仁頃山(829m)A 
 (登り)東尾根コース (下り)西尾根コース  単独  11,10,6
  04,5,27の「奧新道コース〜管理道路

再訪は、関係者お勧めの東尾根コース〜西尾根コースの縦走と決めていたが、7年ぶりの念願が叶う

4:30 道の駅おんねゆ温泉発
5:10 東尾根コース登山口 
登下山
地 点
 5:15
 5:35
 6:10
 7:20
 7:30
東尾根登山口
東新道分岐
小池橋
オホーツク展望台
頂 上
[2:15]所要時間
 7:50
 8:50
 9:25
 9:50
10:20
頂 上
仁頃高原展望台
林道交差点
西尾根登山口
東尾根登山口
[2:30]所要時間
春日風穴(置戸町へ)

GPSトラックログ
(地形図にはまだ登山道が記載
されてないので、参考に・・・)
 北見市の最高峰で一等三角点の山(点名・似頃山)である。頂上に開発局の無線中継所のアンテナ群が立っているが、自然が豊富で昔から北見市民に愛されてきた山である(1)(西尾根コース途中で撮影)。ここ10年ほどの間に「仁頃山愛好会」の手で、7コースもの登山道の整備等が進み、人気急上昇の山として有名である。また、自分にとっては、『山と渓谷』に北海道の山の紹介記事を書くようになって、初掲載がこの山であった。

   山名の由来は、アイヌ語「ニ・コル・ベツ・」(木を・持つ・川)に由来するらしい。いずれにしても響きがよくそれだけでも愛されそうな山である。

 7年前に北見在住のお二人と一匹に案内されて妻も一緒に奧新道コースを登り、管理道路を下った。その記録をもとに、『山と渓谷』2005年6月号の全国名低山シリーズに紹介させて頂いた。

 その後、関係者や北見の岳友たちから「今度再訪されるときは、ぜひ東尾根コース〜西尾根コースを縦走してみてください。」との声をいただいていた。幸い両コースの登山口が2kmしか離れていないこともあり、今回の再訪となった。天気予報が午後から雨なので、夜明け前に、富里湖キャンプ場への道を進む。

○2本の尾根を乗越して東尾根へ

 キャンプ場の上に、東新道と一緒の登山口があった(2)入山届けのポストの中に登山道の概念図のプリントがあったので、いただく。ガイドブックでは東尾根は4時間の行程になっていたが、距離的に約6kmなので、2時間半もあれば登れるだろうとスタート。

 登山口からは、少しの間林道を進むが、直ぐに登山道となる。ジグを切って尾根に登り切ったところが、東新道コースとの分岐であった。ベンチや道標が設置されている(3)

 その先は林道やブル道を繋いだ道を進み、2本の尾根を乗越さなくてはならない。せっかく登っても、2度も登山口近くの標高まで下っては橋を渡って、登り返して、東尾根を目指す。
 1本目の尾根を越えたところで、頭上に東尾根が覗くが、はるか遠くの感じだ(4)。2本目の尾根を越えて、下り立ったところが小池橋。この橋からようやく林道やブル道の歩きから解放されて東尾根への本格的な登山道となる。ここまで、約1時間だった(5)尾根道になると、どんどん高度を稼ぐことができる。しかし、林の中の登りなので、展望はまったくない。やがて、木肌の白さがきれいなダケカンバ林へと入っていくと(6)、「東ダケカンバ街道」の標識と出会う。


 急な尾根を登り切った655ピークにはベンチが設えてあり、ようやく展望が開け、眼下に富里湖やその奧に北見市街地が見えるようになる。そこで、一休みし、さらに尾根道を進むと、目の前にアンテナ群の建つ頂上が見えてくる(7)。そこが「オホーツク展望台」で、前回は見ることができなかったサロマ湖を中心としたオホーツク海方面の展望が広がる(8)

 頂上に着いても、まだ7:30で、もちろん誰もいない。前回は賑やかな頂上だったが、今回は淋しく一人でカメラに収まる(9)
目の前には富里湖とその奧に北見市街地の展望が広がるが、上空に雲が広がってすっきりと見えないのが残念(10)


西側には、ずっと奧に雪を抱いた表大雪の山が見え、その手前に北大雪の山並みが連なる。
左の尖ったのが北見富士、真ん中が武華岳と武利岳、その右に連なるのは、武類岩山や支湧別岳だろうか・・・?(11)
朝食のおにぎりを食べて、山頂ノートに感想を書いて、下山開始。

○紅葉の西尾根
 西尾根コースを下り始めて直ぐに、「花摘み場所」の標識とともに、よしずで囲まれたトイレ場所がある(12)

 少し下っていくと、登りでも目にしたが、ミヤマスミレ?が咲いている。この時期に目にするのは珍しいのだが、狂い咲きの類だろうか?(13)

  西尾根は、頂上から仁頃川の源流部を取り巻くように、深周りの楕円形に半周する感じで連なる長い尾根である。しかも、650前後の小ピークをいくつも越えて進まなくてはならない。

 この途中には「西ダケカンバ街道」の標識や、ほぼ中間地点となる「仁頃高原展望台」などがあり、常に、頂上を左手に見ながら進む。


この650m前後のアップダウンの間の紅葉が素晴らしい。カエデ類の木が多いこともあるが、今回の山旅では紅葉に感動したことがなかっただけに、それらを満喫しながらのんびり歩くことができた(14,15,16)。

 三角点が設置されている656.1ピークを過ぎると、頂上を北側に眺めるようになる(17)少しずつ下っていき、550m付近で林道と交差する。その先は、ジグを切って下る急な伐採作業道跡が続く。これを登るのは辛いだろうと思うほどだった。長いアップダウンの繰り返しとこの急な下りだけでも、このコースを下りに選んだことは正解だと思った。

 やがて、林道に出て、西尾根登山口に到着。ちょうど、頂上から2時間だった。あとは2kmの林道歩きだけである。歩いていくと、札幌ナンバーの車がやってきて停まり、単独の男性が降りてきた。「奧新道コース登山口はこの先ですよね」とのこと。西尾根の紅葉の素晴らしさを教えて、下りは、西尾根を下ることを勧めた。

 帰宅して、メールチェックをしたら、この男性からメールが入っていた。「もしかしたら、坂口さんかも知れないと思ったが、確信がなくて聞けなかった。山頂ノートを見て、やはりそうだったんだと感激した」とのこと・・・いつも、新しい山に登る前には拙サイトを参考にしているとのことだった・・・。 

 管理道路登山口には、平日にもかかわらず、車が7台、さらに自分のゴール地点となる東新道コースと東尾根尾根コースの登山口には5台の車が停まっていた。さすが人気の山だ。ゴールして、登山道概念図の案内板をカメラに収め、この山の最長コースを踏破できた満足感に酔う(18)。

 思ったより早く下山できたので、置戸町の中山を目指して車を走らせたら雨が降ってきた。早朝登山のお陰で、雨に当たらないで済んだ。 


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