9目 12/14、 マウントクック山麓フッカー谷トレッキング後、クライストチャーチへ

マウントクック山麓フッカー谷トレッキング(9:00〜13:00)  マウントクック村14:15〜クライストチャーチ19:00


○マウントクック南麓フッカー谷トレッキング

 期待したニュージーランド最高峰のMtクックは、ついにその姿を隠したままの朝を迎える。なんとか、トレッキングの途中に、ピークだけでも見せて欲しいと願いながら、その南麓のフッカー谷トレッキングをスタート。

 現地ガイドは、こちらに来て4年目の日本人の若い男性であった。この国立公園の歴史や植生等、実に細やかにユーモアたっぷりに説明してくれる。

 この辺りには、葉が十字型に対生しているヒービーという花の種類が最も多いらしい。よく見ると、葉の長さが違ったり、花が違ったりといろいろな種類があるようだ(1)
 
 第一吊り橋の下を流れるのは、ミューラー氷河末端の氷河湖から流れる白い濁流である(2)

その先には、わずか標高700m地点でミューラー氷河の末端と氷河湖が見える(3)

 その末端をアップで引っ張ったらすっぱり切れていて、見ている内に崩れ落ちて波が立っている(3)これも地球温暖化で毎年少しずつ後退しているとのこと。見ている間にも少しずつ移動しているのか先端が湖の中に崩れ落ちて、波立たせている。 

こんな標高で生の氷河が見られるなんて・・・。いままでネパールヒマラヤとヨーロッパアルプスでも見たが、どちらも4000m近いところだった。この公園のガイドに、エアバレストにもMtクックにも登ったというネパールのシャルパ族の男性がいるが、彼の話では、ここの景観は自分が生まれ育ったネパールの4000mのところとまったく同じだそうだ。

 フッカー谷の奥のMtクックは残念ながら姿を見せないが、その手前左手のミューラー氷河に面しているMtセフトンとMtフットスツールは、時折、雲間からその山肌を見せてくれる。全容は見えないが、そこに見える懸垂氷河は迫力満点である。どちらも標高1500m付近なのが信じられない(3,4)。

 かつては、ニュージーランド全土が氷河に覆われていたので、今もその結果のフィヨルド地形やU字谷や氷河湖などが全土あちこちに残っている・・・それが、このニュージーランドの魅力である。それらの景観を連日楽しんできたのである。



さらに奥へ進み、今度はフッカー氷河からの濁流の上の第2吊り橋を渡ってフッカー谷の方へ入っていく(5)

 本来であれば、川の上流に端正な尖った形のMtクックが見えるはずなのだが、今日はその南壁の一部を見せているだけである。そこも、やはり下まで続く氷河がかいま見えている(6)この下には、やはり氷河湖があって、氷河の末端があるとのこと。

 途中の避難小屋まで行って戻ったが、この辺り一帯にはやや花が終わりかけのマウントクックが咲き乱れていた。またマウンテンディジーも3種類ほどあるらしい。一番大きな花の直径が7cmほどもあるというラージマウンテンディジーはまだ咲いていなかった。


○バスで、クライストチャーチへ
 

 氷河の生々しい様子や地形、その周りの植生などを楽しんで、往復4時間のトレッキングを楽しんで、軽い昼食を摂り、14:15発のクライストチャーチ行きのバスに乗る。見えなかったMtクックに後ろ髪を引かれながら・・・。

 バスには、昨日もそうだったが、日本人女性のガイドがいて、日本語でガイドしてくれるので非常に助かる。

 途中、プカキ湖畔の有名な石造りの古い教会が建っているところで休憩(7)。湖畔には、昔一人の少女が、イギリスから種を持ち込んで蒔いたのが全土に広がったというルピナスが咲き乱れていた(8)






 やがて、東海岸に近い広い平野へとバスは入っていくが、その手前で休憩したところには、美瑛の丘を思わせるような地形が広がっていた(9)

 19:00、南島第一の都市クライストチャーチのホテルに到着(10)明日午前中の市内散策は残っているが、実質的な旅は今日で終わりである。

 豪華なディナーをいただき、ニュージーランド最後の夜を過ごす。






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