北見富士(1306.4m)  <紋別市/旧丸瀬布町(現遠軽町)>

旧道コース  単独  05,10,18

廃道化している登山道を辿り、笹薮漕ぎを抜けると360度の展望が広がるピーカンの北見国の最高峰へ

5:00 まるせっぷ道の駅
5:35 丸立峠
5:45 上立牛40線沢林道入口
5:55 登山口
登山地点下山
6:00
6:35
7:10
8:15
登山口
最終砂防ダム
新道合流地点
頂  上
10:20
9:45
9:25
8:40
[2:15]所要時間[1:40]
11:15  まるせっぷ道の駅
20:15 帰 宅
 この山は昔の北見国の最高峰であることからこのように名付けられたようであるが、富士山には似ていない。しかし、石北峠を下った留辺蘂町にもある同名の山は見事な富士山型の山である。頂上は紋別市と滝上町と旧丸瀬布町(現遠軽町)の3市町の境界点になっている。

 『夏山ガイド』の初版本には掲載されていたが、登る人が少なく、登山道も整備されずに廃道化しているとのことで改訂版から削除されてしまった悲しい?山でもある。そんなことや函館からは遠いところもあり、すっかり登り忘れていた山であった。

 今回の山旅の計画にも入れてはいなかったが、2日前に雄柏山から眺めたときの予想以上の存在感の大きさに(1)、「明後日まで天候がよかったら、ぜひ登って帰ろう!」と急遽予定に組み入れる。しかし、地図も情報も持ち合わせていない。2年前に登ったという雄泊山で同行したO@旭川さんと2日続けてお付き合いいただいた熊ぷ〜@北見さんから林道と登山道情報をいただく。「廃道化して、藪で覆われてはいるが踏み跡はずっとはっきりとしているので、地図はなくても心配ないですよ!」とのことで、いつものごとく単独で向かうことにする。

 前日、雲霧山下山後、時間的余裕があるので、林道と登山口の偵察を兼ねて旧丸瀬布町と紋別市を結ぶ丸瀬布上渚滑線の道道を走り、丸立峠を越えて下っていくと、「上立牛40線沢林道6.1km」の分岐に「北見富士登山道案内板」が設置されている。さらに、快適な林道に入り、右頭上に聳えるローソク岩やマンモス岩を眺めながら(2,3)、最後まで進むと、広場があり、やはり登山道案内図が設置された登山口がある。その先にも林道跡が続きはっきりとした踏み跡が続いている(4)安心して、車中泊予定のまるせっぷ道の駅へ戻る。

 夜中に雨が降ったが、朝には上がって天候も回復傾向にある。今日中に帰宅したいので、まだ暗い5時に道の駅を出て、煌々と照る満月を眺めながら登山口を目指す。

 登山口の先の林道跡は、川を渡渉するとはっきりとしなくなるが、左岸にずっと踏み跡が続いていて、ピンクテープもところどころにぶら下がってる。夏なら下草に覆われているのであろうが、すっかり枯れているので歩きやすい(5)。また河畔にはカシワの大木が多く、その黄葉が非常にきれいである(6)

 左岸に続く踏み跡を35分ほど辿ると、最終の砂防ダムがあり、その先で千間の滝の沢を渡ると右の尾根に向かって道は続き、ピンクテープもぶら下がっている。そこを登っていくと分岐があり「千間の滝→」の標識がある。滝見は下山時にと、そのまま直進する。そこからは道は沢を左手に見下ろしながら、急斜面をトラバースするように続く。足下から崩壊している部分もあるが、それほど危険でもなくロープも設置されている。

 やがて、沢の方から上がってくる林道跡にぶつかり、そこに「←北見富士」の古い標識がある。ここが、『夏山ガイド』で目にした微かな記憶では、どうやら新道と旧道の合流点のようである(7)ということは、自分の歩いてきたのは旧道のようである。しかし、途中でその分岐には気付かなかった。

 そこからは大きくジグを切って登っていく林道跡に続く踏み跡を辿ることになる。笹に覆われているところもあるが、気になるほどではない。やがて、沢地形の終点に土場跡のようなところがあり、その先で平坦な広い台地状のところへ入っていく。アカエゾマツが中心の針葉樹とダケカンバの鬱蒼とした深い森となっている。

 廃道化した登山道は幅広くとられているようであるが、Co1000m付近からだんだん心配していた笹薮が濃くなってくる。やがて、昨夜の雨で濡れた背丈を越す笹が完全に登山道を覆うようになる。びしょ濡れになり、足下の踏み跡を探りながらそれを掻き分けて進む(8)

 途中で寒くなり、濡れたシャツを脱いでカッパを着ける。濡れた軍手も脱いだ方が温かい。Co1200m付近まで40分ほどその格闘は続く。その後は笹薮の背丈が低くなり、登山道が顔を出す。空も明るくなり、斜度がきつくなってくる。どうやら頂上は近い。

 この笹薮漕ぎの末に展望も利かなかったら踏んだり蹴ったりである・・・と思いながら頂上に出ると、なんと360度遮るもののないみごとな展望が広がる。冠雪した表大雪の手前に見えるチトカニウシの左手に、一昨日、そこから見て「この山に登ろう」という気になった雄柏山がはっきりと分かるのがうれしい(9)

 さらに西に目を転じれば、天を突くような天塩岳と前天塩がくっきりと見える(10)その右にいつか登りたい渚滑岳、さらに右には今夏再訪したウエンシリ岳とポロナイポ岳の山塊、そしてオホーツク海も・・・・。知床方面の山々は稜線上の木がちょっと邪魔ではっきりと見えないのが残念である。

 気温はわずか5℃である。風は少し強いが、カッパの下にフリースを着込むとポカポカ陽気で結構温かい。カレーパンとバナナとソーセージの遅い朝食を摂り、家に携帯電話を入れて、これからの帰宅までの予定を告げる。

 下りの笹薮漕ぎは登りで一度掻き分けて来ているのとすでに乾いていることもあり、それほど苦にならない。どんどん走るようにして勢いと体で掻き分けながら下る。途中、千間の滝を眺めるが、名前からしてもっと豪華な滝かと思ったが、ちょっとがっかりである(11)

 登山口で全てを着替えて520km先の帰路に就く。木漏れ日に輝く林道の紅葉が美しい(12)3日間連続で、函館から遠く離れた山域の1200m以上の3つの新ピークを増やすことができたことに大満足しながら車を走らせる。無料供用以外の高速道路は使わずに、しかも、上川でコンビニに寄ったほかはトイレにも寄らずノンストップで9時間で無事帰宅することができた。



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