幌扶斯山(ほろぷすさん)(412.5m)[豊浦町] 
 <南峰南東尾根〜稜線〜北側の林道(周回縦走)> 単独 07,10,29

登山道はないが、いつも静狩峠を越えるときに目にして気になっていた山へ・・・

7:00 林道の南ピーク南東尾根
    の切り通し地点(車デポ)
登下山地点
7:10
7:50
8:25
8:45
9:10
車デポ地点)
稜  線
頂  上
北側林道
車デポ地点
[2:00]所要時間
小幌駅・小幌海岸探訪へ

  静狩峠を越えるときに長万部側からも礼文華側からも、海に一番突き出て見えるイコリ岬の上の山である(1)なお、礼文華漁港の山側の礼文華川の河口付近には豊浦町礼文華キャンプ場がある。 山名の由来は、この付近の地名に詳しいあまいものこさんによると、poru-us-i[穴・ある・もの]かporo-pu-us-i[大きい・倉・ある・もの]の2説があるらしいが、どちらも謎のようだ。

  この山名を初めて目にしたのは、数年前に連載されていた道新スポーツの「ふるさとの山巡り」であった。それによると昔は登山道があったらしいが、今ではその痕跡すらなくなっているとのことである。しかし、ネット検索すると少ないながらも登っている人はいるようだ。その中のひとつ、昨日の藪山オフミのペトツルンベ山で一緒だったあまいものこさんの「甘藷岳山荘」の情報がくわしいので、それを参考に、夏草が枯れて木の葉の落ちたこの時期に訪れてみた。

 礼文華の市街地から礼文華川に架かる幌扶斯橋を渡り、墓地へ続く道を進む。墓地の手前に分岐があるが、左側の林道を進む。最短ルートはの墓地の上の沢の右岸に続く北側林道の最高地点から取り付くルートだが、かなりの急斜面の藪である。そこで、距離は長いが、南峰へ繋がる南東尾根から取り付き、最短ルートの北側の林道へ下って元に戻る周回ルートを採った。

 山裾を回る林道を進み、南隣のピークから南東に延びる尾根の切り通しの下に車をデポする(2)その切り通しを登り、、緩やかな尾根を辿る。踏み跡があるような情報だったが、どうやら足跡や糞があることからしても、これは鹿道のようである。しかし、尾根のあちこちにピンクテープの付けられた木もある。笹藪がなく、木の葉も落ち、夏草も枯れているので歩きやすい(3)

 高度を上げていくに連れて、名前は判らないが葉がイチイに似た細く幹を伸ばす木が繁茂していて、これが結構邪魔である。

 南ピークが近くなると、右側に頂上が見えるが、予想したより遠い感じである(4)南ピークをかわすようにして稜線に出たが、もの凄い笹藪である。しかし、ネマガリダケでないのが幸いだ。根元を見てみても、踏み跡の痕跡すら見当たらない。鹿も通らないようだ。

 細い稜線を外さないように笹藪を掻き分けて進むと、頂上下のコルに西側から続く苅分道が見える(5)しかし、反対側へは続かず、稜線を乗越したすぐ先で終わっている。これは、あまいものこさんの情報にもあったが、西側の林道から繋がっているのであろう。この林道が解れば、頂上までの藪漕ぎで済むのだが・・・・。国道230号線の下の森林公園の方からぐるっと回る林道があるのかも知れない。

  頂上まで直線で130mほどの笹藪に再突入。10分ほどで狭い頂上へ到着。三等三角点(点名・同じ)は周りが刈り込まれているので、すぐに見つかった(6)。周りの木が邪魔ですっきりとした展望は望めないが、礼文華の市街地や(7)、反対側の静狩側の海岸線も見えている。

 頂上の反対側にも、登山道の痕跡はおろか踏み跡の痕跡すら見当たらない。仕方ないので、北側の谷の林道のピーク付近を目指して、灌木や枯れた夏草の根元を頼りに急斜面をどんどん下る。やがて、トドマツの人工林にぶつかる(8)途中を作業道が横切るが、それも無視してひたすら下ると、林道の最高地点の20mほど下に出る。頂上からわずか20分ほどであった。

あとは林道を辿るだけである。25分ほどで、スタート地点へ戻り、2時間ちょうどの山旅は終了。この時期にしては、気温が高く、たっぷりと汗を掻いた。

 次の目的地、小幌駅と小幌海岸探訪のために国道37号線の新礼文華トンネルの西口を目指す。


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