函館市の清流・松倉川遡行    7名 06,5,27

函館の清流松倉川の大小の滝と釜と淵とナメ連続する上流部を源流のアヤメ谷地まで遡行する

8:10 市民の森駐車場
8:50 水の沢林道入口
9:20 アヤメ谷地・車デポ
9:45 水の沢林道入口
遡行
地点
9:55
10:40
12:25
12:40
12:50
14:50
15:20
入渓(ミズノ沢川出会)(300m)
340m二股出会い(340m)
ブナの御神木(440m)
左二股(450m)
昼食(30分)(470m付近)
黒 滝(700m)
アヤメ谷地(745m)
[5:25]所要時間
15:40 アヤメ谷地
16:10 水の沢林道入口
16:35 市民の森駐車場
16:45 遊湯(入浴)

GPSトラックログ
 松倉川は函館市の袴腰岳付近に端を発し、湯の川温泉街から津軽海峡に注ぐ24kmほどの川である。1998年に「松倉川を考える会」の運動が実を結び、時のアセスメントによって、松倉ダムの建設計画が中止となった川としても有名である。その理由の中に流域の豊かな自然の保全があった。道南の多くの川の中で、これほど大小の数々の滝や豊かな河畔林を持つ清流は他にはないと言われている。

 以前から、機会があったらぜひ歩いてみたいと思っていた川である。たまたま、このたび、HYML(北海道の山メーリングリスト)仲間の沢のスペシャリストで、今年中に北海道の沢登りの本を出版予定の札幌のganさんを初めとする5名がこの松倉川に遠征してくることとなり、地元のTaさんと2人で同行する。

 今回の計画は、遡行の核心部ともいえる数々の小滝が連続し、スケールの大きい日本庭園と呼ばれるほど美しい景観の続く、ミズノ沢川出会いから源流となるアヤメ谷地までの4.5kmほどである。

 まず、車2台で、松倉大船林道を走り、入渓地点のすぐ上の水の沢林道分岐(1)まで行く。運転手以外のメンバーを下ろし、1台を遡行のゴール地点であるアヤメ谷地へ回した後、再び戻る。水の沢林道分岐から200mほど歩くと、本流に架かる橋があり、その袂から入渓する。

○小滝と滝壺や淵が続く幽玄の世界の入渓地点からブナの御神木まで 

 入渓してすぐ、新緑を川面に映した清流に歓声を上げて出発する(2)快晴と夏日予想の気温はこの時期にしては絶好の沢登り日和である。冷たさを感じない今年初めての沢歩きがうれしい。

 入渓してまもなく、5mほどの落差の滝が三つ連続し、それぞれに4mもの深さの滝壺が連続する「雑魚止まりの滝(三段の滝)である。白い飛沫と緑の滝壺が美しい(3)まだ歩き始めたばかりなので、慎重にトラバースしたり、浅いところを渡ったりしながら乗り越える。その上流にも次々と小さな滝や30cmものオショロコマの魚影が濃い淵などが現れて飽きることのない遡行が続く(4)ganさんのルートファンディングに従い、フリクションを効かせて楽しい歩を進める。

 1時間ほど歩いたところで、滝壺の下の浅いところを渡るときに、私の姿を写そうとtakaさんがカメラを構える。それを見て、「ここで滑ったら格好悪いだろうな〜。」と思った途端に、右足がズルッと滑って滝壺へ落ちてしまう(5)(takaさん提供)。足が届くと思ったが全然届かず、そのまま左側の渦を巻いている滝壺へ引き込まれる。冷たくもないので、初めのうちは、初泳ぎを楽しむ感覚で、岩壁を蹴って平泳ぎで手を差し伸べてくれるKaさんの方へ向かうがすぐに戻される。黙っていると底の方へ引き込まれて沈んでいく。流される心配はないがおぼれる心配がある。手が届いた3度目にはKaさんをも巻き込みそうになって手を離す。だんだん二人とも必死になる。4回目でようやくKaさんに引き上げてもらうことができた。上で見ていた仲間も初めは「暑い暑い」と言っていた私がふざけて遊んでいると思ったらしい。滝壺の渦というか巻き込みの恐ろしさを初めて実感し、貴重な体験をした。ずぶ濡れになったが、幸い冷たくもなく、生活防水のカメラもセーフであった。衣服はそのまま歩いているうちにまもなく乾いてしまった。

 ホッとして、さらに、変化の続く滝の連続を慎重に楽しみながら1時間ほど進むと、突破できそうもない滝にぶつかる(6)。ここは、右岸を高巻くことにする。灌木を利用して登り、Yaさんが垂らしてくれたロープを頼りに再び沢に戻る(7)












 やがて、河畔が広くなり、入渓から2時間半で、標高440m付近のブナの御神木のところへ到着する。樹齢300年と言われ、そばに古い鳥居が祀られている(8)近くまで林道が入ってきており、そのそばに踏み跡もできている。

 時のアセスメントで松倉ダムを中止に追い込んだ「松倉川を考える会」の著書によると、このような大木が流れのすぐそばに残っているということは、この川が洪水に見舞われたことのない証拠であり、治水のためのダムは必要がないという根拠にもなったそうである。この木を御神木として、鳥居まで祀ってある昔の人の想いはどのようなものであろうか・・・などと考えて、変化があって楽しかった遡行の前半部を終える。

 ここまでが、連続する小滝と滝壺や淵を楽しむ遡行の核心部らしく、ここで終えて、林道へ出て車で戻るコースが一般的らしいが、このあとのアヤメ谷地までのルートも楽しみである。

後半へつづく(一転してワイルドな登りの御神木〜アヤメ谷地) 

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