5:00 日高道の駅発
5:30 採石場
登下山 | 地 点 |
6:00
6:45
7:30
9:00
9:20
10:20
10:50
11:45
12:30 |
採石場
林道分岐
尾根取り付き
糠平山着
〃 発
雁皮山着
〃 発
林道分岐
採石場 |
[6:30] | 所要時間 |
13:30 占冠村・湯の沢温泉
(入浴)
|
日高町と平取町の境界線上に位置する一等三角点の糠平山は登山道はないが、北日高の山々の展望台として残雪期の人気の高い山である。同じ稜線上の北側に位置する雁皮山と循環縦走が可能なのでセットで登られることが多い。
山名の由来であるが、糠平山はアイヌ語の「ノカビラ」(形のある崖)に因り、雁皮山は函館にもあるが、ガンピ(本来はシラカバのことを指すのだが、ここではダケカンバ?の意)が多い山ということに因るのであろう。
登山口は、日高町岩知志ダムの奥の岩内岳南面の大規模な三岩採石場である。ここは数少ない橄欖岩の採石場として有名なところらしい。すでに500mほどの標高である。2002年の年末の
シキシャナイ岳もここから登ったことを思い出し、誘っていただいた
「地図がガイドの山歩き」チームとの初対面を懐かしむ。
前日の午後に家を出て、6時間車を走らせ日高道の駅で夜を明かす。採石場から続く岩内川沿いの林道を300mほど入ることができたので、そこに車をデポして、
スキーをリュックにくくりつけてスタートする(1)(自動シャッター)。すぐに雪が切れずに続くが、気温が3℃と低いこともあり、雪が堅く歩きやすいので、そのまま進む。昨日のものと思われるツボ足やスノーシューのトレースが続く。
40分ほど歩くと、雁皮山から下りてくるときに利用する林道の分岐に到着。その先の林道は斜度が増してくることもあり、ここでスキーを着ける。
目指す方向に登る尾根とその取り付き地点が見える(2)。
さらに、源頭を巻くようにして沢を越えて標高825mの尾根の取り付き地点へ到着。 比較的斜度の緩い手前の沢地形から取り付く。しかし、登り始めて直ぐに予定のひとつ手前の尾根であることが判明。かなり急であるが結果的にショートカットになることからそのまま登り続ける。
一気に高度を稼ぎ、1000m地点で平坦な広い尾根の上に出て、昨日のトレースと合流する。
右手後ろに、4年前の年末に登ったシキシャナイの尖峰が覗く(3)。ダケカンバの疎林の緩やかな尾根を徐々に高度を上げて行くと、下から見て頂上と勘違いした1288ピークの右手にイドンナップの大きな山体とその左側にピラミダルなカムイエクウチカウシ山も見えるようになる。アイスバーンの急登になり、エッジが流れるのでスキーアイゼンを着けて進む。
1288ピークとその先のピークを越えると頂上が見えてくる(4)。3時間丁度で頂上に到着。
快晴の下に遮るもののない360度の眺望が広がる。
特に北日高の山並みが凄い。左手のチロロ岳の右に伏美岳、その手前に遮るように大きな山体を見せる二岐山、さらに、続く主稜線上のピパイロ〜1967峰〜北戸蔦など、手前の荒々しいヌカンライ岳の新鮮な眺めである(5)。さらに戸蔦別岳〜北カールをこちらに向けた幌尻岳〜ピラミダルなカムエク(中央)〜ナメワッカ〜イドンナップなどが続く(6)。西側には貫気別岳など、北側には、夕張岳と芦別岳、さらには、微かに大雪山系まで見える。まさに至福のひとときである。
立ち木にピンクテープが結び付けられ一等三角点の木杭が頭を出す頂上で20分ほど休み(7)、どこがそのピークか分からないような存在感のない雁皮山を目指す(8)。あとはほぼ下りの平坦な稜線歩きなのでシールを外す。
ここからがスキーの特権である。途中の3つほどの小ピークは全て巻きながらダケカンバの疎林の稜線をクロカンモードで進み、わずか1時間で雁皮山に到着する。ツボ足よりは30分は速いはずである。
日高町の市街地の見える雁皮山で携帯電話が使えるので、家に電話を入れているうちにメールが入ってくる。ホームページを見て私の予定を知った
とし@帯広さんからである。なんと稜線上に残っていた昨日のツボ足のトレースは彼のもので、カンジキのトレースは、反対側から回ったこれまたHYML仲間のA@札幌さんのものであるとのこと。「雁皮山からの下り尾根は雪解けが予想以上に進んでいて、笹藪が顔を出しているので気を付けるように」とのありがたい助言も添えてある。
頂上は、山名通りガンピ(ダケカンバ)に覆われた尾根上の瘤といった感じである(9)。糠平山頂も樹間から微かに覗くだけで、北側の展望しかない頂上でメールの返信を入れたりしながら30分ほどして下山を開始する。
少し下ったところで、ようやく糠平山頂と登った尾根が見える(10)。
時間的余裕もあるので、岩内岳にも寄るつもりで尾根の途中から右下の谷に見える林道をめがけて下ろうかとも考えたが、岩内岳の雪付きが不十分なので止めてそのまま下る。
狭くて急な上に、としさんのメールの通り、雪解けが進んでいて笹にスキーをひっかけたり、腐った雪に先端が刺さっりで4回ほど転がりながらも根性でスキーを着けたまま下る。途中で現れた林道を辿ると、予定通り、登りとの合流地点の橋に出た。
なんと1週間ほど前に登ったtaka@千歳さんの情報通り、立派な橋の真ん中にウン〇が紙付きで落ちているのには驚くと共に、こんな非常識な登山者がいるのにも呆れてしまう。あとは、気温が15℃近くまで上がり、朝とはまったく違う腐った雪の林道を歩くスキーモードで下り、300mほどスキーをぶら下げて歩いてゴールイン。まだ正午を少し過ぎただけのうれしい時刻である。
日高町の沙流川温泉に向かうが、営業時間が15時からに変更になっていた。仕方ないので、明日の増毛山系へ移動途中の占冠村の湯の沢温泉で汗を流す。