[53]武華山(1759m ) [東尾根コース〜ライオン岩コース(周回)] 94,10,9  曇りのち雨

雪雲と競争しながら、晩秋の山を楽しむ。
                            
登山 (東尾根コース) 
9 :30 登山口
10:10 1574m コブ
11:00 武華山  
[1:30] 所要時間
下山(ライオン岩コース)
11:10 頂上発  
11:30 ライオン岩
12:20 登山口
[1 :10] 所要時間
13:30かんぽ層雲峡 
       (入浴・休憩) 
17:30上川駅前 (車中泊)
                              イトンムカ川の清流沿いを行く
 昨日の十勝幌尻岳に続き、当初、予定通りニセイカウシュッペ山の登山口ヘ向かい、林道を30分ほど歩くも登山口が分からず(あとで確かめたら、国道から入る林道の入り口を間違えたらしい。)、目指すニセカウに黒い雲が懸かっていることもあって引き返し、晴れているらしい武華山に変更。一路、層雲峡から石北峠を越える。しかし、これまた国道から林道にはいる入り口が見つからず、イトムカ鉱山の方まで下がり過ぎ、1 時間以上うろうろし、諦めて戻った途中で、勘を頼りに入った林道がそれであった。(現在は、国道沿いに、最近立てられた「つるつる温泉」の看板の上に、「登山道入口」の標識が立っている。)
 
 登山口にはすでに6台の車が入っていた。一人歩きのせいか先に人が入っているとほっとするものである。苔むした岩の間を流れる清流(イトンムカ川)沿いの作業道を行く(1)。すらりと伸びたシラカバやケヤマハンノキの明るい林の中を落ち葉を踏みながらの気持ちの良い登行である。                     頂上を目指して稜線を行く
 滑滝状の流れが木々の聞から覗き、爽やか感じになる。その滑滝の上で分岐となり、右の東尾根コースを進む。やがて、急に周りの木が無くなり、視界が広くなり、頂上稜線やライオン岩が左上にすっきりと望まれる。変だなと思ったら、大量の倒木が沢に薙ぎ倒されている。大規模な雪崩の跡らしい。
 
 やがて、針葉樹林帯に入って行く。高山植物が多く生えていて高山の雰囲気が漂うのが嬉しい。2つのグループを追い越し1574mコブに出ると、ニペソツや石狩連峰、形が変わって荒々らしく見える通称オッパイ山のクマネシリ山塊などがはっきりと見えるが、雪で真っ白なはずの表大雪は雲に覆われていて隠れたまま。眼下に広がる紅葉が美しい。
 
 その辺りからは一面ハイマツの斜面を縫うように進む。足元には真っ赤なウラシマツツジの葉や紅葉したコケモモ、ガンコウランなどが目につく。1747m コブに出ると、右隣に武利岳のどっしりとした姿がある。紅葉のお花畑の続く、風の強い頂上稜線を向きを変えて進む。(2)ニセカウや平山方面の山々の方は、雪雲に覆われ始めてはっきり見えず。その雲も次第に武利岳をも覆い始める。それにしても、足元の沢越しに武利岳へ向かう稜線近くまで延びる何本の伐採道と伐採跡が痛々しい。こんな山奥にまでと思われるが・・・・。
武利岳をバックにした頂上
 そんなことを考えながら、夏にきたらさぞ綺麗であろうと思われるお花畑の中の稜線の道を霜柱をザクザク踏んで進むうちに、岩の露出した誰もいない頂上へ到着。二つに折れた小さな鉄板に「武華岳」と書かれた頂上標識が落ちている。二つ並べて岩に立て掛け、写真に頂上の様子と一緒に武利岳をバックに収める。(3)ハイマツと岩の陰で強い風を避けながら昼食をとるも、雪がちらつき始めてきてかなり寒い。展望は、十勝方面は明るくはっきり見えるが、表大雪や北側の山々はすっかり雪雲に覆われて見えず。まもなくこの山もその雲に覆われるであろうと考え、早々に下山を開始する。
 
 稜線上の道をライオン岩目指して進む。(4)周りが垂直な岩壁に囲まれたそのライオン岩に赤いテープを頼りによじ登り、平坦になっている上に立って頂上から望むライオン岩振り返ると、案の定、武華山頂上も雲で覆われ始めている。その後、急な針葉樹林帯の尾根道を下るころになると標高も低くなったせいか、雪が雨となる。尾根道から抜け、雨のシラカバ林の濡れ落ち葉を踏みながら、登山口へ。
 
 層雲峡で、今がピークの紅葉目当ての観光客の車とトンネル工事で物凄い渋滞に巻き込まれる。かんぽの宿で汗を流し、時間的に余裕もあるので、生ビールを飲み、ホールのテレビでアジア大会の女子マラソンを見ながら休憩。夕方、明日の天塩岳登山のために再び上川駅前駐車場で夜を明かすべく、出発。駅前のラーメン屋で「上川ラーメン」の夕食をとり、7時ごろには夢の中。


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