百松沢山(1043m)   源八沢川ルート   単独  04,04,15

札幌では山スキー登山対象の山として有名な山へ、ようやく登頂する。

登山
地点
下山
9:30
11:00
12:00
12:15
登山口(170m)
シルバーザッテル上(765m)
北峰(1038m)
南峰(1043m)
14:05
13:37
13:10
12:50
[2:45]所要時間[1:15]

 この山は札幌の山スキー登山の記録にはよく現れる有名な山であるが、下から眺めてどの山かはっきりしない山であった。しかし、今回登ってみて、烏帽子岳の東側の稜線の上に聳える尖った岩峰がその南峰であることがはじめて分かった。

 夏道はなく、冬山は源八沢川ルートと宮城沢川ルートが一般的らしい。今回は、滑りも楽しめるという観点から源八沢川ルートを選んだ。ほかに北峰から眺めたら常次郎沢川からの林道を登ってきている足跡も見えたので、こちらからも登る人がいるらしい。。
 
 GPSにルートは以前から入れてあったが、印刷して持ってきた地図には、肝心の登山口の部分が載っていなかった。藻岩山の裏側の盤渓から福井に抜ける道路の途中のスノーモービルランドの看板のところから源八沢川沿いの道を入ることは分かってはいたが、そこまで行ってあちこち走ってみたが、利用する林道がどれか分からず、数人の札幌の山仲間に携帯電話を入れて、ようやく登山口が分かったというお粗末さである。スノーモービルランドを越えた右側にダンプの出入りする道がある。そこを少し入ると、かなり昔に設置されたと思われる鉄板製の「百松沢山スキー登山案内図」を見つけてホッとする(1)。

 その林道の入り口の向かい側に工事会社の資材置き場の広場があったので、そこに車を置かせてもらって出発する。林道には雪がなく、200mほどスキーを担いで歩き、雪の現れたところで、スキーを着ける。ところどころ雪が切れるが、なんとか繋いで源八沢川沿いの林道進む。遅い出発であったが、古いスノーモービルやツボ足のトレースが続くが今日のものと思われるトレースは見当たらない。

 30分ほど進むと、林道の分岐の木の高いところに「百松沢山 西野福井」と書かれた古い鉄板製の標識が付けられている。そこで橋を渡りを左に進む。633ピークを巻くような沢地形の中にそのルートは続く。だんだん、斜度がきつくなり、スキーでは沢地形の底を直登するのは無理になり、左側の斜面を利用して登り切ると、そこには樹木の生えていない緩やかな斜面が広がっている。ここがシルバーザッテルと呼ばれる滑りを楽しめるところであるらしい(2)。後ろを振り向くと札幌の街並みが広がってくる。

 765地点をかわすように稜線を西へ進むと、はじめて目指す北峰と南峰が見えてくる(3)。2つほど小さなピークを越えて北側の斜面から巻くように進むと北峰に到着である。手稲山をバックに標識が立って、札幌近郊の山のあちこちで見られる峯風シリーズの刻字の標識もぶら下がっている(4)。稜線の向こうには岩頭を見せる南峰(5)が、その右手には烏帽子山が見える。

 スキーを北峰にデポして、ツボ足で南峰を目指す。南峰の右側の稜線続きの直ぐ近くに未踏の烏帽子山が聳えている。1時間はかからないであろうが、風がやたらと強く、その風が抜けている細い稜線上を歩くのは怖いので、今回は無理をしないことにする。

 急斜面を登り詰めるとわずか15分で南峰到着である。ここにもきちんとした標識と峯風シリーズの標識が設置されている(6)。南峰の方が本峰とされている北峰より5m高いようである。西側の直ぐ隣に稜線で繋がっている神威岳と烏帽子岳、その向こうに無意根山や定山渓天狗岳、余市岳などが見える(8)。風が非常に強いので、風の避けられるところまで下がり、樽前山や恵庭岳、空沼岳や札幌岳の南側や北側の街並みの広がりを眺めながら(7)昼食タイムである。



 のんびり休んで、まずは北峰目指して下山開始である。やはり15分で北峰に到着。スキーを着けて滑降を開始して間もなく、ツボ足で登ってくる単独の男性と出会う。話している内に「写真を撮らせてください」と頼まれる(Niさん提供)(9)。そのカメラがデジカメだったので、インターネットをされるだろうと思いmyHPのことを話すと、いつも見ていてくださっているとのこと。名刺を交換したら札幌のNiさんという方であった。Niさんも感激していたが、私も山で愛読者と会えるのは一番うれしいことである。帰宅したら、早速写真添付のメールが届いていた。その方も『ぶらりと山旅』というHPを開設しているので、早速「リンク集」に加えさせていただく。いきなり、写真を撮らせてもらったのは、滑りが上手かったので感心してお願いしたそうで、これまた光栄且つ感激な話である。

 彼と別れて、下山を続ける。シルバーザッテルの付近では、それなりに滑りを楽しんで下りていくと、登りにはなかった二人連れのツボの足跡が下りて行っている。途中で追いついて聞いたら、シルバーザッテルまで行って引き返したというご夫妻であった。登りより雪解けがさらに進んでいて、最後の方は登りよりかなり手前でスキーを脱いで、ゴールインである。




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