<藤野三山>
豊平山(焼山)(663m)〜豊栄山(562m) & 豊見山(579m) <札幌市>  
   単独  09,9,11
翌日の札幌での会議に先立って、情報を貰い、急遽一部薮漕ぎで登った藤野三山

 5:00 自宅発
 9:25 登山口
(西尾根〜吊り尾根
   〜北西斜面トラバース)     
登り
地点
下山
 9:35
10:20
10:30
10:45
10:55
11:30
登山口
豊平山(焼山)着
  〃  
吊り尾根コル
採石場上
豊栄山
13:05
----
----
12:15
12:05
11:50
[1:55]
所要時間
[1:15]
豊見山(すずらんゴルフ場)へ移動
登り
地点
下山
13:10
13:30
登山口
頂 上
14:05
13:50
[0:20]
所要時間
[0:15]
14::30 小金湯温泉・まつの湯

 札幌に向かうとき、定山渓を越えてしばらく走ると、いつも目に飛び込んでくる藤野スキー場の山の右側に鋭く尖って聳える山がいつも気になっていた(1)

 この山が豊平山(662.7m)〈地図上では焼山〉で、スキー場の山が豊栄山(562m)、この陰にある豊見山(579m)で、これら3山は「藤野三山」と呼ばれていて、札幌市街からもよく見える(2)豊栄山はスキー場から登れるが、ほかの2山は夏道がなくもっぱら冬に登られているようだ。

 札幌でスキー関係の会議のある前日、好天予報なので、15年ぶりの定山渓天狗岳でも再訪しようと考えていた。ところが、たまたま前夜に、相互リンクを結んでいる「熟年者の登山」の札幌のNaさんから「豊平山に荒刈りの踏み跡があり、自分も登ってきた」というメールをいただく。

 早速飛びつく。この山だけでは物足りないので、札幌へ向かう車の中から、スキー場を登る豊栄山はともかく、薮漕ぎでもいいので豊見山のコースはないかと尋ねたら、「ある」とのこと。おまけに、豊栄山へは豊平山から吊り尾根を辿ることもできるらしいとのこと・・・それらの詳しい情報を教えてもらって3山とも1日で登ることができた。

○まずは、豊平山へ

 簾舞から簾舞川沿いの道に入る。3kmほど走ると、大きくカーブする地点の沢への入口に赤いテープがぶら下がり、そこから踏み跡がある(3)
 そばに建設関係の建物があるが、そのそばの幅広の路肩に駐車して、スタート。

 沢沿いの踏み跡を少し進むと、沢沿いの踏み跡の先にも、山の方へ向かう刈り跡にも赤テープが付いているが、当然左の山の方へ進む。

 その先には荒刈りの踏み跡と赤布テープが続いていた(4)。山容からも予想できたが、c500付近から一気に急になる。その先の数ヶ所にはご丁寧にロープまで設置されている。薮は薄いが、このロープと灌木がないととても登れない斜度である(5)頂上直下ではっきりとした踏み跡のある北尾根に合流する。

 わずか45分で、山容からは想像もできないほどすっきりとした平らな頂上へ飛び出るように到着。まさに登頂感のある頂上だ。古い頂上標識が立ち、二等三角点(点名・焼山)が設置されている。三角点測量の残骸が散らばっている(後の山は藤野富士)(6) 

 頂上からはみごとな展望が広がる。西側には無意根山、北西方向には余市岳〜定山渓天狗〜朝里岳〜手前に烏帽子岳と神威岳(7)。南の方向には、恵庭岳を初めとする支笏湖周辺の山々・・・(8)。北東側には札幌市街地が広がるはずだが、立木が邪魔で見えないのがちょっと残念。真っ赤なミヤマガマズミの実が秋の彩りを際立たせている(8) 

ここまでのコース説明は、Naさんの右記ページが詳しい。 http://nagai24.web.fc2.com/toyohira.haru.html 

○吊り尾根から豊栄山へ

 次に、豊栄山と吊り尾根で繋がっている北尾根のはっきりとした急な踏み跡を戻辿る。右側は古い採石場の跡のようで、古い作業道跡も認められるが、忠実に尾根を辿る。途中から下にすっかり削られている豊栄山南斜面が覗く(9)

 コル付近で踏み跡がはっきりしなくなったが構わず前進。コルからは笹藪の尾根に古い掘り割りか道のような地形が続く。一番高いところへ出たら、そこは採石場の上だった(10)

 下に下りて採石場の中を横切れば近いのだが、豊栄山への尾根に登り返すのが急な崖なので、そのまま縁をずっと辿って進む。しかし、途中で細くて薮の濃いところにぶつかる。崖の緩やかなところへ戻って採石場に下りて、中を横切る。幸い、豊栄山への尾根へ上がることのできるブル道を見つけて、登り返す。

 浅い笹薮を漕いでスキー場のリフト終点の横を狙う。振り返ると、尖った豊平山と下ってきた吊り尾根が見える(11)

  裂けたネットを潜り、スキー場の上に出ると、トイレの先に、階段が見える。その上がアンテナの立つ頂上のようだ(12)

 階段を上って踏み跡を辿ると、ケルンが積まれ、頂上標識が設置されていた。しかし、展望はまったくない(13)

 スキー場の上へ下り、北東に広がるスキー場の上から札幌の街並みを眺めながら昼食を摂る(14)
 

  Naさんに電話を入れたら、「豊平山へ登り返すのが大変だから、コルからトラバースして巻いた方が楽です。一度歩いたことがありますが、薮は薄いです。」とのこと。自分もそうしようかと考えていただけに、心強い情報だった。

 確かに薮は気になるほどではなく、c450m付近をトラバースすると来た道に合流。標高差200mの尖った急登部分をみごとにかわしたことになる。

 3時間半で、2山を征し、無事車のデポ地点へ戻ることができた。豊平山まで45分。吊り尾根越しの豊栄山まで55分。豊栄山から登山口まで1時間20分。一度国道へ出て、次の豊見山への取り付き地点のすずらんゴルフ場を目指す。

○車で移動し、豊見山へ


 国道230号線を札幌方面へ進み、豊平山の南側に位置するすずらんゴルフ場を目指す。

  すでに閉鎖されている小鳥の村スキー場の中に続く車道を抜け、ゴルフ場の駐車場まで進む。ゴルフ場のグリーンの先から登る山を確認する(1)

 Naさんの「ゴルフ場の駐車場の300mほど手前の沢型の取り付きに赤テープが下がっているはずです」との情報通り、赤テープが下がっていた(2)その先の路肩に車をデポし、薮の中に入っていく。

 その先にも、沢型に沿って冬山用のものと思われるテープがぶら下がり、それに沿って微かな踏み跡が続く。薮は薄く、どこでも歩ける感じである(3)
 最後は適当に尾根を登り、わずか20分で藪中の頂上到着。しかし、周りの木に遮られ展望はゼロ。頂上標識もなく、軍手が木に結ばれていた。持参した赤テープを結んで写真を写す(4)

 直ぐに下山開始したはいいが、なぜか方向を間違えて、反対側に下ってしまい、途中からぐるっと巻いて頂上まで登り返して、方向を確認するというおまけ付き・・・途中の尾根にアンテナと建物があり、頂上まではっきりとした踏み跡が続いていた。Naさんの話では、冬に旧小鳥の村スキー場から登ってくる尾根とのこと。

 一部薮漕ぎもあったが、思いがけないNaさんからの情報のお陰で、朝までは思ってもいなかった、札幌人でもやる人は稀だと思われる夏の藤野三山を踏破することができた・・・。感謝・感謝!下山後、小金湯温泉まつの湯でのんびりし、道路情報館の駐車場で車中泊。


 
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