登山 | 地点 | 下山 |
8:00
9:05
10:01
10:15
11:05 |
自宅(函館) (20m)
城岱スカイライン入口 (156m)
城岱牧場展望台 (544m)
(500mほど戻る)
作業道分岐 (500m)
(途中、迷って別な林道へ)
頂 上 (779m) |
12:40
11:57
----
11:45
11:20 |
[3:05] | 所要時間 | [1:20] |
七飯岳は、函館平野のどこからでも横津岳より目立つ、七飯町の真後ろに聳える存在感のある山である(1)。函館平野と大沼方面の展望台的山であるが、数年前に、七飯町本町から頂上の直ぐ下の城岱牧場(標高544m)を経由して大沼の軍川地区へ抜ける立派なスカイライン(駒ケ岳噴火時の避難道路の役割も併せ持つ)が通り、登山の対象としては物足りない山になっていた。
昭和40年代は、国道5号線の七飯消防署の横からの林道が頂上まで続き、それが登山道で、自分も20代前半のころ登ったことが2度ある。最近になって、いつかは山スキーで登り、あの天然のスキー場のような頂上下の快適な斜面を滑ってみたいとは思っていたのである。
この秋購入したMTB(マウンテンバイク)利用で登れる山を物色していたが、12月には閉鎖されるはずの城岱スカイラインにはまだ積雪がないはず、MTB利用登山としては、これ以上の好条件は無い。「あわよくば頂上までの作業道路を使って頂上までMTBで行けるかも?」という期待もあり、早朝に、MTBを持っている山仲間であるHaさんにメールを入れたら、直ぐ同行の返事が来た。MTB初登山挑戦である。
どうせなら、MTBの持ち味を生かし、トレーニングも兼ね、自宅からスタートすることに彼も同意する。自宅が登山口の、距離にして往復40kmほど、標高差にして750mほどのハードな登山である。函館新道の桔梗駅から上がってくる道の交差点にあるセイコーマートで待ち合わせをし、七飯本町までの函館新道沿いの緩やかな登りが続く道を走る。ずっと緩やかな登りが続き、結構汗ばんでくる。
函館新道の七飯ICの上が城岱スカイラインの入り口である。案の定、ゲートが閉鎖されている。車の心配はないし、積雪もない。二人のための最高の貸し切りロードである(2)。いよいよ標高差620mほどの登りに備える。それほど急な登りはなく、セコンドギアでずっと登っていけるが、じわじわと腿に効いてくるし、腰も痛くなってくる。時々休みながら何度もくねくね曲がって登っていく快適なスカイラインを登っていく。振り返ると眼下には函館平野が広がる。
表面に目指す七飯岳の頂上が見えてくる。頂上までの作業道も見える。あそこまで自転車で・・・と思うと結構な標高差である(3)。
かなり気温は低く、周りの小沢はみんな凍っているし、登りなのに、厚手の軍手でも冷たく、スキー手袋に替える。約1時間ほどペダルをこぎ続けると、いつの間には城岱牧場の展望台に到着。「あれ?もうここまで来たの?どこで、七飯岳への作業道の分岐を見落としたろう?」ということで、七飯岳を見上げると、確かに道はもっと下から続いている。道なりに行けばよいということで、バカにして地図を持ってこなかったことを悔やむ。途中まで戻って見てもその分岐は見えず。また上へ戻って下の方を見て、その分岐をようやく見つける。距離にして往復2.2km、高度にして50m以上、余計なアルバイトをしたことになる。
この分岐は、確かに登ってくるとカーブの内側から戻るように付いているので、見落とすのは当然である(4)。
いよいよ、ここから舗装されていない牧場の作業道である。どこまでMTBで行けるか?という思いでペダルを漕ぐが、全山芝生状の斜面の中に結構踏みならされた快適な道が続く(5)(6)。しかし、舗装道路と違って、結構なきつさである。
南側には函館山と函館平野が広がり、登ってきたスカイラインの道路が見える(7)。再び、小屋の建つ分岐にぶつかるが、間違って右の道を15分ほど(700m)進み、間違いに気づき、その分岐まで戻る。また余計なアルバイトをしてしまう。
正規の道をしばらく進むが、また、分岐にぶつかる。そこは右へ進むが、そこからはかなり道が荒れている上に、北側斜面ゆえに雪が残っている。よく見ると、雪の上に古い足跡が続いている。ゲートから歩いてくることは考えられないので、閉鎖される前に車で入れるところまで来て、徒歩で頂上を目指した人がいたようである。
ようやく北側の展望が広がり、本来であれば駒ヶ岳から噴火湾方面の展望が広がるはずであるが、あいにく、雲の下に大沼の湖面がわずかに覗くだけである
。やがて、道も荒れ、雪も深くなり、ペダルを漕ぐのは不可能になる。しばらく押して歩いたが(8)、頂上から300m程のところにデポすることにする。そこから10分ほど進むと頂上に立つ小屋が見える。小屋を目指して斜面をまっすぐ登り、
その小屋の裏を通り北側にある頂上に立つ。古い標識が4つほどに割れて落ちている。(9)
あいにく展望は、かすかに函館平野が低い雲の下に見えるだけである。寒いので、写真を撮って直ぐに小屋の陰で休憩しようと思って入り口を探したら、入り口が二重になっていて、その空間が一畳ほどあり、そこで休憩することにする。寒さがしのげ、MTBでの下りに備えてしっかり着込み、温かい飲み物を摂ると、体がポカポカしてくる。
15分ほどで下山開始である。MTBをデポしてあるところから、安心して乗れるところまで押して下り、その後は一気にペダルを一度も漕ぐことのない下りである。舗装道路との分岐からは、貸し切りのゲレンデを滑り降りるスキーのロングコースのダウンヒル感覚である。ブレーキが必要なところはほとんど無く、登りで、50分以上は掛かったところを、わずか12分でゲートまで一気に下ってしまう。
ゲートから函館新道の脇の道を函館へ向かう。帰りは緩やかな下りなので、非常に楽である。家を出てから4時間40分のMTBツーリングと初登山のゴールである。頂上標識をバックにMTBの写真という夢は実現できなかったが、大満足の半日であった。