鏡山(330.3m)<北斗市>  
<南面林道ルート>  つぼ足・かんじき  単独  12、3,13

手軽に登れ、展望も良く、最近人気沸騰の、箱館戦争「矢不来の戦い」の古戦場だった山へ

9:15 自宅発
10:00 林道入口
登山
地 点
下山
10:10
11:00
11:30
林道入口
c220林道分岐
頂 上
13:10
12:30
12:00
[1:20]
所要時間
[1:10]
15:00 帰宅

上磯市街地の西側に連なる低い山並みの中の最高峰で、二等三角点(点名・同名)が設置された山頂部の平坦な山である(1)

 標高からしても、本来なら登頂対象には入らない低山だ。しかし、この山、ここ数年、良く耳にするようになり、「鏡山登ったことがありますか?」と聞かれることもしばしば・・・。

 急に人気が出てきたのは、箱館戦争の古戦場や道南の古道の探索研究家・も〜さんのサイトに、この山が箱館戦争の「矢不来の戦い」の古戦場だったことが掲載されたのがきっけのようだ。

http://dp04131457.lolipop.jp/hijikata/kagamiyama/kagamiyama.htm

 平坦な頂上部は濃密なネマガリダケに覆われているので、冬向きの山らしい。昨年から機会があれば登りたいとは思っていた。そんな折り、2/19に函館マウンテンクラブのNa女史から誘われたが、北海道身障者冬季スポーツ大会とぶつかって行けなかった。そのときは、函館山楽クラブも合流して、20名以上で大賑わいだったそうだ。 さらに、つい4日前に函館自然倶楽部のKaさんのグループも登り、翌日に、も〜さん本人も二人連れで登っている。

 そんなことが刺激となって、今日は山の予定ではなかったが、朝起きたら天気が良かったので、ふと思い立ってこの山へ向かった。

 茂辺地川沿いの道道29号上磯厚沢部線を4kmほど奥へ進んだ地点の林道分岐が登山口となる。この林道は地図上では、鏡山山頂の西側の下まで続いている。

 林道入口は、そのすぐ左上で行われている伐採作業の貯木場になっているようだ。その手前の邪魔にならないところに車を置かせてもらってスタート(2)

 その先に続く沢沿いの林道へ入る。昨日来の新雪が10cm以上も積もって50cm以上の積雪の林道に、なんと、MTBを押しながら歩いている先行者のトレースがある(3)・・・こんなことをするのはMTB登山をするも〜さんしかいない。しかし、彼は3日前にも登っている・・・。

     

  林道は、途中で沢を渡り、その後は左岸に続く。c220で林道分岐に到着。正面に目指す頂上が見えてくる(4)ここから左を詰めて、帰りは右から下りてくる予定だ。その地点でMTBの君は、スノーシューを履いたらしい。自分も、そこでかんじきを着けて、同じトレースを辿る。杉林を抜けると、急斜面の雑木林の中に続く作業道を登っているようだ。

 MTBの君は、斜度がきつくなると押せないので、横にして体の前で持ち上げて、斜面に置いては登る・・・を繰り返しているようだ。かなりの労力のはず(5)途中で投げ出さないで持ち上げているところを見ると、山頂まで必ずMTBを持ち上げるも〜さんしかいない。
 

やがて、真っ平らな頂上稜線へ出る。昔に開墾して畑でも造ったのではないかと思われるような地形だ。その地平線のような先に駒ヶ岳と横津岳が見える(6)
南西方向には、当別丸山とそのすぐ右奥に七ツ岳も覗いている(7)



 頂上と言ってもどこか分からないような感じだ。GPSのポイントより少しずれた地点の木の枝にピンクテープがぶら下がっている。そこにMTBとヘルメットだけが置いてあり、MTBの君の姿はない。 西側には、これまで登った通称・釜谷岳と桂岳、未踏の不二山、やはり登った袴腰山の連なりが見える(8)
 MTBの君のトレースを辿り、函館方面が見える東側の尾根を少し下っていくと、その彼が函館山をバックに登場・・・やっぱりも〜さんだった(9)いつもお互いのサイトを読んだり、メールのやりとりをしているので、しばらくぶりという感じはしない。しかし、彼が参加してくれた一昨秋の「三百名山完登記念講演会」以来だ。山で会うのは、一昨春の彼に案内されて登った「旧川汲山道歩き」のとき以来・・・。


 私と同年齢の彼は、70歳までに100座のMTB登山を目指している。箱館戦争の古戦場となったときには富川からの道があったので、そのルート探しを兼ねて、この雪山もそのMTB登山の対象として3日置いて再訪したらしい。頂上に戻って、二人で駒ヶ岳をバックに記念撮影・・・・(10)。 





 それにしても、聞いてはいたが、東側に広がる函館平野と函館市街地に掛けての大パノラマはみごとと言うしかない。いつも横津連峰側から眺めているときには感じない北斗市街地から「函館市外地へと続く函館湾の眺めが新鮮だ(11)。さらに、駒ヶ岳や横津連峰をバックに広がる函館平野もみごと。真ん中を横切るように延びる建設中の北海道新幹線のラインも・・・(12)
 この眺めを見ただけでも、この山に来た甲斐があるが、この山の歴史の語り部として、この山の魅力を広めたも〜さんに、この山で会えたのもうれしさ倍増だった。

 北側の大斜面でMTBのダウンヒルを試みるというも〜さんと別れて、こちらは予定通りに南斜面の下から続く林道へと下る。この林道にも、3日前のも〜さんものと思われる下りのトレースが残っていた。

 先々週来の818峰や冷水岳でも探して歩いたのにお目に掛からなかったキタコブシの冬芽に、わずか2個だけだが、ようやく会うことができた(13)

 その林道は山頂の下の南側を巻くように続き、c220の林道分岐で再び合流する。そこで、溶けた雪が付いて団子になるかんじきを外していたら、も〜さんも下りてきた。「北側の大斜面のダウンヒルは、雪が深くて全くダメだった。雪が堅いと良かったのだが・・・」とのこと。結局、行きも帰りも押したり、持ち上げたりするだけのMTB登山だったようだ・・・ご苦労様でした。

 その後、彼とおしゃべりしながら下って、登山口で別れる。

 帰路では、来るときにどの山なのか分からなかったこの山の見えるところを探して、上磯市街地の奥の方や国道を走ってみた。「登ってみて初めて判る」ことは良くあるが、目立たないこの山も、初めて同定することができた(1の写真)

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