7:00 道の駅「よってけ島牧」発
7:20 除雪終点(c50)
登山 | 地点 | 下山 |
7:30
10:25
12:20 |
除雪終点(c50)
三角点668地点
c1070付近 |
14:45
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12:35 |
[3:00] | 「所要時間」 | [2:10] |
13:00 モッタ海岸温泉(500円、入浴)
17:10 帰宅
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厳冬期にしては穏やかな天候に恵まれyuki@埼玉さんの希望で、狩場山塊のフモンナイ岳(1337.5m)を目指した。自分は10年前の4月下旬に一度登っている。日本海に面していることもあり、厳冬期の登頂は難しいだろうし、頂上も見えていない。あくまでも試登として、行けるところまで行ってみようというスタンスである。
夜明かした島牧道の駅からは、残念ながらフモンナイ岳頂上はちょうどガスに覆われていて見えないのが残念(1)。
今回も前回と同じ「九郎林道」から北東尾根ルート。前回は春だったので、2.5km付近の標高280mの尾根の取り付き付近まで車で入ることができた。しかし、今回は0.5km付近が除雪終点、標高50mからのスタートだった。トレースはもちろんなし。しかも、なぜか雪がずっしりと重く、交代しながらのラッセルは下の方で20cm中段で30cmほど。
除雪終点からヘアピンカーブのところまで林道を進む(2)。ヘアピンカーブの上に廃墟となっている100mほどの細長い建物が残っている。養鶏施設のような感じだが、はたして・・・?その建物の右端から北東尾根に乗る。
緩やかな尾根を登っていくと、c250付近で、再び林道にぶつかる。そこは林道分岐になっている地点である。前回はその右の林道の少し上まで車で入ることができた。しかし、今回はすでに1時間を経過している。
そこから2本の林道の間をまっすぐ登っていく。
やがて、目の前に越えなければならない668.6ピークへの急斜面とその上から続く平坦な尾根の源頭部分が見えてくる(3)。
右手にはフモンナイ川の源頭部斜面が覗くが、肝腎のフモンナイ岳はガスの中に隠れたまま。できれば、その源頭斜面を滑り降りたら楽しいだろうと話ながら進む(4)。
やがて、このコースの最難関である三角点ピーク668までの標高差330mほどのの急な登りに掛かる。大きくジグを切りながらゆっくりと登る(5)。
その急な登りを1時間30分以上も要して、ようやく平坦な668ピークへ到着。そこまでですでにスタートして3時間弱だった。
そこで見つけた大きなマシュマロ状の雪の塊にyukiさんが目と口を書き込む。その笑顔に癒されながらしばし休憩(6)。
ここからc700付近までは、平坦な地形がずっと続く。前回も気づいたが、この辺りの植生分布が面白い。普通は、針葉樹林〜針葉樹とダケカンバの混合林〜ダケカンバ林〜森林限界と変化する。
しかし、ここはいきなりダケカンバ林の純林が出現し、その上に針葉樹とダケカンバの混合林(7)〜森林限界(8)へと変化している。前回、登ったあとに島牧村の知人の森林官に問い合わせたことがある。。「本州にはこのような状況はよくあるが、北海道の日本海側の亜高山帯ではここだけの貴重な現象である。しかも、豪雪地帯で風も強いのに不思議で、その成因はまだ究明されていない。平坦な地形が関係あるのかも知れないが・・・」とのことだった。
700〜900mは、森林限界の上の広い急斜面となる。大きくジグを切って登る。後ろを振り返ると、越えてきた平坦な668ピークとその下に島牧海岸が見える(9)。さらにその上は、堅く締まってラッセルは必要なくなるので、歩きやすい。1000mを越えるとアイスバーンが顔を出す。覚悟していた風はあまり強くない。頂上はときおりチラッとその姿を見せるだけでほとんどガスの中(10)。
無理すれば、最後はツボ足ででも登頂できそうな感じだったが、5時間の時点で撤退することにした。標高は1070mだった。yukiさんは、「もっと天気が良く展望の良いときに登頂したい。ここまで登れるとは思わなかった。十分満足」とのこと。
頂上稜線下に広がるフモンナイ川源頭部の大斜面を覗いて、地図と照合しながら滑降の可能性を検討する。上の方は申し分ない地形だが、支流が全て合流する下の方が非常に狭い地形となっている。yukiさんに言わせると、川の口が開いている可能性がある。もしそうであれば、地形的にかわすのは無理だろうとのことで、断念する。
シールを剥がし、ヘルメットを被り、楽しい滑降タイムの準備を終える(11)。登りと同じコースを下るのも面白みがないし、フモンナイ川の合流部の地形や川の口の開き具合を確かめたいこともあり、668ピーク手前コルのc650付近から続く比較的広い沢形の斜面を下ることにした。
そちらの尾根の方へトラバースして滑り降りる(12)。雪は意外に重い。沢斜面では、上の方では滑りも楽しめたが、高度を下げていくに連れて、多くの沢を横切らなくてはならず、ルートファンディングに苦労した。下の方では沢が口を開いていて、登り返さなくてはならないところもあったりで、非常に手こずり、意外と多くの時間を要した。登りのルートを下るよりは変化に富んでいたが、お勧めのルートではない。
この様子から、フモンナイ川源頭部の斜面から下まで滑り降りるのは無理だろう。もし、この斜面で滑りを楽しむなら、ある程度の所まで滑り降りてから、登り返すしか方法はないだろう。それができるのは時間的に余裕のある春しかないだろう・・・との結論に至った。
下山後、海岸線を南下し、モッタ海岸温泉に入る。明日は荒れ模様なので、そこで、yukiさんと別れて帰宅した。