くない。


 ときおり、大きく枝を広げた木もある(4)。高度を上げて行くと、木の丈が低くなってくる。先に最初の目標となる947.2峰が見えてくる。ここには三等三角点があり、点名は長流別(おさるべつ)である(5)
 頂上付近は細くなって


後ろを振り返ると、ダケカンバ林の向こうの快晴の空の下にそびえる羊蹄山と尻別岳が美しい(6)。


 左手には、昨日登った徳舜瞥山とホロホロ山(7)。右手には、すぐには分からなかった有珠山と手前の昭和新山、その右に洞爺湖、さらに奥には噴火湾が見える(8)



 947峰はピーク付近は結構細くなっている(9)ここまでで、1時間半だった。そのピークの先は、落差はほとんどなく、そのまま広い尾根となっている(10)。風で雪が飛ばされるのか、これまで目にすることがなかったスノーシューのトレースが続いている。その向こうに2つ目の目標となる1049峰が見える(10)
 この1049峰への登りが急に見えるので、心配しながら近づいて行く。案の定、急な上に、ガリガリでエッジが効かない。せっかく登ったのに滑り落ちる。仕方ないので、ビンディングの後ろを固定して、普通のスキーのようにしてエッジを立てて斜めに階段登高をしながら登り切った。


 手こずって登った1049峰の上からは、一度下ってその先に前峰のピークとそのすぐ奥に目指す頂上が見える(11)ここまでで2時間20分だった。あと1時間くらいと予想する。
 コルまで滑り降りて、前峰へのダケカンバ林の中へと入って行く。この前峰へは徳舜瞥山から続く平らな尾根が広がっている(12)


 前峰からは下ることなく、そのまま頂上への広くてなだらかな登りとなる。4年前に登った細くて急な反対側の尾根とは〃山とは思えない感じだ(13)
 国道から眺めた距離感からすると、もっと時間が掛かると思ったが、雪が固いこともあり、3時間20分で頂上到着。
 まずは、越えて来た947峰、1049峰、前峰の3つのピークと、その奥の羊蹄山と尻別岳をバックに自撮りの記念撮影(14)



昨日登ったホロホロ3山とそちらから続く、平坦な尾根(15)


洞爺湖と有珠山やその奥の山並み。右奥は昆布岳(16)


反対側へ少し歩いて、登り別側の羅漢岩とその奥の来馬岳やカルルス山を望む(17)風もほとんどなく、陽光を浴びながら30分ほども休んで、下山開始。
先に見える1049への登りに備えて、シールは付けたままでスタート(18)


 1049峰まで登ると、その先の947峰とその先に続く尾根が見える(19)そこで、シールを剥がす。次の947峰の手前から少し登り返しになる。
 947峰は上へは登らずに、右側(東側)の斜面を横切るようにトラバース。もっと急斜面かと思ったが、それほどでもなく、柔らかい新雪がたまっていてすんなりとトラバースができた(20)
 あとは、緩斜面ながらも滑りを楽しめると期待したが、雪が全く解けてなく、ガリガリ斜面で、デコボコも多く、心地よいターンを刻むことはできなかった。最後の林から抜けた牧草地の斜面だけが雪解けが進み、いくつかのターンを楽しむことができただけだった。それでも、登りのおよそ1/3の時間で下山することができた。

 4年越しの長大な尾根の往復だったが、天候に非常に恵まれて、展望もすばらしく、爽快な山行を楽しむことができた。残念なのは、最後まで雪がガリガリだったことだけ・・・。その後、蟠渓温泉の湯人家で温泉に入り、6日ぶりの我が家への帰路に就いた。


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