○雪をかぶった笹薮のトレースを辿って天狗岩へ


 稀府岳の先から、次のピークまでも刈り払い道が続いている(1)。下って行くと両側から防火帯なのか国有林境界歩道なのか分からないが刈り払い道が続いている。その先のピークにも、細いながらも刈り払い道が続いている(2)
 

 コルまで下って振り返ると、迫力ある鋭く尖ったピークだった。刈り分け道はこのコルまでだった。(3)。雪で覆われて歩きやすい笹薮の中に先週末のトレースが続き、非常に助かる(4)


 伊達紋別岳の尾根の先には、有珠山〜洞爺湖〜羊蹄山の展望が広がる(5)

 しかし、その先の672ピークからは、北尾根を下らなければならないことを地図で何度も確認していたにもかかわらず、トレースのつられていつのまにか672ピークを越えてそのまま西尾根進んでいた。10分ほどで気づいて戻ったが、往復で20分のアルバイトになった。そのトレースは、下山後登山口の入山届けを見たら、11/29の登別山岳会の20名による東尾根〜西尾根縦走のものだったことが判明。

 11:55、672ピークまで戻って、その先の北尾根を眺める。右側が断崖絶壁になっていて、いくつかの尖った岩峰を越えた先に目指す天狗岩が見えた(6)
 足下から切れ落ちている方へは近寄らないように、トレースを辿って慎重に下って行く。


 やがて、天狗岩が近づいてくる(7)コルを越えて、頭上の天狗岩の根元まで登る。その間だけは、鹿道なのか人の歩いた後なのか、はっきりとした踏み跡ができていた。
12:20、天狗岩に到着。久しぶりの新ピークゲットの瞬間だ。高さは10m以上はあるようだ。途中の20分のアルバイトも含めて、2時間30分だった。以外に近かったが、先週末のトレースのお陰だ。根元をぐるっとぐるっと回れるようになっているが、地中から突き出ているのではなく、岩の上に乗っかっているだけの感じで、大きな地震でも来たら倒れても不思議でない構造だった(8)
開拓の歴史の古い伊達市街地から見える岩峰なのに、信仰のシンボルとしての痕跡や祠の類は見つからなかった。


 市街地方向の展望が見やすいように木が切られていた(9)

○谷藤川沿いの林道へ下る


 15分ほど休んで、コルまで戻り、北面の急な沢を下った。この沢はヤマちゃん情報によると、「滝もなく急だが淡々と下れる」と書かれていたので、安心してくだった。
上の方は背の高い笹やぶだったが、すぐに抜けて、急な普通の沢になった。雪が着いていて、鹿も上り下りしているようで歩きやすかった(10)。下から振り仰ぐと天狗岩の下の岩峰群も見えた(11)


 350m付近から水流が現れ、岩からはツララもぶら下がっていた(12)。やがて、谷藤川に合流(13)
少し遡って、適当に崖をよじ登って林道へ出た。 地図上の274地点にデポしておいたMTBが待っていてくれた(14)


 林道を下り始めると、頭上に、天狗岩の乗っかった岩峰から続く鋭い岩峰群が迫ってきた(15)
 この谷藤川沿いの林道は萩原林道と言うらしいが、「谷藤渓谷」という名前もあるようだ。林道の両側に切り立った崖が続き、深い渓谷が流れていた。紅葉のころには人気のスポットのようだ。

 林道は未舗装だがずっと下りなので、ペダルを漕ぐことはなく、ブレーキ操作だけだった。林道から出て舗装道路を走った。結局トータルで9kmのMTB走行で、1時間で登山口へ戻った。その後、弄月館の温泉に入り、帰路に就いた。

 MTBで移動しても、時間的には、ピストンするより速かったし、藪漕ぎの登り返しがない分体力的にも楽だったと思う。単独行でなく、もう1台車があればもっと楽である。久しぶりの新ピークゲットと合わせて楽しい縦走だった。

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