6:00 函館発
7:40 山蕗トンネル八雲口手前
登山 | 地 点 | 下山 |
7:55
8:55
11:00
12:00 |
山蕗トンネル八雲口手前
旧道ヘアピンカーブ地点
c630ポコ
頂 上 |
14:20
13:40
13:05
12:40 |
[4:05] | 所要時間 | [1:40] |
15:00 うずら温泉 (入浴)
16:30 帰宅
|
八雲と厚沢部を結ぶ道道67号線の山蕗トンネルの西側に聳える二等三角点の山で、地図上に山名は記載されていない無名峰だが、点名は釜別。
特に気にもしていなかった山で、
SHOさんから誘いをいただき、地図で確かめて初めて知った次第。このような無名の山に目を付けるのは、「道南の秘峰巡り」をテーマにしているSHOさんくらいであろう。狗神岳に登ったときに気になっていた山だそうだ。自分も見ているはずだが、あまり印象がない。位置的に天候が良ければ、すぐ北側の狗神岳や遠く駒ヶ岳、乙部岳やこれまで登ってきた八雲町の山々が見られるはずなので、二つ返事でお付き合い。
朝6時に出て、国道5号線の落部から八雲厚沢部線(道々67号線)へ入る。山蕗トンネルの八雲側の入口手前に1台駐められる除雪スペースを見つけて、そこに車をデポして出発。天候が良い方に外れて、最高の晴天、おまけに全くの無風。細い急な尾根が続くので、装備はかんじき。
まずは、トンネルの左側から続く、この山蕗トンネルができる前の旧道を進む。尾根取り付き地点となる1.8kmほど先のヘアピンカーブ地点を目指す。30cmほどのラッセルだ(1)。
取り付く予定の西尾根はずっと見えない。1時間ちょうどで、旧道のヘアピンカーブ地点へ到着。その沢地形の奧にようやく西尾根が見える。
旧道と別れて、沢の右岸に続く砂防ダム建設時の作業路跡を進む。
その奧に、目指す頂上とそこまで続く尾根や途中のピークが見える。右に見えるc630ピークの岩壁が気に懸かる(2)。
尾根の末端との間に砂防ダムが2つある。
2つ目の砂防ダムはみごとな氷瀑状態となっていた(3)。その左端を苦労して乗り越えて、下部がトドマツの人工林で覆われた尾根の末端に急斜面から取り付く。 予想通り、急な尾根で、人工林の中も膝頭ほどのラッセル。
人工林は10分ほどで抜け、その後はブナが主体の小径木の密生する尾根となる。ラッセルをこまめに交代する。後続は先頭に比べると休んでいるようなものだが、先頭になったら、喘ぎ悶えながらの悪戦苦闘である。
先にステップを刻んでもっらても、崩れ落ちてなかなか思うように高度を稼ぐことができない。急なところは四つん這いや木の幹に掴まって登ることが多い(4)。
高度を上げていくに連れて、振り返ると乙部岳や砂蘭部岳などが見えてくる。
下から見えたc550付近のピークから岩壁を北面に巡らせるc630ピークへどのように繋がっているのか良く判らなかったが、登っていくとc550ピークから一度下って右に少し方向を変えて、尾根が続いている。岩壁の左側を狙うこの登りがもっとも急で、非常に手こずる。ほぼ四つん這いで、一歩一歩崩れ落ちながらもなんとか最難関を突破し、
c630ピークへ登り切る。今度は、頂上手前の尖ったc750ピークへの急な登りが待っている。目指す頂上はその奧のようだ(5)。
徐々に尾根は細くなり、雪庇はあるが、木が密生しているので危険はない。やがて、c750ピークへ到着。振り返ると、
遮る物のない西側の大展望が広がる。未踏の鍋岳を除き、これまでに登った主な山々すべて見通すことができる(6)。
c750ピークからは、斜度も緩み、頂上へと続く(7)。4時間ちょうどで、頂上へ到着。今度はこれまで見えなかった北から東の大展望が広がる。
まず一番先に目に飛び込んできたのが、真っ白に輝く駒ヶ岳(8)。北側には、昨冬、念願の登頂が叶った狗神岳の南面の急崖と私が辿った西尾根がくっきりと見えるのがうれしい(9)
西側に見える乙部岳の東面のヒダヒダもみごとだ。このヒダヒダとの対面が、この山を選んだ一番の理由だったので非常にうれしい(10)。
上空は、ほぼ快晴。無風。1月には珍しいほどの天候だ。360度遮る物のない大展望とポカポカ陽気に去りがたく、ヤッケを着ることもなく、この時期には珍しく40分ものんびりと陽だまりランチを楽しむ。
下りは、ラッセルもない上に、急斜面の連続だ。3時間を要した旧道の合流地点まで、わずか1時間で下りてしまった。
さらに、旧道を40分歩いて、トータルで登りの半分も要しないでゴールイン。
帰りは、山蕗トンネルを抜けて厚沢部の鶉へ抜ける。途中、鍋岳へのルートとして考えている清水川の沿いの林道を見たが、まったく除雪はされていなかった。
鶉へ抜ける峠付近から、乙部岳と鍋岳をカメラに収める(11)。久しぶりに鶉温泉に寄って、帰路に就く。
思わず、天候にも恵まれて、考えてもいなかった大展望の秘峰に登ることができて大満足だったが、唯一残念だったのは、この山の全容をどこからも見ることができなかったことだ。この山を次に同定できるのは、近いうちに登る予定の南に見えていた厚沢部の827峰(点名・下俄郎)からか・・・?