南クマネシリ岳(1560m)  [糠南支線林道コース] 2名  04,6,6

荒れた林道跡から雪の詰まった沢を源頭まで詰めて頂稜へ・・・東大雪・表大雪の山々が・・・。
 
 9:50 クマネシリ岳登山口

登山
地点
下山
11:00
11:35
12:25
登山口(945m)
沢取り付き(1200m))
頂 上(1560m)
14:00
13:40
12:55
[1:25]所要時間[1:05]

14:40 芽登温泉(入浴)
16:40 音更着

GPSトラックログ(40kb)
 
  クマネシリ3山のうち、この山だけ少し離れて南側に聳え、クマネシリ岳から見ると、北側に岩壁を巡らしている山である(1)。

 この山も、地元の山岳会によって、踏み跡程度のコースが整備されているらしいが、標識もなく、テープを頼りに作業道跡から沢伝いに頂稜まで詰めるという情報とそこまで行き着くまでの林道情報だけを得て、クマネシリ岳の後の一日2山計画で向かう。

 クマネシリ岳を下山し、一度、道道88号線に出て南下し、芽登温泉の方へ向かう「糠南林道」へ入る。そのまま9.5kmほど進み、鹿紅橋を渡ると、分岐があり、「糠南支線林道」の方へ直進する。さらに、5kmほど進むと、林道終点となり、目の前に南クマネシリ岳の南側のピークが見える(2)。地図上にも記されているが、961mもの標高地点である。すでに、2台に車が駐車している。先に人が入っているという安心感がうれしい。

 その先に続く荒れた作業道跡に微かに認められる踏み跡を歩き始めたら、5人の先行者が下りてくるのと出会う。その中のリーダーらしき人が頂上標識を設置した方とのことで、この登山道を整備している方々らしい。その方々からおおよそのルート情報をいただき、心強い思いで進む。

 10分ほど進むと、林道分岐にぶつかる。林道の状況からきれいな方へ直進したくなるが、テープに従い、右側のゴロゴロと川原状態の荒れた方へ進む。川を越え、作業道跡なりに進むと林道の分岐があり、その左側に広い土場がある。また、テープに従い、その土場の奥の方へ進むと右奥に踏み跡があり、その先にやはり作業道跡上に踏み跡が延びている。

 1200附近で作業道の三叉路にぶつかる。そこをまっすぐ直進する踏み跡を辿ると右手の雪の詰まった沢にテープと沢に下りる踏み跡を見つける。沢に下りるとテープはその沢の下の方にも付いていて、先行者のトレースも認められる。ということは、三叉路の右手にあった沢をそのまま利用することもできるようである。

 その雪の詰まった沢は直ぐ二股に分かれる。テープはその右股に付いている。雪はずっと上まで続いている。夏場は沢伝いに踏み跡があるのであろうが、先行者のトレースが心強い(3)。

 高度を上げて行くに連れて、斜度はきつくなるので、転んだら滑落しそうである。キックを利かせて登っていく。源頭が近くなると、雪もなくなり、涸れ沢となる。どうやらそのまま頂稜のコルまで詰めるようである。両側の斜面にはまだ蕾のままのシナノキンバイが密生しているので、もう少しすると、黄色の花に覆われるのであろう。ギョウジャニンニクの群生もあり、帰りが楽しみである。

 稜線が近くなると、ハイマツ帯に入り、キバナシャクナゲの花があちこちで迎えてくれる(4)。振り返ると真後ろにニペソツが見える。周りの灌木に掴まりながら、急な登りを続けると、ハイマツに覆われた頂稜に出る。

 ハイマツの稜線の東側に岩を積み上げたような頂上が頭を出している(5)。枝払いなどの整備がされた踏みと跡を進み、5分ほどでその根元へ到着するが、今にも崩れそうな薄く水平に割れた岩が行く手を遮るように立ちはだかっている。下を見ると、崩れた岩が雪崩のように谷底へ向かって積もっている。ルートを探すが、どうやらその崩れた隙間を登るようである。怖々登り切り、頂上に立つ。

 頂上から見て、一番驚いたのは、クマネシリの語源で、クマネシリ岳の東側から延びる「物干し棚のような山」の長大さと平坦さである。クマネシリ岳から見るより、遙かに長い感じがする(7)。

 展望はクマネシリ岳のそれより、西クマネシリ岳とピリベツ岳に遮られないだけ、東大雪の山々から表大雪、北大雪へと続く山並みが切れないで見えるのがいい(8)。しかし、上空に薄い雲が懸かってきて、遠望が利かなくなってきている。




 頂上標識はこの頂上を構成する平たく割れる石を積み上げ、その一つに「南隈根尻岳」と書かれた標識を括り付けて作られている(9)。登り始めに出会ったそれを作成したという男性を思い出す。

 ここでも、昼食を摂りながら30分ほど休んで下山開始する。途中、雪の詰まった沢の上でギョウジャニンニクを採取する。下山は、雪の詰まった沢を作業道の三叉路まで下って、作業道跡の踏み跡へ出る。2山登ってもまだ14時である。登山口で早速ギョウジャニンニク入り味噌ラーメンを作って食べる。途中、「巨岩の滝」を見て、帰りは芽登温泉で汗を流し、帰路に就く。
 
 この前に登った「クマネシリ岳」へ


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