ニセイカウシュッペ山(1879m) 2回目  [中越林道コース]  99,8,1

強風と戦いながら、新しいアプローチとなった登山コースを辿ったオフミ登山
6:50 集合(国道39号と273 号分岐)
7:00 中越林道入口
登山地点下山
7:50
8:50
10:20
登山口
展望台
頂 上
12:55
12:00
10:55
[2:30]所要時間[2:00]
                        
  この山は、従来の清川コースの長い歩きが嫌で、3年前に反対側の平山の稜線から吊り尾根をピストンして、一度頂上に立っている。今回は、MountainMLのO@新潟さんとH@仙台さんの二人が北海道の山に来るのを機会に、北海道の3名(Ka@札幌さん、Ku@札幌さん、そして自分)が合流して、お互い全員初対面のオフミ登山をやろうということになり、Ka@札幌さんが中心となって計画された山行である。行く手の表面に望むニセカウシュッペとO氏の車

  今回は、昨年から従来の清川コースの古川林道の標高1150m 前後に設けられた新登山口まで車で入れるようになった「中越林道コース」からのアプローチである。引き続いた大雨で林道が荒れているらしく、前々日、上川営林局に問い合わせたら、「土日はゲートを閉鎖します」との返答であったが、前日、時間潰しにその林道の様子を下見がてら行ってみたら、なんとゲートは開いていて、新登山口の手前は雨裂が走ってかなり酷い状態であったが、なんとか登山口まで入ることができた。それをKa@札幌さんに電話で報告し、天候が良かったら予定通りに実施しようということになる。、

 前夜、O@新潟さんと旭川の高速を抜けた所で合流し、焼肉屋で初対面懇親を深める。翌朝、札幌から来る二人とやはり同じ所で待ち合わせ、バイクのH@仙台さんとの合流地点である上川町の国道39号線と273 号線の分岐までへ行く。半ば諦めていたが、周りの山が全部、雨雲の下になっているのに、目指すニセカウだけは、その全容を曇り空の下の見せているのがうれしい(1)。そこで、全員揃い、そこから10kmほど先にある標識から中越林道へと入って行く。
展望台からの大槍と頂上(左)
 林道を1km ほど入ったところで、私の車に4人が同乗し、、H@仙台さんはそのまま自分のバイクで、さらに10kmほど先にある新登山口を目指す。林道の分岐には全部新しい標識が立てられ、迷う心配はない。

 7:50 雨上りのそんなに難しくないルートでもあり、私は長靴スタイルで最後尾を進む。Ka@札幌さんはすでにこのコースを4年前に知っていて、新登山口の上まで入って車を埋めてしまった経験あると言う。その地点を越え、林道状態の道から単調な尾根道へと入って行く。

 途中雨がぱらつきだし、雨具の上を付けるが、直ぐに止んでしまう。1時間程歩くと標高1533m の通称「展望台」に出る。ここからは、目指す頂上も鋭い大槍も(2)、右手にはガスに覆われた黒岳方面の大雪の山々も望まれる。ここで、まず記念写真を撮って小休止する。おじさん軍団の中の貴重な紅一点、北大の学生・Ku@札幌さんから一人分ずつきちんとアルミホイルに包まれた手作りの失敗作と言うケーキが振る舞われる。おじさんたち嬉しそうにパクついて、どこが失敗なのか良く分からないほどおいしい。
小槍とその荒々しい稜線
 そこから、この単調な尾根道に少しでも変化の望めそうな迫力ある大槍の根元を目指す。右手にその迫力ある小槍の荒らしい鋭い稜線やその谷を眺めながら(3)進むと、「北海道百名山」の選著者で、「夏山ガイド」や「北海道の高山植物」の著者である梅澤俊夫妻ともう一人のご婦人の3人連れと擦れ違う。先に下山していった方から聞いていなければ、分からないで擦れ違うところであった。何度か手紙でのやり取りは
あったが、感激の初対面である。早速、手紙で報告しようと考えていた「北海道百名山一人歩き完登」の報告を直接することができ、「夏山ガイド・道南・夕張山地編」増補改訂版の「カニカン岳の名前の由来」の情報提供のお礼を述べられる。そのほかいろいろ話をした後、私のHPのアドレスの載った名刺と梅沢氏の名刺を交換して別れる。
斜面の花畑
 大槍の根元を越えた辺りからちょっと気を抜くと飛ばされそうな強風がまともに吹き付けるようになるが、花もたくさん現れるようになる。みんなで花の名前を教え合いながら進む。エゾウサギギギク、エゾツツジ、アオノツガザクラ、クルマユリ、チシマノキンバイソウ、ハクサンフウロ、エゾミヤマクワガタ、エゾコザクラなどが大槍を過ぎた稜線の両側の斜面一面に咲いている(4)。右手に3年前に平山稜線からピストンした際にそのピークを怖々越えた形の良い無名峰が見え、みんなにのそのことを披露する。いいコースだと教えても、だれもそのコースを歩いてみようと言う人はいなかったのが残念である。

 下山してくる人と擦れ違うために立ち止まるとお互い立っていられないほどの強風である。エゾウサギギクなどは花びらが風に引き千切られて無惨な姿をさらしている。そんな強風を突いて、2時間30分ちょうどで頂上に到着である。早々に記念写真を撮って(5)、ハイマツ帯の中にある窪地を見つけてそこに収まる。頂上にて(私以外の4人

  Ka@札幌さんから缶ビールをご馳走になり、私も函館名物「いかまんま」をご馳走しようとしたが、風が強くてガスが使えず、登山口まで持ち帰り、そこでの振る舞いとなった。平山方面もガスが高く、3年前ピストンした懐かしい吊り尾根ルートと平山稜線、さらに奥の武華岳、武利岳も全容を見せているが、表大雪は1500m 以上の部分は雲で覆われ、残雪を抱く山肌を見せているだけである。
頂上の側から大槍を望む
 いろいろ山の話をしながら、あっというまに時間が経ち、下山することにする。淡々とした登山道を淡々と下るという歩きである(6)。右手の緑一色の中に流れる単調な一筋の沢が涼感をそそる。「あの沢の中を歩いてみたいね。でもきっと冷たいだろうな。」などどたわいのないことを喋りながら下って行くと、物凄い人数の団体さんがやってくる。登山口に着いて見ると、そんなに沢山の人数が乗るほどの車は無いので、「きっと清川コースのほうを歩いてきたんだろうね」と行っていたら、新登山口から2km 程下に中型のバスが止まっていたのにはびっくりした。

 登山口でいかめしを振る舞い、食べ終わったところへ突然の土砂降りの雨の到来である。4人は直ぐに車の中に避難したからいいものの、バイクの荷物をパッキングをしていたH@仙台さんは、そばに立っていた小屋の中に逃げ込み、雨対策の装備に着替える。

  そこから、車のデポ地点まで下り、みんなはそのご比布の温泉で汗を流すというが、私は18時からの登別で会合があるので、そこで別れる。全員初対面なのに、何度もメールでやり取りしていたこともあって、そんな感じのぜんぜんしない不思議な出会いである。


平山稜線からの吊り尾根コースの「ニセイカウシュッペ山」へ


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