ヌモトル山
(612.8m)<日高町>
七沢越林道〜東尾根ルート 単独 12,10、24
いくつかの心霊スポット伝説のある藪山・ヌモトル山へ
9:00 賀張山下山
9:30 七沢越林道入口
登り
地 点
下り
9:40
10:30
林道入口
頂上
11:15
10:35
[1:10]
所要時間
「0:35]
ヌモトル山へ
GPSトラックログ
このヌモトル山は、日高町(旧門別町)の厚別川沿いの道を遡っていくと三和、新和、正和という地名が続く。
その奥に位置する二等三角点(点名・奴牟取山)の山である
(1)
<林道途中から撮影>。
なお、ヌモトルのアイヌ語の意味は不明。
この山名を検索すると、心霊スポットや心霊話が登場する。一つは、
「日高山脈にあるヌモトル山には登山者を死に誘う幻の家が現れるという。この話は、草むらの中に突如としてあるはずのない“幻の家”が現われ、そこの座敷では若い二人の女性が酒を飲み交わしているとのこと。酒の匂いまで漂ってくるらしい。草むらをかき分けて近づこうと思ってもどうしてか近づけず、気が付けば断崖絶壁の上ギリギリにに立っていた。危うく命をとりとめたとしても、今度はもといた場所へ戻ることができない。山の中で完全に迷ってしまうのだ。ようやく助かって帰ってきた人の話によると、その不思議な家に向かってシャッターをきった写真には、人家も女たちも何も写っていなくて、ただ雑草や木々が生い茂っているだけだった」という。
もうひとつは、
「ヌモトル山の山小屋」という話だが、少し内容が違う。「日高山脈のヌモトル山のある山小屋に入った者は、10人の内8人までが原因不明の熱を出すらしい。この小屋は、誰が何のために作ったのか解かっていない」という。
さて、そんな藪山へ単独行というのも余り気持ちの良いものではない。子供の頃はともかくこの歳になって、霊感などというものには縁のない自分なので、興味半分でこの山を選んだ。
この山の南側の賀張山を下山して、この山を目指した。ところが、用意した地図を家へ忘れてきてしまった。頼りはGPSに入れてきたルートのみである。高いGPSは地形図も入っているが、自分のは安いのでそれはなし。目の前の地形とGPSルートで判断するしかない。この前に登った賀張山も大丈夫だったので、尾根の取り付きまで行けばなんとかなるだろう。
GPSに入れていたスタート地点を目指して、里平から北へ続く舗装された林道を走る。その地点は林道入口のゲートだった
(2)
。
ところがルートをGPSに入れた地点が林道入口でその林道を暫く進んでから尾根に取り付くということはすっかり忘れていた。
とにかく、林道入口から左へ入り、その右尾根に取り付いた。尾根の藪を漕いで進んだらその林道に出た。
しばらく林道を歩いて、尾根に続く集材路跡へ取り付いた
(3)
。
その先で集材路もなくなり、林の中の尾根を登っていった。トラックログを見るとGPSのルートより右にずれている。どうやら1本手前の尾根を進んでいることが判明。
心霊話ではないが、途中で深い沢の崖の上へ出てしまった
(4)
。
その尾根を登っても源頭の上で繋がっていそうだが不安である。その崖を下って沢へ下り、登り直して予定の尾根へ移動した。地図があれば、このような間違いはしなかっただろう。しかし、心霊話のある山で、こんな冒険もどきもこれもまた楽しいものである。
その尾根は鬱蒼とした針葉樹林だが、そこを抜けたら、尾根の
上に集材路跡が続いていた
(5)
。
あとは藪尾根の上の鹿道を忠実に進んだ。
尾根の両側の沢を挟んだ斜面の紅葉が美しい
(6,7)
。
急な尾根を登り切ると、ミヤコザサで覆われた上にダケカンバの生える頂上に到着。ここの二等三角点も簡単に見つかった
(8)
。眼下に牧場と人家が見えた。里平の集落辺りであろうか?
(9)。
下山は、途中から登った尾根を最後まで下ったら、林道にぶつかり、そのまま辿ったら、スタート地点へ戻ることができた。
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