釜の仙境遡行 <北斗市>  
  <戸切地川上流> 2名  12、9,2

不気味な断崖絶壁が続く函の中を、湧水の冷たさを堪えて遡行   

12:00 通行止めゲート
     (釜の仙境2.0km手前)
  <林道歩き>
登下山
地 点

12:30
12:40
13:15
13:25
釜の仙境入口
入渓
出渓
釜の仙境入口

[0:55]所要時間
14:00  ゲート前

 北斗市戸切地川の上磯ダム奥の景勝地・釜の仙境は、両側が断崖絶壁の函が半円状にカーブしながら500mほど続くところである(1)説明板によると、中央部が水の浸食で円く空洞になって「カマド」のような形をしていることと、仙人の済む土地という意味から名付けられたとのこと。

 辺り一帯は石灰岩地形なので、川の流れと両岸から湧き出る膨大な湧水によって浸食されて、このような地形ができたようだ。

 その入口の川面までは、急な遊歩道が付けられている。しかし、釜の中は、SHOさんが昨年の6月に下見したときには、深くてとても中へ踏み入ることなどできなかったとのこと。暫く雨が降っていないし、時期的にも水量が減っているのではないかとの想いから、連日の猛暑から逃れるべく、ダメもとで遡行を試みることにした。

 北斗市清川地区から上磯ダムのある戸切川沿いの道へ入る。ダム園地に「土砂崩れにより、この先、2.5kmで通行止め。釜の仙境方面へは通り抜けできません」との看板。とりあえず、入れるところまで車を走らせる。「釜の仙境まで2.0km」地点に簡易ゲートがあった(2↓)

 沢登りの準備をして30分の林道歩き。土砂崩れは片付けられていて、見た目には車での走行には支障がないように感じた。

 釜の仙境への下り口には駐車場があり、付近に付けられている遊歩道も含めた地図と説明板などが設置されている(3)すぐ先には東屋も建っていた。

 熊対策に大きな声を上げて、遊歩道へ入る。倒木などがあり、今年になって整備されていないような感じだ。昨年、SHOさんが来たときには、車で入って来れたこともあり、結構な人数が訪れていたと言う。

 川面まで下りると、目の前が釜の仙境の入口である。ここの写真は良く目にするが、この先の写真や遡行記録はネットで探しても目にすることはなかった。川面から霧が立ちこめ、まさに幽玄の雰囲気だ。その先は、暗くて、不気味で、とても一人では踏み入る気にはならない雰囲気だ(4↓)


  川に入ってみてまずびっくりしたのが、水温の低さだった。これまで、何度も沢登りはしているが、経験したことのない冷たさだ。情報では、両側の崖の至る所から膨大な量の地下水が流れ込んでいることは知っていたが、その量が半端でなく、非常に冷たい。入口の狭いところは腿ほどの深さだったが、釜の入口を潜って、あまりの冷たさに我慢ができなくて岩の上へ上がった(5)


  両側の岩崖の至る所の隙間や穴の中からおびただしい量の地下水が流れ込んでいる。それが遡行する釜の中にずっと続いている。とにかく冷たい。川面に立ちこめる霧もこの冷たさが成因のようだ(6,7)歩を進める内に、冷たさにもだいぶ馴れてきたが、股間まで濡らすと、さすが縮み上がる。暑い日だから良いようなもの・・・。春や秋にはとても耐えられない冷たさだ。


 冷たさもそうだが、とにかく、目の前にどんな状況が現れるかが興味津々・・・二人とも興奮しながら前へ進む。まさに、探検気分。願うは背が立たないような深いところがないことだけだ。幸い一番深いところで、臍くらいのところだった。冷たさから逃げるように岩の上へ逃げたり、へつったりしながら前進する(8,9,10,11)。
 なんと、昨日のものと思われる新しい足跡も認められる。連日の猛暑に同じことを考える我々以外にも物好きな人がいたと言うことだ。


やがて、上空が明るくなり、周りの岩崖も緑が濃くなってくる。そろそろ終焉近しを感じさせる。この辺りまで来ると、地下水の流入も見られなくなる(12,13)

入渓して35分ほどで、両岸の岩崖がなくなり、変哲のない渓相へと変わる。水量も、釜の入口の1/5ほどの感じだ。あとの4/5は釜の中で湧き出ている水量ということだ(14)

 左岸から林道へ出ようと藪を漕いでいると、下から上がっている遊歩道に出て、ビックリ!(15)。もう少し、上流へ進むと、川岸から続いていたようだ。それを辿ると、スタート地点へ戻った。入口の案内図を見たら、川の近くに「森の広場」があった。

 とにかく、不気味な景観の中の大興奮の遡行と水の冷たさが印象的な1時間ほどの探検もどきに大満足!・・・こんな身近なところにこんな面白いところがあったなんて・・・来年の夏にでも、再訪して、もっと冷静にじっくりとこの魅力を味わいたい気分になった。



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