烏帽子山(703m)
七飯岳経由尾根ルート  単独  ツボ足&アルミかんじき 07,1,30

          七飯岳と横津岳の間に挟まれた目立たない尖峰へ、七飯岳経由で尾根を繋いで・・・

8:00 自宅発
8:25 城岱スカイラインゲート
登山
地  点
下山
 8:35
 9:30
10:00
10:30
11:05
11:35
ゲート前
採石場崖上
牧 場 柵
七飯岳
711ポコ手前
烏帽子山
14:15
13:40
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12:20
11:50
[3:00]所要時間[2:25]
GPSトラックログ
 七飯岳と横津岳の間を深く刻んで突き上げる軍川の上流部に位置する目立たない700m超峰で、地形図で見てもかなり尖ったピークである(1)(南側の吊り尾根の途中から撮影)。北海道の1/25000の地形図に掲載されている烏帽子岳は3座あるが、烏帽子山はこの山だけである。

 函館近郊の登山愛好家にとって烏帽子袴腰岳の西隣の1078ピークの通称である。しかし、こちらの烏帽子は、地形図に山名掲載されているにもかかわらず三角点も設置されていないので、自分が初登頂者ではないかと思われるほど目立たないピークである。今年の積雪期の新しい目標となった「道南700m以上全山踏破」の対象として見つけた山である。

 考えられるルートは、軍川沿いの林道を詰めて、緩やかな北尾根を登るルートと、七飯岳と旧横津岳国際スキー場上のばんだい号慰霊碑の建つピークを繋ぐ吊り尾根の途中から派生する尾根を辿るルートである。昨年末に発刊された『北海道雪山ガイド』の自分の書いた「七飯岳」の現況も知りたいので、後者の七飯岳経由ルートを採った。

 城岱スカイラインゲートから七飯岳までは、毎日のように登る人がいるようで、新雪の下の夏道にスノーシューやツボ足のトレースが続いていた。足元がしっかりと固まっていたのと、牧場となっている頂上への斜面は吹きさらしで積雪が少ないこともあり(2)頂上までツボ足で登ることができた。
(七飯岳までの詳しいルート等の記録はこちら

 七飯岳頂上から改めて烏帽子山を探すが、軍川を挟んだ横津岳の斜面に吸収された感じの目立たないピークである。しかし、頂上部が剥げて白くなっている(3)。

 七飯岳頂上でアルミかんじきを着けて、右手前方向に函館山を見ながら(4)稜線を東に進む。反射板の間を抜けて岩場の上に出る。岩場を右から撒くようにしてに下に下り立つ。

 そこから端正な七飯岳の岩場ピークを背に(5)ばんだい号慰霊碑の建つピークとの広い吊り尾根を下る。尾根の真ん中に先導するようにずっとウサギの足跡が続いている。

 711ポコから北に派生する尾根の先に目指す烏帽子山の尖峰が覗く。果たして登れるだろうかと不安になるくらいの斜度である(6)

 711ポコの手前から派生尾根を下る。最低コルは645mほどである。そこから再び登り返すことになるが、660m付近からの標高差40mほどが、かなりの急登で、しかも樹林が薄い。一歩一歩ステップを切って登っていく。ときどき崩れ落ちることもある。周りの木の幹や枝がないところは斜面に指を指して四つん這いになって登る。
 
 七飯岳から1時間弱で狭い頂上へ到着(7)三角点も設置されていないこの頂上に立った物好きな人は他に誰かいるのだろうか?

 残念ながら北側の樹林が濃く、駒ヶ岳方面ははっきり見えない。しかし、七飯岳の東斜面(8)深い軍川の上流部を挟んだ緩やかな稜線上に横津岳頂上ドームがすっきりと望めるのが新鮮である(9)

 北斜面以外はどこも急斜面で、狭い頂上はどうも尻がムズムズして落ち着かない。昼食を摂って直ぐに下山を開始する。

 ずれ落ちるように最低コルまで下り、吊り尾根を目指して登り返す。

 七飯岳の岩場や牧場斜面には戻らず、吊り尾根の途中から、採石場上の尾根を目がけて、南斜面をトラバースするようにルートを採る。植林地の中を通り、密度の濃い林の中を進む。高度を480mより下がらないように進むと、採石場の上の尾根取り付き部分でドンピシャ合流する。私が烏帽子山に行っている間に往復した女性と思われる長靴の足跡が残っていた。

 採石場の道路に下りて、かんじきを外す。登山口が近くなって上空を見上げると、みごとなうろこ雲が広がっていた。冬にこれほどきれいなうろこ雲を見たことがあるだろうか?・・・明日は雨ということか?(10) それにしても、1月だというのに、春山登山のような陽気であった。


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