窟太郎山(534.3m)
<メップ越林道コース> 単独 07,5,21
 簡単な藪漕ぎで、まん丸なカルデラ・倶多楽湖の外輪山上の一等三角点ピークへ
来馬岳から下山後
11:20 メップ越え林道へ
登山地点下山
11:35
12:15
登山口
頂 上
12:40
12:25
[0:40]所要時間[0:15]
13:30 虎杖浜温泉ホテル(入浴)
15:00 札幌へ

 登別温泉の東側に位置するほぼまん丸なカルデラ湖・倶多楽湖(くったらこ)の外輪山上の一等三角点ピークである。レストハウスのちょうど対岸に見えるコブがそれである(1)ちなみに、この外輪山上の最高点はここではなく「のぼりべつ熊牧場」のある四方嶺(549.3m)である。

 山名の「窟太郎」も湖名の「倶多楽」もその由来は、アイヌ語のkuttar(イタドリ)に因るらしい。イタドリの多いところという意味であろう。イタドリに漢字を宛てると「虎杖」となるそうで、この山麓南側一帯の地名「虎杖浜」もそこから来ているらしい。

 登山道はないが、一等三角点マニアが登っているので、踏み跡はあるという情報を得ていた。HYML仲間の「地図がガイドの山歩き」「アソビホロケル山」の記録を参考に、向こうへ行く機会があれば登ってみたいと思っていた山だ。来馬岳の下山後、同じカルデラ湖の橘湖へ寄ってから、こちらへ回った。

 登別温泉街の下から続く観光道路・倶多楽湖公園線(道道350号線)に入り、ヘアピンカーブの付け根から続く「メップ越林道」を辿る。ゲートは開放されている。

 4.2kmほど走ると、左手に目印となる砂防ダムがある。さらに、その下に「窟太郎山→」という小さな標識が立っている。その先の林道は二手に分かれているが、その左側の林道を100mほど進むと、再び「←窟太郎山」の標識があり、古い作業道跡との分岐になっている(2)

 藪漕ぎはご免の妻に車で待ってもらい、その砂防ダム建設時の作業道を思われる踏み跡を辿る。直ぐに、右の尾根に取り付くようになっている。笹藪で覆われた尾根のほぼ中央に割と明確な踏み跡が続く(3)また、ところどころに赤いテープも付いている。高度を上げていくに連れて、斜度を増し、笹藪も頭を越すような深さになってくる。藪を掻き分けて、行く手を塞ぐ倒木を跨いだり、潜ったりと結構キツイ登りだ。ところどころに咲いているオオカメノキの白い花に癒やされる。

 標高差234m、沿面距離にして650mほどを、ほぼ直登藪漕ぎの末、40分で頂上へ。一等三角点の山らしくきれいに刈り払われ、三角点標識と三角点、測量小屋の残骸と数株咲いているシラネオアイが迎えてくれる(4)

 周りの木々が邪魔で湖面はすっきりとは見えないが、花を付けたエゾヤマザクラや色とりどりの芽吹いたばかりの樹間から向かい側のレストハウスや外輪山の最高峰・四方嶺も見える(5)湖面側のカルデラ壁はかなり急だが、藪は薄く、灌木に掴まりながら湖面近くまで下りてみようと思えばできない状態ではない。

 反対側の樹間からは、白老市街地や虎杖浜地区と太平洋が覗く(6)
 
 10分ほど休んで下山開始。急な下りなので、藪も足や体で掻き分けて、あっという間に15分で登山口へ到着。

 林道を出て、湖岸のレストハウスのある方へ向かい、売店で買ったソフトクリームを食べながら、対岸からこの窟太郎山を眺める。その後、扇形展望台からも湖面を眺めて、登別温泉街を抜ける。せっかく登別温泉に来たのに入浴料金が高そうなのでパスして、虎杖浜温泉ホテルの温泉に寄り、『北海道雪山ガイド』出版祝賀会出席のために札幌へ向かう。


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