熊野古道2日目(中辺路)・近露〜熊野本宮大社〜大斎原<25km>
 単独 2014、5.20
 6:50 民宿なかの発
     (車で送ってもらう) 
時刻
地点
 6:55
 7:50
 9:15
10:15
10:55
11:25
12:40
14:35
14:50
近露王子跡
継桜王子社
草鞋峠
岩神峠
湯川王子社
三越峠
発心門王子社
熊野本宮大社
大斎原
[7:55]所要時間

(バス)
15:30  湯の峰温泉・
      民宿てるてや(泊)

 早目に用意してもらった朝食を食べ、宿の車で近露王子まで車で送ってもらった。
 天気予報で心配していた雨だが、夕方まで持ってくれることを願う。宿から今日のゴール湯の峰温泉のまでは28kmの長丁場。10時間の予定でスタート。
 街中の国道から山道を登って行くが、まもなく、標高500mほどの高さで山腹をトラバースするように続く民家の並ぶ舗装された生活道路(旧道)を進む。
 
 比曾原王子跡を越えて、7:50、南側にだけ枝を伸ばす樹齢1000年を超えるといわれている野中の「一方杉」(1)で知られる継桜王子社へ到着(2)
 この王子社の下に下りると名水百選に選ばれている「野中の清水」があるので、そこで水を汲んで戻る。
  

 再び、生活道路を進む。王子社のすぐ隣には、きれいな茅葺の休憩所があった(3)。その前を進んでいくと、あちこちの民家の前にいろいろユーモアたっぷりの木の彫刻が立っている(4,5)



 中の河王子跡を過ぎ、小広王子跡がある小広峠を越える。谷に下りて、舗装道路と別れて 橋を渡ると杉林の中を登る古道の雰囲気を残す石段の道となる(6)
 ここからが、中辺路で最も険しい地域となり、標高差200m〜300mほどの急峻な登り下りを繰り返す3つの峠越えが始まる。まずは、石段の途中にある熊瀬川王子社跡を過ぎて草鞋峠(592m)へ。 この峠からの女坂と呼ばれる急な下りがきつかった。
 再び谷に下りたら、その先の岩神王子跡への男坂の登りは通行禁止で迂回路になっていた。この3つの峠で最も高い岩神峠(671m)を通過する迂回路も古道の雰囲気を十分残す道だった(7)
  

 岩神峠からの下りもかなりの斜度だった。本来の古道と合流する手前には旅人の遭難を防ぐ蛇形地蔵が祀られていた。そのの前で一休み(8)
 湯川川を越えると、湯川王子社に出る。この一帯は杉林の植林地ではあるが、あちこちに石垣が組まれ、人工的な平地が広がっている。江戸時代には、多くの民家や茶屋があったらしい(9) 


 湯川王子社から再び登り返すと、やがて、昔関所があったという三越峠(548m)に到着(10)登りは大して気にならなかったが、船玉神社の建つ音無川沿いまでの下りが急で長かった。
 音無川沿いの道をみ、再び登り返しとなる。さらに下ると猪鼻王子跡。ここで下から登ってくる外国人夫婦と出会う(10)


 やがて、林道や舗装された生活道路や古道だけの道が繰り返されてどんどん下っていく。
 発心門王子社は、ここにかつては大鳥居があり、本宮聖域の入口とされた。人々は祓いをしてから潜ったという(11)
 本宮が近くなると、「蘇生の森熊古道」の石碑があちこちに建っている(12)


 やがて、集落の中へと入って行く。ゴールは近い(13)。お茶畑が広がり、種類は不明だが大きな実のみかんも生っている(14)さすが和歌山県だ。


 やがて、ガイドツアーの一行がたむろしている三軒茶屋へ到着(15)。その先の分岐には「右かうや 左きみい寺」と彫られた石の道標が建っていた(16)ここは中辺路と小辺路との分岐で、本宮大社までの間は、4日後に再び逆から歩く道だ。 

 最後のアップダウンを繰り返す古道の雰囲気を残す道を進むと、町中へと下って行く。てっきり表鳥居の方へ下ると思っていたのに、その先は裏鳥居だった。それも本殿のすぐ裏だった(17)


 3年連続とな本殿の入口の前には、撮影用の服装をした女性がいた(18)
 本殿は、昨年と一昨年に来た時には工事中だったような気がする。今年はきれいな姿を現していたが、撮影禁止を守ってカメラには収めなかった。
 2年連続往復した急な階段は、今年は下るだけ(19)


 さらに、明治22年の大洪水で流されるまで熊野本宮大社があった大斎原の日本一の大鳥居を潜る(20)
 さらに、中辺路の一部でもある湯ノ峰温泉までの1時間ほどの大日越えへ向かおうと思ったら雨が降って来た。それほどの雨でもないので迷っていたら、目の前にバス停があり、何気に見たら5分後のバスがあったので、それに乗った。しかし、その後、本降りになってきたので正解だった。

 小栗判官蘇生の地の伝説がある湯の峰温泉は(21)開湯1800年で日本最古の湯だそうだ。川を挟んで昔ながらの温泉情緒を残す小じんまりとした温泉街だ。古の人々は熊野詣の旅の途中、湯の峰で湯垢離を行い、聖地での禊ぎと旅の疲れを癒したそうだ。


 1日に七回も湯の色が変化するといわれている小栗判官を蘇生させたといわれる「つぼ湯」は参詣道の一部として世界遺産に登録されている(22)
 入浴は順番待ちの予約制で700円もするので、建物を見ただけで宿へ向かった。

 15:30、今日の宿、「温泉民宿てるてや」に到着。早速小じんまりとした源泉かけ流しの温泉へ入って疲れを癒す。宿の名前の由来は、小栗判官との悲話伝説の照手姫に因んでいるらしい。
 夕食は、やはり鮎が出た。そのほかにカモ鍋と初めて食べた鹿肉の刺身などなど・・・(22)1泊2食で7,650円だった。
 
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