奧茶臼山(2474m) <長野県> (日本三百名山) 10,8.7 |
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奧尾高山から望む頂上(色の変わっているところは倒木) |
展望のない林の中の頂上 |
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・南アルプス南部の主稜線の大沢岳の北側から北西に延びる支脈の丸山尾根に位置する山である。主稜線上にある茶臼山とは関係ないようだ、地蔵峠方面から眺めたときに摺鉢を伏せたような形に見えることが由来らしい。すぐ北側に前茶臼山もある。 ・今回の計画にはなかった山なので、最近の状況をネットで調べたら、2007年に飯田市が標高1833mのしらびそ峠からの登山道を開削・整備したことが判明。それまでは、10kmもの林道歩きも含めて往復9時間もの大鹿村の青木林道コースしかなかったらしい。しかし、このコースも案内板を見ると、8kmの行程で、4つの山(前尾高山〜尾高山〜奥尾高山〜岩本山)を越えなくてはならず、往復8時間設定のタフなコースである。 ・前夕の内に、登山口となるしらびそ峠まで入るが、トイレも水場もない。少し先へ走ったら「ハイランドしらびそ」というホテルがあり、その敷地に立派なトイレがあったので、その駐車場で夜を明かせてもらった。 ・快晴の下、登り始めるとすぐに、右手にまだ残している池口岳から昨夏登った光岳までの稜線が見える。鬱蒼としたシラビソ主体の原生林風の中を登っていく。しかし、古い切り株や頂上近くには運搬に使ったワイヤーなどが見られるところを見ると二次林のようだ。林床は苔と羊歯に覆われて美しい。登山道を覆う草がないので、朝露で濡れることもないのがうれしい。それにしても、倒木の非常に多い林だ。岩本山の先から頂上までが特に顕著で登山道もはっきりしない。ひたすら表示テープを探しながら進む。 ・所々で南ア主稜線上の山は見えるが、頂上の急登に掛かる手前のコルに、北の甲斐駒ヶ岳から南の池口岳まですべて展望できるところがあった。頂上は林の中で展望はない。2500mでも森林限界を越えないのは、南ア南部の特徴。往路はそれほど急登もなく、淡々と歩くことができたが、復路は登り返し部分がどの山もきつかった。簡単に登れる尾高山が人気らしく、下山時に7組16人に会ったが、奥茶臼までは自分だけだった。今日も10時近くになると、ガスが上がって来て、展望がなくなってしまった。 ・明日の安平路山の待ち合わせ場所の東沢林道分岐へ移動。登山口は17℃だったのに、飯田市街地へ下りて来たら31℃。市街地でコインランドリーを見つけて洗濯。珍しくクーラーが効いているので、その間にブログ更新。この後、温泉を見つけて入浴し、夕方には大平宿へ。 |
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整備が行き届いたしらびそ峠登山口 |
シルエットになって浮かぶ光岳〜加加森山〜池口岳 |
朝日に光る苔とシダだけの明るい林床 |
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倒木の非常に多い頂上手前コル付近 |
3000m峰が連なる北岳〜間ノ岳〜農鳥岳〜塩見岳 |
荒川岳〜赤石岳 |