カムイエクウチカウシ山(1979m)B
  1日目単独 2・3日目4名 15.9,7〜9
 A04,8,14〜17の「エサオマン〜カムエク〜コイカク縦走」へ
@96,9,14の「八の沢コース」へ

3度目、11年ぶりに八の沢から、苫小牧の3名グループと一緒に登頂することができた

9/7
登山地点
12:00
----
13:00
14:40
札内川ヒュッテ前
(林道MTB走行)
七の沢出会い
八の沢出会い
[2:40]
所要時間

9/8
登山地点
下山
 5:00
 6:45
 8:40
10:15
八の沢出会い
1000m三股
八の沢カール
頂    上
16:15
14:15
12:15
11:05
[5:15]
所要時間
[5:10]

9/9
下山地点
6:00
7:50

8:30
八の沢出会い
七の沢出会い
(林道MTB走行)
札内川ヒュッテ前
[2:30]
所要時間

10:00 中札内道の駅
13:00 更別温泉(入浴)
17:00 中札内道の駅(泊)

通称・カムエク(1)は、日高山脈第2の高峰だが、登って良し、眺めて良し、道内1の名峰に挙げる岳人も多い。自分にとっても、これまで登って来た山の中では、北アルプスの剣岳をわずかに凌ぐ「わたしの一名山」である。日本二百名山ではあるが、日本三百名山巡りをしている人にとっては、最難関の山でもある。この山で完登ゴールを果たす人も多い。

 自分の初登は、96年、帯広出張の翌日、八の沢コースの日帰り山行だった。当時は七の沢出会いまで車で入れたので、そのようなことができた。2度目は、04年のエサオマントッタベツ岳からコイカクシュサツナイ岳までの 3泊4日の 縦走途中に踏んでいる。八の沢カールまで下りて水の補給をしているが、 あいにくのガスの中だった 。

 今回は 山頂でテント泊し、1917峰〜ピラミッド峰間の稜線歩きも入れた 2泊3日 の予定だった。しかし、初日の天候に恵まれず 八の沢出会いのテン場に前後泊の山頂ピストンに終わった。

◎9/7 八の沢出会いテン場まで

 昨夜の内に札内ヒュッテまで入るつもりだった。しかし、雨が降っていたので、中札内道の駅に泊まって様子見。 

 朝になっても、霧雨が降り続き、スタートする気にはならない。9日以降の予報も良くない。カムエク山頂2泊の計画は、出だしから無残にも崩れてしまう。 明日は少し天気が良さそうなので、午後から、八の沢出会いまで入ってテント泊して、明日以降の天候に賭けることにした。

 11:00に札内川ヒュッテ前駐車場に到着。ここでゲートが閉じられいるので、七の沢出会いまでの7.4kmの林道を歩かなければならない。今回は、その間に利用するMTBを車に積んできた。

 あまり車輪を外したり、組み立てたりしたことがないので、MTBを組み立てるのに手間がかかった。腹ごしらえもして、12:00ちょうどに林道をMTBでスタート。20kgのリュックを背負ってのMTBは初めての経験だった。しかも、緩い登り道である。それでも、急なところを2回押しただけで、2度休み、1時間弱でなんとか走行することができた。

 ダンプが走っていたが、その現場は、流失崩壊していた林道の修復のための工事現場だった。横に、下りて登り返す道が付けられていた(2)



 七の沢出会いは、広い河原だった。赤テープがあちこちにぶら下がっていたが、適当に水量の少ない川の縁を歩いて行った(3)。しかし、19年前より主に左岸にずっと踏み跡が続いて、ずっと歩きやすくなっていた(4)1時間30ほど歩いて休んでGPSを見たら、八の沢出会いがすぐそばだった。

 テン場を探したら、登っている最中だと思われるテントが2張り見つかったので、そのそばの快適なところにテントを張った(5)
 1時間ほどしたら、苫小牧の3人グループが到着。こちらが、函館からというと、「もしかしたら坂口さん?」との問い。中の2人(OさんとKiさん)は拙サイトの愛読者で、感激され、それぞれツーショットの写真を撮られた。良く聞いたら、Kiさんは千葉県の方だそうだ。
 
 先の2張りのテントの4名のメンバーは、こちらが眠ってしまった21時近くになって下山してきた。14時間を要したとのこと。迷ったのか、よほど脚力の弱い人がいたのかもしれない。良く無事に下山できたものだ。群馬県から来たそうだ。

◎9/8 カムエク往復
<まず、八の沢カールを目指す>

 夜中に月が出ていたので、好天が期待できた。出発準備をしていたら、苫小牧メンバーと出発が一緒になった。リーダーのTaさんは立派な山頂標識を背負っていた。しかも、3週間前にも登っているという。せっかくの出会いだし、心強さもあり、後ろから同行させてもらうことにした。

 3週間前に登ったTaさんのお陰で、ルートファンディングも不要で後ろからサクサク歩くことができた。
 やがて、目の前に色付いた八の沢カールとその右上の頂上が見えて来た。これから登る頂上を眺めながら登るのは、うれしいものだ(6)
 1時間45分でまだ雪渓が残る1000三股に到着。なかなか良いペースだ(7)


 1000m三股からカールまでのがこの山の核心部だ。滝沿いの急な岩盤の上や巻き道や沢沿いの踏み跡を登って行く(8)
 19年前は初めてだったし、単独行だったので、ハラハラ・ドキドキしながら無我夢中で登ったことが懐かしい。そのときに比べたら、踏み跡が非常にはっきりしていて、滑落や迷う心配はなくなっていた。同行者もいるので心強さもあり、余裕の登りだった。
 始まったばかりの紅葉に彩られた滝が、疲れを癒してくれる(9)


 どんどん高度を稼いで、斜度が緩んできて、紅葉も濃くなってくる。八の沢カールはもうすぐらしい(10)
 後ろを振り返ると、眼下にまっすぐ続く八の沢とその奥に岩内岳の鋭鋒がみごとである。その奥の雲をまとった山は十勝幌尻岳らしい(11)


 3時間40分で八の沢カールに到着(12)。1970年の福岡大学の学生3人のヒグマによる襲撃死亡事件の慰霊碑に合掌。生きていれば、まだ60代前半の若者ばかりである(13)
 
 つづく


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