雌阿寒岳(1499m)B〜剣ヶ峰(1326m)
 阿寒湖畔コース  単独 13,7,6
A04,6,3「野中温泉コースからの雌阿寒岳と阿寒富士」へ

3コースの内まだ残っていた湖畔コースから登ったが、ガスで展望には恵まれなかった
               
4:00 津別道の駅発
登山 地点下山
5:00
6:00
---
7:15
登山口
5合目
剣ヶ峰
頂 上   
9:50
9:05
8:20
7:35
[2:15] 所要時間 [2:15]
10:30
 ホテル鶴雅リゾートスパ
       (入浴・会合・宿泊)

GPSトラックログ

 アイヌ語のマチネシリが由来と思われる雌阿寒岳とそれに連なる阿寒富士(1)(04年にオンネトーから撮影)は、04年にオンネトーコースから、04年に妻同行で野中温泉コースから2度登っている。今度登るときは剣ヶ峰にも寄れる湖畔コースと決めていた。

 たまたま、阿寒湖のホテルを会場とした「第26回北海道スキー指導者協会の集い2013釧路大会」が開催されるので、ようやくその機会が訪れた。役員集合が11:30なので、早朝に登れば十分間に合うはずと、前日、津別の道の駅に泊まり、夜明けと共に阿寒湖畔を目指した。

 登山口へ向かう途中から見る雌阿寒岳は、上空は晴れているが、山肌をガスが覆ったり取れたりしている状態だった。天候は回復傾向なので、阿寒湖畔のコンビニで買い物をして登山口を目指す。

 結局、登りはほとんどガス中で展望はなかったが、下山時に剣ヶ峰へ登る辺りから徐々に青空が広がり、限られてはいるが、展望も多少は得られた。

○ガス中の登山

 5:00に登山口となっているゲートの横を通り、林道を歩き続ける(2)1kmほど歩いて、林道の終点からようやく登山道となる。アカエゾマツとトドマツの混合針葉樹帯を進む。なぜか立ち枯れしているトドマツが多く目に付く。

 4合目まで進むと、右の山肌が硫黄を交えた活火山の様相を呈してくる(3)しかし、進む先の様子はガスに覆われてほとんど見えず。剣ヶ峰から延びる尾根を越えると、ハイマツもなくなり、いかにも活火山と言った荒涼とした感の溶岩の尾根や裸地の尾根を登っていく。

 上空に青空は見えるのだが、下の方からガスがどんどん湧いてくる感じだ。展望は帰りに期待して、足下の花(4〜9↓)と新しい合目標識を楽しみに登る。



エゾツツジ

タルマエソウ(イワブクロ)

コマクサ

ヒメイヌダケ

マメアカンブスマ

メアカンキンバイ


 2時間15分で、何も見えない頂上に到着。しかし、上空は青空が広がってポカポカと暖かい(10)。2人の先行者が下山していったところへ、15人ほどのツアーがやってきて、急に賑やかになった(11)過去2回は晴れていたので、阿寒富士も登っているが、今日は何も見えないし、ツアー客が賑やかな上に、晴れそうもないので、下山することにした。

○徐々に展望が広がる中を剣ヶ峰に寄って下山

上の方は相変わらずガスで見えない中を下る。上空は
青空なので、ときおり晴れる中に周りの景色が浮かぶ。


 他の2コースに比べて登る人が少ないせいか、道が掘れていなくて歩きやすいのがうれしい。3コースの中で最も変化に富んだ活火山の景観を味わえるコースなのだが、人気がないのはなぜなのだろう?

 そんなことを考えながら、ザレ場の下りを終えて、登り返した標高点1339を越えた辺りで、振り返ったら、火山灰だけの荒涼とした尾根だった(12)

 やがて、左側が落ちた溶岩の尾根を下っていくと、帰りに寄ろうと思っていた剣ヶ峰への分岐へ到着。肝腎の進む先は見えないが、ひょっとすれば晴れるかも知れないことを期待して登っていく(13)

踏み跡を頼りに登っていくが、9年前に頂上から見えた尖った岩峰が見えてこない。GPSの地図上では1329のピークに到着したが、岩峰ではなく緩やかなピークにケルンが積まれただけの頂上だった(14)。しかし、その先にも踏み跡が続いているので下だろうと思った途端に目の前のガスの中から忽然と岩峰が姿を現した(15)。岩をよじ登ると、その上には青空が広がっていた(16)西側の下から吹き上げる風が岩峰にぶつかってガスが裂けているようだ。風も当たらない。ポカポカしてとても身持ちがよい。


 風下の東側の展望が広がる。ボッケ状の地形の向こうに今年の3月に登ったフレベツ岳が見えるのがうれしい(17)。剣ヶ峰から下る途中の右下に広い火口原状の地形も見えた(18)


 分岐まで戻って、剣ヶ峰の東側から見上げると、青空が広がっていた(19)。さらに、7合目まで下ると、登りでは何も見えなかった荒々しい岩峰が連なる景観が広がっていた(20)
 

 登りでは何も見えなかった5合目付近からも、先ほどその尖ったピークに立った剣ヶ峰とそこから連なる稜線と右手前の1163峰の眺めが素晴らしい(21)。その右側には阿寒湖も姿を見せたが、雄阿寒岳はガスの中だった(22)。

 登りと下りの前半は何も見えなかったが、なんとかこのコースの魅力を垣間見た気がした。3コースの中でもっとも変化に富み、火山地形を堪能できるコースだと思った。それだけに、吸うきりと晴れた日にもう一度歩いてみたいコースとなった。 


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